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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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93/202

第93話「ララの決断」

こんにちは、作者です。

いつも『黒き天使(Anjo Negro)』を読んでくださり、本当にありがとうございます。

前回のエピソードでは、レオンとララの関係が大きく動きました。

戦いの中で生まれた想いが、ついに隠せないものとなり、二人は大きな一歩を踏み出しました。

しかし――その選択は、多くの人の感情を揺さぶることになります。

今回のエピソードでは、ララが自分の気持ちと向き合い、はっきりと決断を示します。

その決断は、家族や仲間、そして周囲の世界にも影響を与えていきます。

それでは、第93話をお楽しみください。

闘技場にはまだざわめきが残っていた。

戦いは終わったはずなのに、観客席の空気は静まらない。

ある者はレオンを称え、ある者は怒りの声を上げている。

その混乱の中――

VIP席から一人の女性が降りてきた。

ローラだった。

彼女は真っ直ぐララの前まで歩き、鋭い視線を向ける。

「ララ!」

怒りのこもった声が闘技場に響く。

「あなた、自分が何をしているのか分かっているの?」

ララはまだ戦いの汗を流していた。

呼吸は荒い。

それでも――

その瞳は揺れていなかった。

「お母さん。」

ララは静かに言う。

「私はもう決めた。」

ローラの表情がさらに険しくなる。

「これは遊びじゃないのよ!」

彼女はレオンを指差した。

「そのクリザードはあなたを不幸にするだけ!」

その時――

レオンが一歩前に出た。

彼は落ち着いた声で言う。

「ローラさん。」

「あなたの気持ちは理解しています。」

「あなたが私を受け入れないのも当然です。」

レオンは真っ直ぐ彼女を見る。

「ですが、私はララを傷つけません。」

「もし必要なら――」

彼は静かに続けた。

「命をかけて彼女を守ります。」

ローラの目が怒りで揺れる。

「誰がそんなことを言う資格をあなたに与えたの?」

彼女は叫んだ。

「あなたはクリザードなのよ!」

その瞬間――

別の声が闘技場に響いた。

「母さん、もうやめてくれ。」

リーだった。

ローラが驚いて振り向く。

リーは真剣な顔で言う。

「それ以上言うなら、レオンだけじゃない。」

「俺も侮辱することになる。」

ローラの目が大きく開く。

リーはゆっくりと前へ出た。

そして周囲を見渡す。

「よく聞け。」

彼の声は強く、はっきりしていた。

「レオンとララは幸せになれる。」

「それに文句があるなら――」

彼の瞳が鋭く光る。

「俺が相手になる。」

闘技場が一瞬静まり返る。

その空気の中で――

ヴァンダーが立ち上がった。

顔には怒りが浮かんでいる。

しかし彼は何も言わず、背を向けて歩き去った。

その時だった。

「もう十分だ。」

低く響く声。

ヴァロン卿が立ち上がった。

彼はゆっくりと手を上げる。

その瞬間、ざわめきが静まった。

「落ち着け。」

彼の声は雷のように響く。

「これは大した問題ではない。」

ヴァロンはローラを見た。

「この少年は自分の価値を証明した。」

「リーも同じように、昔そうだった。」

彼はゆっくりと周囲を見渡す。

「ここでは偏見は許さない。」

「クリザードもクスプリアンも――」

「同じ大会の戦士だ。」

レオンを見ながら言う。

「この少年はクリザードの世界で育ったわけではない。」

「だからこそ、その憎しみを背負う理由もない。」

彼は最後に言った。

「今日はここまでだ。」

「全員休め。」

「明日――第三フェーズが始まる。」

観客は少しずつ散っていった。

ローラは最後にララを見た。

しかし何も言わずに去っていく。

闘技場には静けさが戻った。

その後――

レオンたちは宇宙船で組織アルファへ戻った。

K11の宿舎。

レオンとララは並んで座っていた。

ララが静かに言う。

「あなた、分かっていたでしょう。」

「さっきの言葉で、もっと偏見を集めるって。」

レオンは少し笑う。

「うん。」

「でも言わなきゃいけなかった。」

彼はララを見る。

「君だけじゃない。」

「みんなに。」

ララはしばらく黙る。

そしてレオンの手を握った。

「もう隠さない。」

涙が少しだけ浮かぶ。

「私はあなたと一緒にいたい。」

「どんな未来でも。」

レオンは彼女を抱きしめた。

「大丈夫。」

彼は静かに言う。

「一緒なら、何も怖くない。」

その時――

「いやー、いいねぇ。」

ドアの方から声がした。

二人が振り向く。

そこにはリウが立っていた。

腕を組み、にやにやしている。

「やっとくっついたか。」

「見てて甘すぎるぞ、お前ら。」

レオンとララは慌てて離れる。

しかし二人とも笑っていた。

レオンが言う。

「リウ、お前はどうなんだ?」

「ジュンに気持ち言ったのか?」

ララも笑う。

「そうね。」

「遅れてるのはリウの方じゃない?」

リウは顔を赤くする。

「うるさい!」

彼は頭をかいた。

「とにかく!」

「第三フェーズに集中しろ!」

三人は笑った。

その頃――

別の廊下。

リーが窓の外を見ていた。

宇宙の星が広がっている。

彼は静かに呟く。

「予言者は言った。」

「妹をあの少年から引き離すな…」

リーは目を閉じた。

そして小さく息を吐く。

「嵐が来るな。」

宇宙船は静かに宇宙を進む。

しかし――

その平穏は長く続かない。

ナレーションが響く。

「偏見の中で生まれた愛。」

「だが、その愛は――」

「これから訪れる憎しみに耐えられるのか。」

宇宙船が星の海を進んでいく。

――第93話・了――

第93話を読んでいただき、本当にありがとうございます。

今回のエピソードでは、ララが自分の気持ちをはっきりと選びました。

その決断は、彼女だけでなく、家族や仲間、そして周囲の人々にも大きな影響を与えていきます。

レオンとララの関係は前に進みましたが、同時に多くの問題も生まれました。

次のフェーズでは、戦いだけでなく、さまざまな感情や対立もさらに強くなっていきます。

また、本日この物語に関連する**ワンショット(短編)**も公開しています。

もしよろしければ、ぜひそちらも読んでみてください。

感想や評価、ブックマークをいただけると、とても励みになります。

ブラジルから、心を込めて。

それでは、次のエピソードでお会いしましょう。

作者より。

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