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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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黒き天使 第二期 第40話 アレスの子らの計略

いつも『黒き天使』を読んでくださり、本当にありがとうございます。

物語はついに大きな転換点に入りました。

リーの行動によってクリザード王国は揺らぎ、ついに王 アレス 自身と、その子供たちが動き出します。

この章からは、単なる戦いではなく「思想の衝突」が強く描かれていきます。

レオンは“救い”を信じ、

リーは“守るための戦い”を選び、

アレスは“支配による平和”を信じています。

それぞれが正義を持っているからこそ、この戦いは避けられません。

そして今回のエピソードから、レオンは単独任務へ。

彼の選択が、物語を大きく動かすことになります。

ぜひ最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。

宇宙の各地で、リーによるクリザード軍基地の壊滅が続いていた。

将軍たちは次々と倒れ、恐怖はついに王の耳へと届く。

その頃――クリザード王国の中心、王宮。

巨大な玉座の間には重苦しい空気が満ちていた。

玉座に座る男、クリザード王 アレス。

燃えるような瞳が、集められた子供たちを見下ろしている。

「リーはまだ止まらない……」

低く響く声が広間にこだました。

「どの将軍も奴を止められなかった。ならば、我らが自ら動く時だ」

一歩前に出たのは、激情的な気配を纏う青年――イリス。

「やっとか、父上」

口元に笑みを浮かべる。

「だがあなたに奴を渡すつもりはない。あいつとの決着は俺がつける。……兄弟たち、計画がある」

子供たちは静かにうなずいた。

数日後――

惑星ノア、北部基地。

黒い山脈に囲まれた巨大な要塞。クリザード軍の中でも最重要拠点の一つだった。

炎の属性を持つ娘ソルが仲間たちに言う。

「ここが最適ね。リーは必ず来る。この基地は重要すぎるもの」

彼女の瞳が赤く揺れる。

「私たちは潜むだけ。気配を完全に消す。リーに私たちの存在を悟らせてはだめ」

全員が戦闘体勢に入った。

罠は、すでに張られていた。

一方――

荒野の夜。星明かりだけが照らす場所に、フードを被った男が現れる。

リーだった。

その前に立っていたのは、一人のクリザード女性――キラ。

彼女はリーに近づき、震える手で彼の胸元を掴む。

「……戻って」

涙が頬を伝う。

「もうやめて。虐殺なんて……あなたを失う夢を何度も見た。お父様に殺される夢を……」

リーは目を閉じた。

「俺が倒した連中はな……ずっと監視していた。罪のない奴はいない」

静かに答える。

「彼らは裁かれただけだ」

キラは首を振る。

「変わったわ……昔のあなたじゃない」

リーは彼女の額に触れる。

「大丈夫だ」

そして小さくささやいた。

「俺は生きて戻る」

短い口づけのあと、彼の姿は夜の闇に溶けた。

その頃、惑星K11。

レオンとララは激しく訓練をしていた。

爆発する地面。衝突する属性エネルギー。

二人の動きは以前より明らかに速くなっている。

息を切らしながらも、レオンは立ち上がる。

「まだ……足りない」

ララは笑った。

「強くなったよ。でも、リーにはまだ届かない」

レオンは拳を握る。

「届かせる」

組織本部――監視室。

ヴァンダーが机を叩いた。

「なぜリーの居場所が掴めない!」

ヴァロンは落ち着いた声で言う。

「待つしかない。彼は戻ると約束した」

戦略担当ディレクターがホログラムで現れる。

「リーの次の標的はノア基地の可能性が高い。偵察を出すべきです」

ローラが即座に反対する。

「駄目よ。自殺行為だわ」

しかしドリアが嘲笑する。

「なら、あのクリザードの少年を送ればいい」

沈黙。

ヴァロンが目を細める。

「……確かに。リーがいるなら、あの少年が最も発見しやすい」

数時間後。

レオンは呼び出された。

「任務よ」

ローラが言う。

「ノア基地を監視して。戦闘は禁止。南の洞窟から視覚能力で観察するだけ。リーを見つけたら報告して」

「了解です」

ララが立ち上がる。

「私も行く!」

「駄目」

即答だった。

外へ出た後、ララは小さく言う。

「……長くなる?」

レオンは頷いた。

「かもしれない。でも、訓練を続けてくれ。目標はトーナメントじゃない。リーだ」

ララは微笑み、彼を抱きしめた。

夜――

惑星ノア近郊。

暗闇の中、基地を見下ろす影が一つ。

フードの奥で、金色の瞳が光る。

リーはすでにそこにいた。

同時刻――

レオンの小型船が宇宙へと飛び立つ。

二人はまだ知らない。

同じ場所へ向かっていることを。

そして――そこに、アレスの子らが待っていることを。

(つづく)

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

このエピソードでは、アレスの子供たちが本格的に登場しました。

これからレオンと直接関わっていく、とても重要なキャラクターたちです。

また、物語の裏ではリーも動いており、

レオン・リー・アレスの三人の運命が少しずつ交差していきます。

それぞれの「正義」は違います。

誰が正しくて、誰が間違っているのか――

それは読者の皆さん自身に感じ取ってもらえたら嬉しいです。

そして作者ページでは: ・『Anjo Negro』の世界観の音楽

・ワンショットストーリー(外伝)

・キャラクタープロフィール

も公開しています。

本編の理解がより深まる内容になっていますので、よければぜひ見てみてください!

ここまで応援してくださって本当に感謝しています。

次回はいよいよノア基地編が本格開始です。

それでは、また次の話でお会いしましょう!

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