第388話:約束と深淵
第11シーズン第388話「約束と深淵」。
スタジアムを震撼させたリウのプロポーズ。その余韻も冷めやらぬ中、トーナメントは次なる激戦へと突入します。「虚無の捕食者」と呼ばれる強敵に対し、ラーラ、キーラ、ジーラが挑む。次元を歪める敵の猛攻の前に、彼女たちは極限状態へと追い詰められていきます。
スタジアムは今なお震動していた。何万人もの観客が、アリーナ中央で結ばれた二人の絆に息を呑んでいる。
涙する者、歓声を上げる者。リウとジュンの婚約という前代未聞の事態に、会場の熱気は最高潮に達していた。
「やっぱりな! 俺は知ってたぞ!」ナンドが叫ぶ。
「あんた、知ってたのに黙ってたの?」ケルが呆れ顔でレニを突く。
「サプライズだからな」レニが淡々と答え、ヴィニーが笑う。
その頃、女性陣のエリアでは**ララ**がレオンに視線を送っていた。「あなたも知ってたのね?」
「俺は生き残るのに必死でな」レオンが頭を掻く。
一方で、メインボックスにいたヴァーロンは、一人静かに物思いに耽っていた。
「また、彼女を想っているのか」ヴァンダーの問いに、ヴァーロンは深く俯く。かつて求婚し、断り続けた「ローラ」という女性。愛と義務の間で揺れ続けた彼女の背中を、彼は今も忘れていなかった。
実況の声が響く。
「さあ、諸君! トーナメントは止まらない!!」
スクリーンが回転し、次なるカードが映し出される。
『**ララ・ズィラ・キーラ**』 vs 『虚無の捕食者』
「ついに来たか」ソルが腕を組む。
「あのチームは危険だ」リウが警戒の色を強める。
彼らのテーマは「空間エネルギーと重力」。次元を歪め、空間を操作する戦略的な強敵たちだ。
「行くわよ」**ララ**が立ち上がる。
「仕事の時間ね」キーラが呼吸を整える。
**ズィラ**は妖しく微笑んだ。
アリーナに足を踏み入れる三人。「**ララ!**」という大歓声が彼女を包む。
金色のエネルギーを纏う**ララ**、紫の幻影を操る**ズィラ**、そして紅蓮の炎を宿すキーラ。
対するゲートからは、空間そのものを歪ませて『虚無の捕食者』が現れる。漆黒の鎧を纏ったゾルヴァク、冷徹なナイザー、そして重力を支配する浮遊者エクリプサ。
「――戦え!!」
BOOOOOOM!!
先制したのはキーラだ。炎の拳を叩き込むが、ナイザーは空間を瞬時にテレポートして回避する。
「遅い」
強烈な一撃がキーラを襲う。
**ララ**が金色の槍と鎖を放つが、エクリプサが指先一つで空間を折り曲げ、攻撃を背後へと跳ね返す。
「何だって!?」
**ズィラ**が数十もの残影を生み出して攪乱する。「私の番ね」
だが、ナイザーは冷笑する。「小手先の芸だな」
ゾルヴァクが手を翳すと、アリーナの地面が大きく湾曲した。「重力操作だ!」
「地面が……!?」バランスを崩した**ララ**たちに、エクリプサの生成した小型ブラックホールが迫る。
「避けて!」
「離さないで!」
**ララ**がキーラの手を掴み、必死に抗う。ブラックホールの吸引力が彼女たちを飲み込もうとする極限状態。
「彼女たちは……」ソルが息を呑む。
「いや、見ていろ」レオンが微笑んだ。
**ララ**が瞳を閉じる。巨大な黄金の十字架がアリーナの床を貫いた。
「今よ!」
キーラが火炎を爆発させ、吸引力を打ち消す。
BOOOOOOOOOM!!
ブラックホールが消滅し、スタジアムが揺れる。
「素晴らしい!」
「だが、終わりだ」ゾルヴァクが絶望的な重力を解き放つ。
**ララ**もキーラも、膝から崩れ落ちる。エクリプサが両手を掲げ、コロッサルな空間エネルギーの球体を生成した。
「消えろ」
それは、アリーナ全体を白く染め上げるほどの破壊の一撃だった。
BOOOOOOOOOOM!!
爆音と土煙の中、沈黙が訪れる。
数秒後――。
煙の向こうに、影が立ち上がった。
傷つきながらも、キーラ。呼吸を荒らげながら、**ララ**。
そして、妖しく瞳を紫に輝かせた**ズィラ**。
「……やっと、楽しくなってきたわね」
アリーナが爆発的な歓声に包まれる。勝利の女神は、どちらに微笑むのか。
(第388話・完)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
極限の空間戦闘、そしてラーラたちの反撃。物語はさらにヒートアップしていきます。次回は、ついに強敵との決着へ!
引き続き応援よろしくお願いします!次回もお楽しみに!




