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セスの刻紋 ── ピラミッドに落書きした少年 ──

作者:鬼丸 千
最新エピソード掲載日:2026/05/10
古代エジプト、第4王朝。クフ王が君臨するギザの街には、石工とその家族たちが暮らすピラミッドタウンがあった。

石工見習いの少年セスは十四歳。石工であり遺跡調査官でもある父ダクトから、石造建造物について学ぶ日々を送っている。家族は、十六歳のパン職人の姉ムトと、病弱で咳の止まらない十歳の弟ルカ。母キラは四年前、出産の際の大量出血で命を落としていた。

ギザには、王や貴族の墓であるピラミッドのほか、はるか昔から建つ「メル」と呼ばれる巨大な石造物がある。「三大メル」は人々にとって神の山であり、誰も読み解けない謎の遺跡でもあった。

歴代のファラオたちは威厳を示すため、古代遺跡に手を加える暴挙を繰り返してきた。謎の像を自らの顔に刻み直し、スフィンクスの顔さえも王の姿へと変えていく。

ある日、クフ王から「メルを墓室に作り替えよ」との王命が下る。遺跡調査官である父ダクトは、書記官からメル内部の調査を命じられ、調査隊を結成することとなった。セスは無理を承知で父に頼み込み、隊員の一人として参加する。

調査が進むにつれ、隊は古代の人々が残した不思議な伝言と記憶を次々と体感する。父ダクトは「三大メル」の下に巨大な地下都市が隠されていると確信し始めていた。

苦難を乗り越え、ついに「メル」の最上階へ到達した調査隊。
そこで彼らが目にしたものとは──。

セスは、こっそりと壁に刻んだ。
「クフ王のために働く強き者たちの隊」。
それは千年後まで残る、彼らの誇りと刻紋となった。
第1話 ピラミッドタウン
2026/05/09 11:32
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