表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
136/164

第135話 私、川のパワースポットへ

 外出禁止が緩和されて、初めての我が家以外への外出。

 行き先は、「黒き森人の井戸」。

 多少のハプニングがあったものの、それを理由に、再び外出全面禁止にならなかったのは幸いである。

 考えてみれば、そう恐れることもないのである。

 晶露様を危険に晒した訳でもなく、むしろ異能関連で、新発見があったのであるから、褒美をもらってもよい位なのである。

 おい、調子に乗っていると、足を(すく)われるぞ!との、前世の親友の声が聞こえてきそうである。

 うむ。その忠告は、真摯に受け止めよう。

 そもそも私は謙虚なのであるから。

 反論は受け付けない。

 さて、平日は変わりなく、昼間は小学部で学業と施設見学に励み、帰って来ては晶露様と就寝時まで、ご一緒する、いつもの日々が過ぎていった。

 なお、小学部での人物観察については保留である。

 決して、若君の注意喚起に屈した訳ではない。

 単に、時間がとれなかっただけである。

 人物観察は時間がかかるものであるからな!

 決して負け惜しみでないことを、ここに記するものである!

 私が忙しい平日を過ごしていると、あっという間に、週末が訪れた。

 そして再びやって来た、土曜日の午後。

「晶露様!忘れ物はありませんか?」

「だいじょうぶです!」

「ロウ!体調は万全か?」

「おう!」

「よろしい!では出発しましょう!」

 私は満足して、大きく頷く。

 そして晶露様とロウと車に乗り込みいざ出発である!

 本日の目的地は、先週行きそびれた、パワースポット。

 今日行くところは、川である。

 川の名前は細井川。名は体を表すというが、それほどに細い川ではないようである。

 調べたところに寄ると、その川の一部が、パワースポットになっているらしい。

 川の一部がどのように?と、疑問に思われるかもしれない。

 なんでもその川の上流で、大人の膝まで位の水深のところに、水がサークル状に金色に光るところがあるらしい。更にそのサークルの中心に、金色に光る魚が見えるというのである。

 金色の魚。それは滅多に見れるものではないらしい。

 そのことから、金の魚を見ることができたなら、運気は急上昇するとの触れ込みがあるらしい。

 まあ、推察するならば、金の魚の正体は、光の屈折で、魚がちょっと変わった色に見えただけ。

 そして川にあるサークルも、水底の石の並びが円状になっており、こちらも光のいたずらと考えられる。

 冷静であるな、と、諸君は言われるかもしれない。

 私は常に、冷静であろうとしているのである。

 人は見たいものを見る、それを考慮に入れなければならないのである。

 以上の理由から、今回は流石に異能絡みの新発見はないと、私は予測する。

 しかし、確認は必要なのである。

 それに、である。

 川のパワースポットが名前倒れであったとしても、川辺でレジャーシートを敷いてのランチは、楽しみである!

 細井川の川原は広いらしく、お弁当を広げて食べるのに丁度いい場所であるとか。

 新鮮な空気を吸いながら、ご飯を食べる。よいのである!

 そして空腹を刺激する!

「晶露様、お弁当をお忘れではないですね?」

「はい!」

 そう、我々はお昼ご飯を我慢して、車に揺られている。

 目的の場に到着次第、適当な場を見つけ、川を眺めつつ、遅めのお昼をとる。

 のち、見学開始しようというのである。

 パワースポットも重要であるが、ピクニックも、しかりである。

 私はともかく、晶露様の情緒の発達に、大いに貢献してくれるであろう!

 そうこうしているうちに、目的地の細井川に着いた。

 今日は快晴で、気温もほどよいのである。

 都心であれば暑いくらいであろうが、ここは自然豊かな場所。

 長袖を着て、丁度いい陽気である。

「晶露様、帽子をしっかりお忘れなきように」

「はい!」

「それと水筒もですよ」

「はい!ちゃんともちました」

 晶露様がぽんぽんと袈裟懸けにかけた水筒をたたく。

 私は次に、晶露様の肩に乗るロウに確認する。

「ロウ!用意はいいか?」

「おう!」

 よし、2人との準備万端なようである。

「それでは行きましょうか」

 私と晶露様は、車から下りると、目的の川原を歩き出した。 

まだ平和w

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ