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第101話 私、外出禁止中。考察を深める。

 週明けて、月曜、火曜、水曜と過ごしてきて、毎度おなじみ晶露様のお部屋で、学園での宿題に取り組みながら、大海は悩んでいた。

 悩み多き、幼児なのだ。

 いや、実は悩みは1つだ。

 外出禁止と引き換えに、ゆりのきの巨木から得た良気―。

 それは残念ながら、私の元の気と融合することなく、徐々に身体から抜けてしまった。

 自分としては、できる限りゆりのきの巨木の良気を取り込んで留まるように、試行錯誤を続けてきたつもりだ。

 しかしその努力むなしく、ゆりのきの巨木から得た良気は、徐々に身体から抜けて行ってしまっているのが現状である。

 全部ではない。まだ多少は残っている。

 けれど、経緯をみるに、遠からずゆりのきの巨木から得た良気は、なくなってしまうに違いない。

 私の気の量ははっきりとは計ったことはないが、おそらく極小である。

 これでは色々な研究(遊び)を試みることはできないだろう。

 せっかく人とは違った能力があるなら、それを使ってみたいと思うのは当然であろう。

 だから今回の遠出には期待していたのだ。

 ゆりのきの巨木という貴き木から清浄なる良気をいただき、自身の気と融合させて、私自身の力の嵩上(かさあ)げを狙っていたのである。

 もう躓いてしまったのである。無念である。

 ゆりのきの巨木の良気は、人に馴染みにくいのだろうか。

 いや、それならば、かの場所がパワースポットになる筈はない。

 前世の記憶では、魔素は人の身体に馴染みやすかった。

 が、身体への負担も大きかったと記憶している。

 魔素、こちらでいうなら、負の気だからであろう。

 魔をもって魔を制す。こちらでは魔素がないから、魔法もない。

 若君からの情報によれば、妖を退治する方法は自身の気を使うのだと聞いた。

 私たち一族が持つ気は、ゆりのきの巨木の気のエネルギーと融合できたことから考えるに、我が一族の気は良気なのだろう。神気よりは劣るものの、正なる力と考えてよいのだろう。

 しかし同じ良気といえど、ご神木や霊木など、自然から生み出される良気と、人間の良気とは別物なのかもしれない。一時的にはともかくで完全に融合させ自身の気にすることはできないのかもしれない。

 空気と同じに考えればわかりやすいか。

 呼吸して出たり入ったりはするが、留まらずか。

 はあ。なんとも切ない結論に至ってしまった。

 私はまた違う方面から、自身の気を増やす方法を考えねばならないらしい。

 道のりは困難である。

気を増やす道は困難である。by大海


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