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第八十七話 性能アップ

―――さて、具体的にどの程度パワーアップできたのか。


 たった一人の性能が上がるだけで、全体に影響を及ぼすのか、半信半疑な視聴者もいただろう。


 どこまでのものになるか想像してみろと言われても、難しそうなのだが…こういう時こそ、配信映像でしっかりと見ることで、理解できるだろう。





【と言うわけで、先手はオレが行くぜ】

”おお、サクラさんの方か?”

”彼女の場合、基本的にこれまでガッチガチの大剣と大盾による前衛だった…けれども、何、その手に持っている獲物は…”




 ちょうど都合よく、異土たちの元に迫ってきているこのダンジョンの出現モンスター『クレイジーバード』の群れを目にして、ずいっと前に出てきたのはサクラ。


 元々前衛の彼女ではあるが、本日は少々いつもと雰囲気が異なっており、()()()()()()()()()()()()() 武器を構える。


 その手に持っているのはいつもの剣ではなく…ゴリゴリに凶悪な棘が生えそろった、金棒。





【本来、オレは電撃攻撃はないが…エリーゼによって、魔改造されたこのマジックアイテムならば、電撃も付与された強烈な一撃が叩き込めるぜ。轟雷呼び寄せ、一気に…】



ドッゴォオオオオオオオオオオオオオンン!!

【【【オッビョォオオオオオオーーーーー!?】】】

【『轟雷斬砲弾』!!】


”雷鳴八〇!?”

”ちょっと待て、とんでもない雷撃が今、ホームランボールのようになって飛んで、着弾しなかったか!?”


 マジックアイテム『轟雷電撃棒』。


 普段タンク役の前衛をこなしているサクラのために、鱗で作る大剣の防御も良いが、攻撃面も強化するならばと言うことで、エリーゼが作り上げたものである。


 見た目こそガッチガチの昔話の鬼が使っているような金棒の武器だが、ある程度の電撃を纏うことが可能な物であり、用途によって物理的にだったり放出して遠距離に等、色々と幅広いのだ。


【ついでに、鱗をちょっとプチッと外して、コレで打ち込めば】

カキーーーーンッツ!!


ドッゴォォォォンッツ!!

【お手軽、アイアンスケイルミサイルっと☆】

”ぐっと指を立てて、にこやかな顔と背景の爆発が似合わねぇ!!”

”えっぐ、雷撃だけじゃなくて、物理的にも強化されたのか…”



 うん、まぁコメントを見る限り、一応は予想の範疇ではある。


 やり方によってはスタンガン代わりにもできるため、前衛が生き延びるための手段にも利用できるため、全体としては全滅を逃れやすくなったので悪くはない。


 そもそもの話、マジックアイテム抜きでも脅威の耐久力はあったが…そこに馬鹿げた性能を追加すれば、どれほど力が引き延ばされたのか言うまでもない。



【さてと、次は私の方ですね。ふふふ、主様(ぬしさま)の回復及び、糸による搦め手が本来の手段ですが…マジックアイテムなら、これですね。タラテクトナイフ改め…『ナノボルトナイフ』です】


 そう言いながら、クロハが胸元から取り出したのは、愛用しているナイフを魔改造した代物。


 ただし、元は一振りだったものが…



ヒュンヒュンッツ”!!


”なんか数が増えてない?と言うか、浮いてない?”

”え、動き的にファン〇ル?”

【正解…に近いですかね?でもこれ、無線じゃなくて有線ですよ】


 カメラの画像をもっと拡大すればわかるが、物凄い細い糸が、絡みつかないようにしてナイフにつながっているのが目に見える。


 ただ、エリーゼ曰く、ちょっとだけ浮く仕掛けを施して数を増やしただけだが…



ザジュザジュザンッツ!!

【【【オピゲェェアァアアアアアア!?】】】

”ひえっ、一瞬で三枚おろしになったり、骨身にされたり、焼き鳥になったり!?”

”目に見えているものなのに、捕えきれない高速刃物…字面だけでも怖いな!?”


 自由自在にナイフを操っていたが、その手数が増えるだけでも相当な脅威になるだろう。


 さらに、回復と電撃と毒、様々なものが混ざっているので、使い分ければより広範囲への回復とスリップ等が可能になる。


”うわぁ、ほんのちょっとだけ、足したつもりなのかもしれないけど、えげつない底上げがされるな…”

”全部マジックアイテムだと、本来ダンジョンから得ることを考えると…まともに真似用なら相当な金額になりそう”

”まず、彼女たちを召喚する運から、こんなものを作れるメイドを得る前提なのが恐ろしいほど難関過ぎる”


 コメント欄もずらずらとこのパワーアップぶりに驚いているが、まぁ何とも言えない。


 こればかりは本当にどうしようもないというか…その運のツケが厄介事がやってきている気がする。


「まぁ、そんなわけで色々とパワーアップしたけど…最後に、自分か」

”おお、いよいよ異土君か”

”あの主人至上主義メイドが作るマジックアイテムだと考えると‥‥他二人よりもぶっ飛んだのでは?”

「あ、いや、流石にそこまでやってないよ。道具便りにし過ぎるってのも悪いし…この二人を見た後で、しっかりと細かく指定しないと、配信できないほどやばい代物になりかねなかったからなぁ…」


 いや本当に、その通りである。


 エリーゼがパワーアップして作れる幅が増えた分、様々なリミッターが外れているのに等しいのか、ツッコミどころ満載なものが出来かねなかった。


 単純に火力だけでも、以前のカノン砲をはるかにしのぐものを通常装備にしかねなかったり…人を某宇宙戦艦レベルにでも仕立て上げたいのだろうか。



 

 とにもかくにも、どうにかこうにかやり過ぎないように妥協をしてもらった結果、これなら多分セーフだろうという代物に抑えてもらった。


「これがその、装備品の一つ…『テレポブーツ』。名前の通り…」

ポンッ

”姿が消えた!?”


「…瞬間移動ができるようになる、ブーツだよ」

ザンッツ!!

”んなぁっ!?”

”え、さっきまですぐそこにいたのに、あっという間に群れの後方、違う、今度は横に上に…なにこれ!?”



 元々、異土自身の戦闘方法としては、気配を消しての不意打ちのような、ほぼ暗殺者並の常とう手段と言って良いようなものだった。


 なので、軽めの加速位はできるようになっているが、それを補助する形で、瞬間移動によるかく乱を追加したのである。


 流石に無法過ぎることはできず、どこにでも瞬間移動するのではなく、視覚で捕らえた場所にしかできないようになっているが、それでも瞬間移動はなかなか便利なものだ。


「彼女たちに比べて、火力は落ちるけど…戦術が増えたし、これからの配信で見せられるから、楽しみにしてほしい」

”確かに、派手さとかで見れば劣るのかもしれないけど…いやいやまてまて、瞬間移動もおかしいからね?”

”あかん、この子多分、ぶっ飛び過ぎたメイドのせいで、少しづつズレてる気が”



 コメント欄で様々なツッコミが入るが‥うん、まぁ、自覚していないわけではない。


 しかし、不可抗力ゆえに悟って、あきらめの境地に達しているのは言うまでもないのであった…


電撃系+瞬間移動のパワーアップ

地道に足しつつ、やり方次第では相当強力なもの

その分、良い影響が欲しいところだが…次回に続く!!


…ぐでんとやりつつ、あたらしいのもやりたい…でも最近、ちょっとおもしろいのも…

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