第八十八話 ネラウモノ
ーーー技術力の向上は、そのまま他のモノにも生かせるだろう。
また、表に出るようなものじゃなくても、裏側でも利用できるものであり…
【ふぅ、これで部屋の増築が完成しましたネ】
【なんか物すっごい、怪しい研究所のようなんだが…】
【古典的なSF感がありますよね】
女子寮内、エリーゼたちに割り与えられている部屋。
その室内は通常の部屋ではなく、エリーゼの手によって様々な魔改造が施されており、その居住性は非常に高い。
そもそもの話、体格が明らかに人とは違うサクラやクロハも住まう以上、人間だけの設計でされた建物が合わないのもあるのだが…本日はその中に、追加の部屋が設置されていた。
【ハコニワの技術を利用した、圧縮空間型研究所デス。メイドたるもの、自己研鑽の場も兼ねての
さらなる性能向上を図るために…事前に、ご主人様が扱っても大丈夫なように試したりする必要がありますからネ】
ごぼごぼといかにも怪しい液体が詰まったタンクや、見てもよくわからない設備などが設置されているが、これはあくまでも見かけだけの…形だけそれっぽくしたもの。
その内装の強度や施されている様々な仕掛けはかなり優れたものになっているのだ。
【でも、室内で大爆発を起こすような真似はしないでほしいですね】
【問題ないデス。エネルギースクリーンを使用してますので、万が一があってもハザードレベル3までならば、外に漏れることはないのデス】
【まずそんなやばそうな言葉が出るレベルの事態になってほしくないのだが】
自信満々で回答するエリーゼに対して、サクラがツッコミを入れる。
一応は、そのあたりの常識はあるはずだと思いたいところだが…いかんせん、やることなすことが規格外すぎるため、常識のラインがどの程度によるものかと言う部分も不安視すべきところだろう。
大事な主がいる以上、その身を危険におよばさせるような行為は流石にしない…と思いたい。
【それに、急遽これを設立したのにも訳がありますヨ】
【というと?】
【実は先日、姉たちからの連絡を受信しまして‥‥どうも、廃棄されたはずの機体がこの世界で信号を確認されたようなんですよネ】
【廃棄機体?】
【試作型式G-disaster-00…私より、そうですね、大体3つぐらいの前の方で研究されていたものデス。ご主人様への周囲の害をなくすための策の一つとして、災害対策に…いえ、目には目を、歯には歯を、災害には災害をと言う目的で作られたものデス】
そう言いながら、エリーぜはそばの壁に設置に設置していた画面に、その姿を映した。
【これが?】
【ハイ。このタイプの量産型は出なかったのですが…特殊動力炉が搭載されていてデスネ、どのような災害にも対応できるはずでしたが…いかんせん、設計上のミスで…ご主人様識別回路が正常に稼働しないのデス。これで迂闊にでも、正規の方法で認識させようとすれば‥‥】
【すれば?】
【ご主人様としてふさわしいと認識できたのならばともかく、そうじゃないと察知した瞬間に、あたり一面ジェノサイド…スプラッター…ハザード…んん-良くて一都市、悪くて一国が破壊されますネ】
【【どんな最悪の災害爆弾ですか】】
思わずクロハもサクラも、ツッコミを入れてしまう廃棄機体の存在。
要は正しいご主人様ならまだしも、そうでないのならば全てを破壊しつクスようなものになっているようだ。
【そのうえで、ご主人様を探すためのレーダーも、この番号時にはまだ未完成の試作版が使われていて、完全じゃないですからネ。あちこちさまよって…確か、聞いた話によると2~3個ぐらい、星も壊れたらしい無茶苦茶ぶりですヨ】
【そりゃ、廃棄されて当たり前と言うか】
【愛しい人を追い求めたくなる気持ちはわかりますが、星までは…】
【…ん?はて、そういえば最近、どこかの国がぶっ飛んだという話を聞いたが…まさかとは思うが』
【---はい、その信号があったのが、ソレなんですよネ。おそらくは、どうしてか廃棄品がここに来てしまい、誰かがご主人様になろうとして…回路の影響で、相応しくないと判断した結果やり過ぎて…】
その言葉に、一気に黙る二人。
どれほどの非常事態なのか、嫌でも理解させられたからだ。
【えっと…そんな奴が放浪していたら…】
【間違いなく、2~3個ぐらいの国が消し飛びかねないので、緊急停止装置の仕様もしくは破壊命令が出てますネ】
【【こんな場所を作る前に、さっさと捕まえにいけぇぇぇぇぇえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!】】
糸で縛り上げ、尻尾で吹っ飛ばし、盛大な音が女子寮に響き渡るのであった…
…ご主人様至上主義なので、譲れない部分はある模様
常識?それはどこかへおいてきた。
そんなことはさておき、次回に続く!!
…新作そろそろやる予定。クロハのヤンデレもちょっと学んだので…




