楽屋の愚痴
いやぁ、皆さん、最近AIってのが流行っておりますね。
まぁ、便利っちゃ便利ですが、ああいったものはどうなんですかねぇ?
『人間の魂』というものが失われてしまうと、アタクシは思います。
今日もね?
アタクシ、同業者の金ちゃんとそういった話をしていたんですよ。
一つ皆様、本日はそのお話を聞いて、お楽しみ下さい。
本日の講演の楽屋で、金ちゃんが浮かない顔をしています。
アタシは金ちゃんに声をかけました。
「おいおい、金ちゃん金ちゃん。浮かない顔をしてどうしたんだい?」
「お〜、玉ちゃんか。聞いてくれよ。最近の『AI』ってのは本当、どうなってるんだろうね? 商売上がったりだよ」
金ちゃんは本当に落ち込んだ顔をしています。
まぁ、確かにAI音楽が参入してきたせいで、我々のライバルは増えました。
しかし、そんなことに怯えていたところで始まりません。
アタシは金ちゃんに言ってやりましたよ。
「なぁ〜に言ってるんです、金ちゃん。AI音楽なんて、人間の魂の入っていない機械の音だよっていつも言ってるじゃないですか?」
「勿論わかってるんだけどよぉ……」
「それに比べてアタシ達の演歌は、人間の心で作られた魂の音楽です。AI音楽なんかに負けるわけがない……とも言ってるじゃないですか?」
「あぁ、玉ちゃん……その通りなんだよ。結局は人間の魂が一番なんだよ!金ちゃんの言葉で目が覚めたぜ。」
ようやく金ちゃんに笑顔が戻りました。
アタシはさらに自信を持たせてやるつもりで、言ってやりましたよ。
「ところで金ちゃんの新曲、『ブラック企業勤めの私が転生して幼女ちゃん』最高でしたよ?」




