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大事なのはお金の使い道

「で、チケットは?」

「あ~」

「忘れてましたね」


 暫く車に揺らされながら空港に到着するまでネットでチケットを買えるか探してみる。

 意外と余っているくらいチケットは選びたい放題だ。関空のチケットカウンターでもなんとかなりそう。

 じゃあその後北海道に着いてからどうしようかって考えみる。

 どのくらいに着くかわからんし、昼前には乗れるだろうか。早く北海道に着いたら観光でもするか?呑気に?それは満月が純粋に楽しむだろうか。僕は旅行の仕方も忘れたよ。逆に遅くに着けば、うーんどうしよう。まずは母さんに連絡してみて、それですぐに会ってくれるだろうか。

 向こうでお店をやっているって言っていたけれど、母さんに今の事情とかも説明しなくちゃいけないし。それを怒られるかもしれないし、怒られたくないしそもそも電話に出るのかもわからないし。

 もしかしたら忘れられてるかもしれないし、なんか実は僕の事も隠してて会いたいとも思ってないかもしれない……。

 

 あーだこーだ考えていると頭がパンクしそうだ。なんかイライラしてきた!

 もうどうでもいいや。じゃあ空港に着いたら早速電話してやろう。

 そうしてやろう。出れなくても鬼電してやる。

 もうやけくそだよ。どうにもなれよ。ウチの母さんだし何とかしてくれるだろ!


 概ね予想通りの時間に関空に到着する。

 さっきまで忙しいって言っていた二人もエントランスまでついてくる。


「お前って飛行機乗ったことあんの?チケットの買い方おちえてあげましょうか?」

「ありますよ!あの修学旅行で」

「そうでちゅか」

「今の装備で大丈夫?生活必需品は今のうち買っておいた方がいいよ」とオノヨココさんは変なタイミングで言う。

「そうですね」

 満月は前のデートの時に色々買い替えたみたい。

 あの小汚いリュックサックから真っ赤で女の子らしいリュックサックに買い替えている。

 今の手持ち旅行はおろか外泊の装備さえも揃えていない。


 関空には沢山の施設が充実していて今からでも何とかなりそうだ。

 着替えはパジャマだけしかもっていない。季節は春先だから大阪は心地いいけど向こうは絶対寒いだろう。二人にはもう少し手伝ってくれとお願いして時間を割いてもらった。


 先にチケットカウンターに向かい、無事に北海道新千歳空港行きのチケットを入手する。

 出発時間を多めに見て少余裕あるので空港内のレストランで昼食を取ることになった。

 男前乃至女前のオノヨココさんはがその食事代を出してくれた。

 ちなみに有名な豚まんもお土産に買ってくれた。


 旅行など久々過ぎて大人の二人に必要なモノとか北海道の観光地とかのアドバイスをもらった。

 なんだかんだ付き合ってくれた二人にお礼をいい、最後に体調を気遣ってもらいつつ、子ども二人にしばし別れを告げる。


 本当に今から北海道に出発するのかと思うと、体の内側がゾワゾワする。

 また僕は緊張しているんだろうと思う。出発までまだ時間はある。

 とりあえずドラッグストアへ向かい、教えてくれた必要かなと思うやつを買っておく。

 満月の好きそうなお菓子も調達。あまり喋らなくなった満月もこれには目を輝かせていた。

 それからコートを求め大型ブランド店へ。

 満月は鮮やかなスカイブルーのファー付きコート。

 僕はカーキー色のファー付きのコート。僕のは袖にもファーがついている。

 二人合わせて二万円に行きそうな値段だった。そんな値段したんだな。服も当分買ってなかったから。

 飛行機代も結構高いし今だけでも少々お金を使っていた。これを皮切りに僕の金銭感覚がバクってくる。

時間が来るまで関空内の施設から必要だろうと思うものを買いまくった。

 それと同時に不思議な快楽も得た。こんな散財することが気持ちいいなんて……ゴクリ。


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