↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/60

5.激戦(二人にとっては)

戦闘パートあっさり味その二です

立ち上がり、戦いの始まる合図を待つユートとアズモの傍で、エルミナはただこちらを睨みつけるだけで、座って動こうとしなかった。


そんな態度にすら“イラついていた”ユートは、エルミナにこう声を掛けた。


「お前何座って見物しようとしてんだ。勘違いしてんじゃねえよ


俺はお前らに“まとめてかかって来い”って発破を掛けたんだ。


それとも魔王に俺を消耗させる作戦か?

臆病なのに何で”勇者“なんつー名前が付いてんのか不思議でならんわ。」


激昂したエルミナは、ユートに怒りをぶつけた。


「言わせておけば貴様!魔王だけでなく勇者をも愚弄するか!我が誇りにかけて、決められた戦いにおいて二対一を強いるか!

舐めるのもいい加減にしろ!

大体、魔王と共闘なぞ出来るものか!」


「だから、そんなこたどうでもいいんだって。お前らは只の死人。肩書きももうないの。誇りとかそういうのでうちの周りめちゃくちゃにされたらたまんねーのよ。そう思わない?ただの臆病者のエルミナさん?」


「貴様ああああああああ!!!」


ユートの挑発に、エルミナはそう叫ぶなり飛びかかった。


それを何事もなかった様に受け止めたユートは、半笑いでこう言った。


「あ、もう始めちゃっていいんだ。臆病な上に先制攻撃で相手を殺そうとするなんて、”勇者“より”暗殺者“とか”斥候“とかのが向いてんじゃねえの?」


「貴様っ!貴様っ!貴様ぁ!」


「そうだ、フツーに戦ってもなーんも面白くないし一つハンデをやるよ」


ユートは、エルミナを適当に吹き飛ばすとこう続けた。


「まあ聡明な魔王アズモくんは気づいてるだろうけど、今まで俺って指一本しか使ってねえの。


まあそれは当然としても、それでもまだ力の差があるよな?って俺は思ったんだ。


だから今から俺はそれに加えて、こっから一歩も動かない。ほら、こんな感じで靴の形で線引くから。こっからはみ出したら負け、ってことでいいよ。」


「「貴様ぁああああさあああ!!」」


今度は同時に憤怒の表情で、叫び、襲いかかる両者。


多分彼らは、ユートをその場から動かして「動く気になったか?」なんて事を言いたいのだろう


そんな事はお見通し。と言った感じで、ユートは文字通り指一本で二人の攻撃を受け止めた。


驚きの表情を隠せない二人


「どうだ?協力する気になったか?」


意趣返しとばかりに、ユートは「彼らの心の中の声」にそう返事をした。


そこからは、ユートの”指“と、魔王と勇者の即席パーティによる、「そこそこいい勝負のような何か」が展開されていた。


その間、勇者も魔王も「馬鹿な!」だとか「ありえん!」だとか言っているのを見ると、やはりユートは、先ほど圧倒的な強さを見せた郁也よりも「弱い」と思われていたのだろう。


「心外だな」とユートは思いつつ、そろそろこの「いい感じに見える勝負」を終わらせることにした。


ユートが指先を ピン と弾くと、魔王アズモの首から下が”消し飛んだ“


その余波で、勇者エルミナの両肩と両足も消えて無くなってしまった。


またしても、その場で芋虫のように這い蹲る勇者と、それより酷い状態の魔王が出来上がってしまった。


「はい、俺の勝ちー、これに懲りたら、あんまやんちゃすんじゃねえぞ?」


消えゆく意識の中、二人が”最期“に聞いた声は、とても理不尽な説教だった。

戦闘終了!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。