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ゼロの輝き─無魔力追放からの反逆  作者: ジュン・ガリアーノ
第6章 魔力クリスタルの深淵
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cys:97 女剣士『メデュム・アネーシャ』

今日1時間毎に連続投稿いきます。

「フッ、これが2万の軍勢か。爽快だ」

「いやーーノーティス。ホント、(やっこ)さんら大軍だな」


 古の祠ティコ・バローズを背に、トゥーラ・レヴォルト軍と凛々しい顔で向き合うノーティスとジーク。

 そんな2人にロウが告げてくる。


「ジーク、数はこちらも負けてはいない。後は僕の作戦通りにいけば勝てるハズだ」

「りょーかい!」


 ジークが気合を入れると、ノーティスがサッと先頭に立ち、剣を両手で縦に構えた。

 そして、精悍な瞳で前を見据える。


「光のクリスタルの名の下に……輝け! 俺のクリスタルよ!!」


 ノーティスのクリスタルから、白輝の煌めきが溢れ出る。

 それに続きジーク達もクリスタルを輝かせ、それぞれの色の煌めきを全身に纏った。


 それと同時にノーティスは剣を横に構え、その剣に白輝の煌めきを込めていく。


「闇の軍勢は、俺が白輝の刃で薙ぎ払う! いくぞ! 『エア・ドリーミーズ』!!」


 ノーティスの横薙ぎの剣から巨大な白輝の刃が放たれ、多くの敵を一瞬で薙ぎ払っていく。

 それを横で見たメティアはノーティスに大きな笑みを向けた。


「ノーティスすごーい♪」

「メティアの支援魔法のお陰さ」

「ううん、ノーティスの力だよ♪」


 それを見たジークはニヤッと笑う。


「おおっ、さっすがノーティス。こっちもやってやるぜ!」


 ジークは真紅の煌めきを込めた巨大な戦斧を大きく振りかぶり、敵の軍勢に向い思いっきり振り下ろす。


「ウラァァァッ! テメェら大地ごと消し飛びやがれ! 『クリーシス・アックス』!!」


 ドォォォォォン!! と、いう凄まじい轟音と共に兵士達が吹き飛び、大地その物が大きく割れた。


「へっ、どんなもんよ」


 ジークが得意げな顔を浮かべると、レイがニッと笑みを向けてきた。


「ジーク、やるじゃない。後は、私が綺麗にしてあげるわ♪」


 レイはそう言って足を交差させ両手を天に掲げると、その手の中に作り出していく。

 絶対零度の凍気を!

 その凍気を掲げたまま敵に向かい妖しく微笑むレイは、まるで氷の女王のようだ。


「フフッ♪ 永遠に凍らせてあげる! 『クリスタル・コフィン』!!」


 レイが技を放つと戦場に絶対零度の吹雪が舞い、一瞬にして大量の兵士達を氷の中に閉じ込めていく。


「うっ……!」


 正に息をつく間もなく一瞬で凍らされた兵士達を見つめながら、レイは妖しく微笑んだ。


「フフッ♪ さよなら。そして……美しく散りなさい!」


 レイはそう告げると、掲げた両手を下にサッと振った。

 その瞬間、凍らされた兵士達は砕け散る氷と共にバラバラに……!


 レイはそれを見つめ、手に残った凍気をフッと吹くと、ジークの事をチラッと見た。


「ジーク、あまりお痛しちゃダメよ♪」

「うーぃ、こいつはますます逆らえねぇぜ」


 その光景を見て、楽しそうに笑うアンリ。


「ニャハハッ♪ さすがレイだニャ。ではこっちもやるかの」


 アンリはグリーンの巨大な魔法陣をブワァンッ! と、2つ創り出すと、その1つを大地に。

 もう1つを上空に設置した。


「さぁーーて、まとめて行くニャ♪ 『ハロー・デス・グラビティー』!!」


 その魔法から放たれた煌めく光が、兵士達を巨大な重力で一気に押し潰していく。

 美しく煌めく光の中は、死の空間だ。


「ぐ……! ぐわっ」


 アンリは大量の兵士達を一気に地面に押し潰し、軽く息を吐きながらも満足気に微笑んだ。


「ふぃー200倍の重力じゃからの♪ これでみんな、ぺったんこニャ♪」


 アンリはニパッと可愛く笑っているが、トゥーラ・レヴォルト軍の兵士達には恐怖でしかない。


「や、奴ら、なんて強さだ!」

「前に戦った時より、さらに強くなってやがる!」

「これが、魔力クリスタルの力か……!」


 ノーティス達に一気に大量の兵士達が崩され、戦慄するトゥーラ・レヴォルト軍。


 けれどノーティスは、そんな彼らを真っ直ぐ見据えたまま、側にいるメティアに告げる。


「メティア。自分に防御魔法かけたまま、俺に掴まっててくれ」

「あっ、うん。分かった」


 メティアがそう答えギュッと掴まると、ノーティスはグッと腰を落とし突きの形に剣を構えた。


「俺の光で道を作る! 『エッジ・スラッシュ』!!」


 ノーティスは一筋の光の閃光と化し突き進み、正に中央に大きな道が出来上がった。

 そして、メティアが体からサッと離れた瞬間、後ろにバッと振り返り皆に号令をかける。


「道は作った! みんな、斬り込め!」


 その号令と共に、スマート・ミレニアム軍の兵士達も一斉にトゥーラ・レヴォルト軍になだれ込んでいった。

 激しくぶつかり合うスマート・ミレニアム軍と、トゥーラ・レヴォルト軍の兵士達。


 その時ノーティスはハッ! とし、鋭い眼差しで前を見据えた。

 前に構えている兵士達の後ろから、途轍もない戦闘力を放つオーラを感じたからだ。


───何者だ?!


 ノーティスが本能的に危機を感じ身構えると、その戦闘力には似つかわしくない、凛とした美しい声が聞こえてくる。


「どきなさい、アナタ達。その男は強い……向かっていっても、ムダに命を落とすだけだわ」


 トゥーラ・レヴォルト軍の兵士達は、その声の方へバッと振り向き道を開けた。

 そして彼女の姿を見ると歓喜の声を上げる。


「アネーシャ様!」


 そこから颯爽と現れたのは、白、いや、美しく長い銀髪と背中のマントを風に靡かせ、左手に長剣を持った女剣士だった。

 年はノーティスと同じぐらいで淡いピンク色の鎧を纏い、凛とした美しい瞳をしている。


 アネーシャはその瞳でノーティスを見つめた。


「私はトゥーラ・レヴォルトの勇者『メデュム・アネーシャ』! アナタがスマート・ミレニアムの勇者ね」

「そうだ。俺はスマート・ミレニアムの勇者エデン・ノーティス」

「ボクはスマート・ミレニアムの王宮魔道回復士フロラキス・メティアだよ」


 ノーティスとメティアがそう答えると、アネーシャは笑う。


「フフッ。ノーティス、アナタはさておき、そのメティアって子は、ここから離してあげた方がいいんじゃないかしら」

「えっ! ボクも戦うよ!」


 メティアは勇ましくアネーシャに答えたが、ノーティスはアネーシャを見据えたまま、そっとメティアの肩に片手を添える。


「メティア、すまない。アネーシャってヤツの言う通りだ。彼女は強い……!」

「ノーティス……!」


 潤んだ瞳で見つめるメティアだが、今ので分かった。

 アネーシャと戦いながらでは自分を守れないのだと、ノーティスの精悍な横顔が物語っていたから。


「分かったよ、ノーティス」

「すまないメティア……」


 ノーティスはそう告げアネーシャに1つ言おうとしたが、アネーシャの言葉にそれを止めた。


「トゥーラ・レヴォルト軍の皆に告ぐ! 私は今からスマート・ミレニアムの勇者と一騎打ちに入る! その間、この回復士に手を出す事は許さぬ!」


 アネーシャの言葉に、目を大きく開いたノーティス。


 今アネーシャが告げた言葉は、正にノーティスがアネーシャに頼もうと思っていた事だったから。


 むしろ、そんな都合のいい事がなかなか通るとは思っておらず、メティアを敵兵達からどう守ろうかと考えていたのだ。


「アネーシャ……一体どういうつもりだ」

「フフッ、そんなの私が聞きたいわ」

「なんだと?」


 ノーティスが訝しむ顔を向けると、アネーシャはその凛とした瞳でキッと睨む。


「ノーティス、いくら敵だからって……アナタ達は、何で、あんな殺し方が出来るの?」

アネーシャの問いかけに、ノーティスは……



次話は、ノーティスとアネーシャが互いに全力の姿に変身します。

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