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第12話 考え事

 屋上を去った俺は、自分の教室に戻った。教室に戻ると、美月がまだ心配そうに俺を見ていた。ただ、今はほかにもっと考えたいことがあるので笑ってごまかした。美月は何も言わずに席に座ってくれた。


 ………大伴。


 はっきり言ってこんなことになるとは思ってもいなかった。この学校にはもともと歴史上の有名一族の末裔がたくさん在籍していることは知っていた。中でも、大伴加奈子はこの学校の中において有名中の有名人だ。なんたって、先代の生徒会長だからだ。この学校のことを一番理解していると言っても過言ではない。しかも、なぜだかわからないが全校生徒の個人的情報、つまりは住所や誕生日、家族構成、はては交友関係や好きな相手までも知っている。何とも恐ろしい相手だ。

 だからこそ、大伴とは敵対するなとむかし、父さんに耳が痛くなるほど言われたことを鮮明に覚えている。蘇我はそこまで歴史は古くない。大伴や物部にはかなわない。実際そこには俺達一族も気付いていた。だからどうすればいいんだ。

 物部。大伴。そして蘇我。古墳時代の3大一族たるこの3家の戦いがまさか1500年後に起こるとはご先祖様もおそらくは考えてはいなかっただろうな。


 キンコーンカーコン


 どうやら昼休みの間ずっと考えていたみたいで時間が経つのが早かった。5時間目の予鈴が鳴った。周りを見ると、みんなすでに次の時間の準備をしていた。そして、守仁もすでに自分の席についていた。しっかりと次の時間の準備をしている。数学の教科書を読んでいた。


 ただ、この時にはすでに悲劇の未来がある程度決まっていたことをその時の俺はいや、俺達はまだ知る由もなかった。


 そして、次の時間数学のテストがあることも俺はすっかり忘れていたのだった。

遅くなりました。次はまたいつになるかわかりませんが分量を増やします。

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