↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/106

どこかの土地で.2

「ほらさ!ほらさっさー!いいぞ、お前たち!レコード更新だぁぁぁぁぁぁ!」

「ヒヒィィィィィィィン!」

マネルガさんは、変人でした。この人に手綱は握らせては行けない。そう思った。

土煙を上げて、スピードを緩めることなく、進む。足場悪いので揺れまくる。


競馬中継でたまたま見た馬の速さってこれくらいなのだろうか?


かなりの速さなので、冷たい空気が、僕の身体を冷やす。秋から冬に変わりつつある冷気は、冷たさを運んでくる。


しかし、そのお陰か、魔物が襲って来ても、馬の体当たりで蹴散らし、しかも、粗っぽい操作なのに馬から転げ落ちることはないから。


(いや、これ、ごえいらないでしょ!?)

内心で、叫ぶことしか出来ない。


「馬の尻と女の尻は、叩きがいがあるのぅ!」

「ええ!?今、なにか言いましたぁ!?」

唸る風によって、マネルガさんの言葉は聴こえなかった。

ともかく、徒歩でとぼとぼ歩くよりは早くたどり着けるのだろう。


夜は、マネルガさんの交渉の仕方を教わり(一方的に教えられた)中々早く寝てくれなかった。


なんだか知らないけれど少しは、気に入られたようだ。

婿養子に入らないかとしつこかった。


特に決めた人はいないけれど、なんとなくプラチナの姿が、村のみんなが思い浮かぶ。


いや、ハーレムだからじゃなくて。あの村が好きだから。

いや、でも、可愛い子に好かれているのもあるかもしれない。

そりゃあ、男だからな。それは仕方ない。





「お、見えて決めしたよ。あーくそ!こいつら蹴散らしてー!」

遠くを歩いてる人たちを見て言ってないよね!?


「マネルガさん!?そんなことしたら駄目ですって!」

慌てる僕を見て、楽しげに笑う。


「ははは!分かってますよ。冗談です!」

快活に笑う。目は笑ってないような気がする。

そりゃあ、配下の者が同行しない訳だな。




街道にはぽつぽつと、旅人や行商人が増えてきているので、目と鼻の先にあるオイルトテスで休んでから、また王都を目指すのだろう。

門番の前の行列に並ぶことしばし。



「やっと入れた」

門番にギルドカードを提示して中へ入る。

中々の大きくて、栄えた街だな。渡り鳥みたいに、旅人たちが骨休めをする場所か。




「ここまでありがとうございます。これはお礼です」

馬車を預ける場所で渡されたのは、結構なズッシリとした袋。銀貨多い。銅貨も混じってる。


「い、いやいやいや!いりませんてこんなに!」

法外だよ。どこのブラック企業だよ!僕は、善良な冒険者だよ。

「しかし、私のような者に付き合ってくださった。

誰かを隣に乗せて走れるなど嬉しくて喜びまくりますよ!」

うきうきしてる。距離が近いので、落ち着いてくたさい。周りも何事かと見てるよ。


押し問答は目立つので、報酬は受け取って置くことにした。

マネルガさんに、冒険者ギルドまで案内してもらい別れる。




「……大きいな」

トナの村の寂れた感はない。いや、失礼か。扉を押し開けて中へ入ると、冒険者は何人かいたものの、みんななにかピリピリしている。


「……なんだあんた?あまり見ない顔だな?」

モヒカンの冒険者が油断なく見てくる。絡んで来ないで欲しい。

「ええ、まあ。ここは初めてで」

「そうか。あんた強いんだろ?どうだい、俺と一勝負?」

「いや~!ちょっとそれは……」

意味のないバトルはしたくないから、どう断ろうか迷っていると、ギルド職員が間に入ってきた。


「コッセルさん、いちいち絡まないで下さい」

「……ちっ、悪かったな」

意外と素直?ともかく助かったな。僕は、そのギルド職員に礼を言う。



「ありがとうございます」

ぺこぺこ謝ると、くすりと笑われた。参ったな。

大人の美人と言うか。一流企業の秘書みたいな感じか。ともかく、仕事が出来そう。


「いえいえ。今、みんなピリピリしてるもので……私はクインです。あなたは、こちらには?」

なにやら、地下にダンジョンが出現して、攻略が難しいと言う。

それで、街に不安が広がり不安になってイラついていると言う。



「あ、僕はハヤテです。よろしく。実はトナの村に帰りたいんですけど、どうにかなりませんか?」

「……え。トナの村ですか?」

何故か、思いっきりびっくりされた。まあ、そうかもね。

周りの冒険者たちも、ざわついている。


「……なにかまずいですか?」

「いえ、その、生存者がいたんですね」

酷い言われようだ。でも、仕方ないかも知れない。

フォルティシオ領は、その領地全体がカーストアップで魔物が強くなってしまったから、AランクかSランクの冒険者でも油断出来ないらしいのだ。


だから、周りの領地からは、絶望の魔境と呼ばれている。


「…ならば、奥でお話しをお伺いしますのでのこちらへ」

動揺を押し隠し、最高の笑顔で僕を案内する。




応接室と言っても簡素なもので、シンプルだ。

座って待つことしばし、一人の男を伴って現れた。

耳が特徴的で長いのは、エルフだからか。トナの村にはエルフはいなかっから珍しいな。



つづく

この後マキとすれ違うよ。あくまですれ違うだけだけどー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。