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鋼鉄少女王 タイタンメイデン  作者: 鳳たかし
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鋼鉄少女王タイタンメイデン 番外編 始動!メガミオン量産計画

さて、今回のタイタンメイデンは、

此処、静岡県某所にあるとある会社の会議室から始まる。


無数のポスターが貼られた以外は質素な作りのこの部屋の、

中央に置かれた円卓を囲むのは5人の胡散臭い男達。

円卓に座し、向き合う男たちの中で最初に口を開いたのは白ひげをたたえたこの男、

株式会社アカシマの社長『赤嶋幸太郎』だ。


「キミ達に緊急で集まってもらったのはほかでもない。わが社の新方針についての緊急報告だ」


緊急招集された役員達に対する赤嶋幸太郎社長の突然の言葉に、副社長小中重里が問う。


「新方針、ですか?」


戸惑う小中を一瞥すると赤嶋社長が続ける。


「そうだ!手短にいこう。あの巨人美少女のこと、及び災害は勿論、皆が知っているだろう」


答えを待つまでもなく、まくし立てる赤嶋社長。


「あの騒動でわが社の倉庫も壊滅的被害を被った」


「確かに。わが社の事業に対する影響も甚大です。倒壊した倉庫の保険金だってすぐにおりるかどうか……巨人被害なんて、下手すりゃおりない可能性だってある」


「ぶっちゃけ事業縮小は否めませんね」


気弱な専務、白石の呟きを効いた赤嶋社長が、冷静に、だが力強く言い返す。


「いや、逆だ。事業は拡大する。大幅にだ」


「え?」


「このままじゃ我が社の破産は火を見るよりも明らかだ。そこでだ……」


言うなり赤嶋社長は立てかけてあるホワイトボードに描いたままになっていた文字を雑に消すと、

大きな文字で殴り書きをし始める。

薄汚れたホワイトボードの盤面、

そこには極太マーカーの殴り書きで ー巨人美少女玩具発売決定!!ー の文字が躍った。


目を見開き、驚きの声を上げる役員達の顔を見渡した赤嶋社長はにやりと笑うと口を開く。


「あの巨人美少女、どうやら自衛隊ではメガミオンと呼んでいるらしい。

 我が社はあれを、すなわちメガミオンの商品化を決定する!」


「ほ、本気ですか?!」


当然の社員の反応だが赤嶋社長の決意は揺るがない。


「勿論。販売形態はわが社の主力、プラモデル!!プラモデル!プラモデル!」


大事なことなので三度言った。


「し…しかし社長、しかしですよ!その……あの巨人美少女、えっとメガミオン?の、権利関係の懸念が残っていますが……

いや、そもそもなんだ、商品化権って言うか、あれ生物だって噂もあるし、

肖像権?がひっかかるのか?どうなんだ?」


自分で言いつつ、商品開発部長平沢が悩みながら赤嶋にさらに問いただす。


「もしくは、天才科学者がひそかに作ったって噂もありますよ!権利関係を明らかにするだけでもたいへんですよ!どうやって許諾を得るんですか?!」


「今の時代、正式なライセンシーであるかどうかは重要ですよ。下手をすれば裁判沙汰だ。

 起死回生の手どころか、逆に止めの一撃になってしまう!」


「その事に関してだが……気にするな!!」


意外な言葉を発した赤嶋社長は更にまくしたてる。


「あの事件ではわが社の倉庫も大変な被害を被った。我々にはその損害を補填する権利がある!

 すなわち商品化の権利もある!という事だ!」


「そ、そんな無茶な!」


「無茶でもなんでもやるしかないんだよ!じゃなきゃわが社は倒産だ!」


「う……」


「わかってくれたか?」


「社長、提案があります!」


役員の中で一番若い真田が場の空気を破るかのように右手を挙手する。


「竹中君か。なんだね?」


「真田です。と、これはどこかの模型メーカーが使った方法なんですが……」


真田は記憶をたどるかのようにゆっくりと話を続ける。


「確か、なんかのプラモデルを発売した際、不明の権利元に対し組み立て説明書に、

 この商品は権利を侵害するつもりはない、と明記したうえで正式な商品化の契約の準備があるので連絡が欲しい、と記載し、

 権利元、およびその関係者に呼びかける方法をとったそうです。

 結果的になんの問題もおきなかったそうですが、

 わが社もその手法を採用したらどうでしょうか?」


「そいつはいい!」


「当然、それに平行して独自に捜査もしますがね」


「名案だ!」


明石社長をはじめ、各役員も乗り気になってきたようだ。

だが、ノリで何でも決めちゃうような会社、大丈夫か?と思わなくもないが

背中を押された明石社長は止まらない。


「フ……これで決まったな。よし!これよりわが社は社運をかけて攻勢に出るぞ!!」


「メガミオン量産計画、始動!!」


彼方を指さす赤嶋社長の、株式会社アカシマの、明日はどっちだ。




次回予告


 起死回生のメガミオン量産計画を発足した模型メーカー『アカシマ』の前に、

 メガミオン商品権独占を仕掛けるライバルの世界的大企業『ソンダイ』の魔の手が忍び寄る!

 ソンダイが仕掛ける玩具『超越合金メガミオン』とは何か?

 強大な権力を振りかざす大企業の圧力の前にアカシマの社運はついにつきてしまうのか?!

 

「否!メガミオン商戦に勝利するのははわが社、アカシマじゃよ!アカシマじゃよ!アカシマじゃよ!カッカッカッカ!」(大事なことなので三度言いました)


 がんばれ!アカシマ!ソンダイに負けるな!

 次回「伝説の金型師!金型氏!現る!」

 に社運を賭けて、女神オン!






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