第六十一話 二匹の空飛ぶ音波、ハルピュイア!③
レッカは近くのビルから人影が一つ消えたのが見えた。
「逃がすか!」
レッカがビルに飛び乗ると人影は翼を使って空彼方に飛んでいた。
「くっ」
スティックから火炎弾を出すが捉えることは出来ない。
「逃げられたわね」
ストリームがレッカに近づいて言う。
「スト姉。もしかしてさっきのビームスト姉が?」
レッカは彼女の長い武器から推測する。それはスナイパーライフルの形をしており遠距離からバレないように狙うにはもってこいである。
「ええ、でも流石にこの距離は…………無理があるわね」
ストリームはライフルのレンズを覗きこんで射程を確認する。
★★★★★★★
二人はディリハの研究所に戻り反省会を開く。
「感がいいのはいいとして、複数の敵に対応出来ないのは難点ね」
流河がダメ出しをする。
「対応て、普通二対一じゃ苦戦するでしょ」
「うわ、魔法少女のくせに弱音とかダサっ」
烈太が反論すると祐子が追い討ちをかけた。
「お前は戦ってないからそんなこと言えんだよ」
「まあ落ち着けよ」
烈太が不満をぶつけると隆が二人を宥める。
「冗談はさておき、最後のは良かったわ」
「ほんとか?!」
流河に褒められ烈太の髪が一本踊り出す。
「二方向同時の攻撃、そして一瞬の隙さえ逃さない動き、こういうのが戦いには大事なのよ」
「おー!」
流河が得意気になると烈太が歓声を上げる。
「うわ、久しぶりに見たその乗り」
「なんだこの乗り」
祐子が呆れ隆がついていけない。流河は勉強を教える時も得意になり烈太がそれを興奮して聞く、よくある流れである。受験が終わりしばらくこの振る舞いはなくなったがここで再発したのだ。




