第二十六話 ヒーローに変身ポーズと台詞はつきもの
「言ったでしょ、こんなところじゃなくてちゃんとしたところでないと駄目って」
「えー、それだとちゃんと見れないじゃん。ここで見せてよー、お願い」
「しょうがないわねぇ」
一度は断ったもののまた押され流河は承諾してしまう。
「ちょっと待った」
魔導デバイスを操作し起動ボタンを押そうとしたところでレッカが止める。
「なによ?」
「ポーズとか台詞とかないの?」
「え、わたし大学生よ?なのにポーズと台詞って………あなたはわたしを殺すつもりなの?!」
流河は恥ずかしい真似をしろと言われ狼狽する。
「駄目だよ流ねえ。ヒーローたるもの、変身ポーズと台詞くらいないとかっこつかないよ」
レッカが力説する。
「ポーズに台詞ねえ………」
流河は眉を潜める。急にそう言われても思いつかないものだ。
「前は何かあったんじゃないの?」
流河が恥ずかしく思うのは大学生だからであって以前は何かしら変身ポーズや台詞があったのではとレッカは推測する。
「前は確か………」
流河は腕を斜め伸ばした構えからデバイスのスイッチを押してストリームに変身する。
「あれ、やっぱり台詞はないんだ」
流河が無言で変身したことにレッカはがっかりする。




