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GW戦線。風雲ギルドバトル 5

 「ボスを倒しても何も無しね……そうに違いないわ」


 フォラスを倒したあとに流れたシステムログを見てみぬ振りを決め込む事にした。気を取り直して書架の探索をしようと思ったところにまた後ろから不穏な気配が……。


 「この度は、上位種族への進化おめでとうございまー……ってマジっすかぁ……」

 「あら?神官GMのOさんじゃない。こんな所で奇遇ね?」

 「何を言ってるんっすか……にしてもまた犯人はレイカさんっすか。

 初オーラに続いて上位種族への初進化までやってしまうなんて……どんだけ運営を泣かせば気が済むんっすかね?」

 「シュゾクシンカ?な、何のことかしら?私は何もしてないし知らないわよ?」

 「はぁ……。そんなウソがGMに通じるはずが無いっすよ?まあいいっす。

 今回は種族進化した先着100名のプレイヤーに豪華商品をプレゼントしているんでこの中から選んでもらうためにきただけんなんで」



 神官GMが出したのはいろいろなアイテム名の書かれた目録。

 下はレアリティ8の剣からで、上はレアリティがunknown表示される素材まで106個も並んでいました。

 レアな武器を頂いても対応するスキル取得してませんから、


 「ここから選ぶの?どれでも?」

 「そうっす。あ、レイカさんは一人目の達成者なんで3つ選んでOKっすよ」

 「じゃあ、そうね……《至高の裁縫道具》と《鉄工布レシピ》あとはそうね……んっ?ねぇ、これなんだけどどういうアイテムなの?」

 「どれっすか?……あぁ、《ダンジョン所有権》っすか。これは文字通り、一度クリアしたダンジョンの主になってそこのモンスターを操ってプレイヤーと戦い、経験値や素材アイテムを大幅に稼げるアイテムっすね」

 「ようするにPK用アイテム?」

 「ちがうっす。PVP用のアイテムっす」



 どう違うのかさっぱり分かりません。神官GMに聞いてみたところPVPはお互いが了承して楽しむ戦い。

 大してPKは一方的に倒す事を目的としたものだそうです。

 どちらにせよ私にとっては無用ですね……。



 「じゃあこの《街所有権》は?」

 「それも基本は似たようなものッす。行ったことのある町の領主になり物流やら、税金などを操作し私腹を肥やし悪名を高めたり、良政をしてNPC好感度を大幅に稼げたりっすね。

 まあレイカさんにはこっちは無理と思うっす。ナナさんに渡した方が絶対マシッす」



 言い切られました。なんか悔しいですね。ちょと見返してやりたいし最後の一つはこれにしましょうか。

 神官GMは驚いた顔をしていましたが、事務的に《至高の裁縫道具》と《鉄工布レシピ》《街所有権》を所有者を私に変更する手続きを済ませ、帰っていった。



 「とりあえず、説明を聞いた街所有権以外のアイテムの確認が先ね」


 至高の裁縫道具とは、伝説金属オリハルコンで作られた裁縫道具一式。今現在使っている上級の裁縫道具より2ランクも上でした。

 内容物としてはなぜか民間で使っていそうなミシンから工場で使うような大きな裁断機、さらにはほぼ全ての素材から染色液を搾り出す装置までついていました。

 もし伝説金属オリハルコンが見つかったら、染色液に変えてみようかしらね。



 続けて鉄工布レシピと言うのは、裁縫スキルに融合されるもので今までは布だけしか扱えなかったのが、薄い鉄板から鉄製の服を作り出すことが出来るようになる。レベルが上がれば鉄だけでなく銀・ミスリル・ロリマーン聖鉄などを加工できるようになる。

 ただし鉄製……というか金属製の装備には調香士の香りによる効果がつきにくいと言う欠点もあるけど、そこは品質ボーナスでカバーしようと思います。




 さて確認は終わったわね。このボスの部屋の書架も特にめぼしいものもないし帰るとしましょうか。

 部屋の一番奥にあった脱出用ポータルに乗り、ダンジョンの外に出る。そこで重大な事に気づきました。



 「あ、あれっ!?一層で拾った秘伝書が裁縫以外全部消えてるぅ!?」



 なんと、知識の祠で取得した各種秘伝書は封印をとく事が出来たもの以外脱出時に消失する仕掛けだったらしい。これでは他の人に秘伝書を渡せないですね。困りました。


 ここで考えても仕方ないので、ナナを待って街に戻る事にしました。

 ここの情報に関しては、後ほど掲示板に載せておいて他の人に検証してもらえば良いですし。


 私がフィールドに出て30分後、無事ナナと合流し、ヌマリザードで作った水着をきてザーバンへ帰還しました。






 そして今私は、ヴェスピスの街の聖堂にいる。ここで出来る事は以前触れたようにお金で特性を消す事ができるから。

 私が消したいと望む特性は勿論……



 「それを消すだなんてとんでもないっ!!」

 「へっ?」



 邪魔な特性である【悪魔軍師】を消そうと聖堂の大司祭に述べたところこのようなお返事が返ってきました。なんと消すことができない特性もあるんですって……。

 悪魔軍師の特性効果は魔界へ行く事ができるようになること。

 どうやら得ることでマップが増える特性は消す事ができないみたい。



 な、ならばもう一つの特性【天使の笑みを持つ悪魔】はどうかしらっ?

 特性のの説明をしますとこう表示されました。


 【天使の笑みを持つ悪魔】

 種族が悪魔族以上の時に効果が発現する。上がる数値は運以外の数値が+3で運が+5。魔界において活動時、アイドル的応対を受けることが出来る……事もある。


 うん、魔界なんて行く気もないし、消しても大丈夫!運補正は少し勿体無いけど……ね。


 「それを消すには1億C必要になります」

 「はいぃっ?」



 ……そんな大金払えるはずがありません。現在の貯金と言うか預金は210万C位ですからね。

 私はショックを受けてフラフラと来た道を戻り私有地に転移しログアウトするのでした。


 そうそう、明日はギルドバトル一日目ね。勝つにしろ負けるにしろ気持ちを入れ替えて試合に挑まないとね。

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