冒険は次の舞台へ! 8
もう一つの作品と投稿する内容を間違ってしまった……。
次はこういうことがないようにしないと。
あと更新に関してはもう何も言うまい……。
世の中、そうは上手くいかないものです。
私が友人達の納得のいく水着を制作している間に、他にも水着を作れるプレイヤーが販売を開始し、新マップの探索は順調に進んでいました。
「あーあ、文句を言うつもりはないけど、新しいマップの探索一番乗りしたかったわ」
「それって思いっきり文句になってない?」
「そう?アンタの気のせいじゃないかしら?」
「美弥子の言い方だと文句にしか聞こえねぇよ…。探索に関しては他のヤツラに一歩遅れを取ったが、水着の補正値は他のヤツラのとは比べモンにならないんだから良いだろ?」
今居る場所は大学にある食堂で私と美弥子ミヤ、慎ヘルガ沙菜依サエと一緒に食事をしています。こうして4人で食事をするのも私がオンラインゲームサークルに加入したから。そうしないと勧誘が酷かったんだものしょうがないじゃない。
それを抜きにしても美弥子たちと話すのは楽しいから良いんですけどね。……だ、断じて友人が居ないわけじゃないから……ないのよ?信じて……くれますよね?
「あっ、鏡さぁぁん。こんな所に居たぁ~」
食堂の入り口から大きく手を振る女性が一人。その名も姫島朱里。彼女は高校の時からの友人ですね。
……ほら、ちゃんといるでしょ?友人……。
だ、大学からの友人ですか……?え、えっとぉ?そのぉ~…あっ!沙菜依さんは友人ですよね!多分。
年上ですけど友人認定しても良いですよね?うん、今決めました、私の中ではもう沙菜依さんはリアルの友人です!あっ、姫島さんのこと忘れてました。
「あら?姫島さんどうしたのかしら?」
「あのさ、ちょっとお願いしたい事があるんだけど……」
「話によりますけどどういったご用件ですか?」
「こ、ここではちょっと……」
姫島さんは周りを見ながら言葉尻を小さくして囁く。一応私も周りを見てみますが、数人の人と視線が合ったくらいで特に凝視されてる感はないですけど?人に聞かれたくないならしょうがないのかな?
「そうなの?それじゃあ場所を変えましょうか」
「朱里さん。私も一緒に行って良いかしら?七実さんからのお願いもあって麗華一人に話を決めさせるのはやめさせるように言われてるのよ」
「ちょっ!?いつの間に七実とそんな話を!?」
「あっ、大丈夫ですよ。美弥子先輩なら聞かれても大丈夫です。けど……慎先輩はご遠慮いただきたいです」
「どんな話か興味はあるが、ついて行きはしないぜ。……美弥子にも睨まれてるしな。沙菜依と話でもして待ってる事にするさ」
「すみません。では鏡さんと美弥子先輩はこちらへお願いします」
姫島さんに連れて行かれた場所は人気の少ない木の下のベンチ。たぶん外の方が人の声を聞き取りにくいと判断したんだろうと思います。
「じゃあさっそくですけど本題に……鏡さん、雑誌のモデルをやってくれませんか?」
「はぃ?」
「あらっ?」
何故姫島さんからこう言う話が来たかといいますと、彼女のバイト先が地方の紹介をするローカル雑誌社だから。姫島さんが言うにはアルバイトだろうがなんだろうが、モデルを紹介したらそのモデルと自分に金一封が与えられるらしいです。
「それって騙されてないわよね?いかがわしいモデルとかじゃないわよね?」
「そ、それは大丈夫!地域密着型のローカル雑誌だけど、50年以上続いてるから変な事にはならないはず!」
「はず……ねぇ。最後に頼りない言葉が来たけど、まあ姫島さんからの頼みですから1度くらいなら大丈夫かな?地方雑誌ならそこまで目立たないでしょうし……」
「麗華?返事をするならもうちょっと考えたらどうなの?以前七実さんと町を歩いてる時にもスカウトされたんでしょう?」
「なっ何故それを知ってるのよっ!?」
「もちろん七実さんから聞いたのよ。その時はアンタが、胡散臭いとか言って相手にもしなかったって聞いたから私もそれは正解だと思うの。けど、話を持ってきたのが友人だからといって無条件に受けるのはどうかと思うわよ?」
言われてみれば確かにそうかも……?でも私をしては友人を疑う真似はしたくないですし……。
「だから、そのモデルの件受けるなら受けるでも構わないけど、人を何人か連れて行ったほうが良いわ」
「鏡さんが話を聞きにだけでも来てくれるのなら、連れて来ても大丈夫です!ウチのアルバイト先にそんな事があるはずないですから!」
実際、長く続いている会社なんでしたら疑う気はないですけど、念のためパパ辺りに相談してみようかな?
その日のうちに実家に電話し、和仁パパにモデルの件を話してみると……。
「な、なんだぁってぇぇ!?れ、麗華がモデルだとぉぉぉ。何処だ!?何処の会社がそんな羨ま……けしからんことを考えたぁぁ(俺でも頼めずに居るというのに……ぐぬぬ)」
「別にその会社から頼まれたわけじゃないわよ?そこにあるバイトに行っている友人から話を持ちかけられたの。でね?その会社……△◇雑誌社って言うんだけど、知ってる?」
「あぁ、ウチのエリアにあるあのローカル雑誌社か。そこならまあ良いだろう。知り合いも居るしな」
「パパの知り合いが居るならなお安心かな?別の友人がもし変な会社だったら危険だから誰か連れてきたほうが良いって言うから、その辺を相談したいのだけど?」
「よし!任せろ!俺が一緒に行こうではないか!(ふはは、娘の晴れ姿を見逃すわけにはいかん!)」
「え?パパ仕事は?」
「そんなモノ、残業すれば片付く!心配するなっ!」
という訳で、同行する人はパパとなりましたが、詳しい日程を決めないとだめですので、姫島さんに電話し詳しい日程を聞きました。他にも何人かモデルの話を聞きに来る人が居るらしいので大丈夫でしょう。
私自身のアルバイトに関してはちゃんと休みの日だったので問題ありません。
そして、モデルの説明会当日。
私はパパと姫島さんと共にその雑誌社の控え室に来ています。私と同じように説明を受けるらしい数人の女性は私を見て驚いているように思えましたがなんなのでしょうね?
あっ、パパ同伴だから驚かれたのかしら?やっぱりこの年齢で親同伴で来るのはだめだったのでしょうか。
説明会は滞りなく終了し、希望者は面接をする事となりました。同じ説明会に来ていた数人の人は何かを諦めたのか説明会終了後にそそくさと帰ってしまい、残ったのは私と、最後に慌てて入ってきた良く知った顔の女性だけ。
姫島さんには悪いけど私としてはさっさと面接でマイナスな受け答えをし、不採用にしてもらいたいのです。
「合格っ!ぜひともウチの会社でモデルをしていただきたい!」
私が入室するなり、そんな声が聞こえました。一体何事?
周りを見ても居るのはお偉いさんと思われる男性一人と私だけ。
という事は今の言葉は私に向けられた言葉となりますよね?
「あの~?ご、合格とは?」
「文字通りの意味だ。君みたいに綺麗で魅力的な女の子がこの町に埋もれていたとは知らなかった。……次点として挙げればあの和仁バカの娘だからだな」
「ウチのパパと知り合いって言うのは面接官さんだったのですね」
「そうだ。では自己紹介をしよう。俺は三枝英二と言う。この△◇雑誌社の2代目社長をしている。以後よろしく頼む」
三枝とかいて「さえぐさ」なら有名ですけど、△◇と書いて「さんし」って読むのは知らなかった。じゃなくて、この人が社長なんですね。後で聞くと会社名は造語だそうです。知らなくて当然でした。
「頼まれても困ります。私は友人のお願いでしたので一度だけ受けようと思っただけですから」
「そ、そうなのか?うぅむ、困ったな。今回の企画は続き物でね。一度の収録では終わらんのだよ」
「……期間はどのくらいですか?それ次第では終わるまでは続けさせて頂きます」
「おぉ、それは助かるね。もう一人の子も可愛らしいし、君と一緒に居れば画的えてきに凄く映えるよ」
「もう一人……あの子ですか」
「ん?不満かな?」
「いえ、そうではなくて、何故あの子が此処に来ているのか気になってしまって……」
「あの子は和仁からの推薦で来たんだよ。容姿にも受け答えにもしっかりした意思を感じるし、君との相性も良さそうだからね。本来は一人しか取らない予定だったけど二人とも採用させてもらったよ」
「そうでしたか」
ちなみに期間は一年。意外に長いと思うかもしれませんけど、季節ごとの食やら衣装やらの紹介をする企画だそうなので一年ずっと拘束されることは無いらしいので安心です。
「で?言い訳はあるかしら七実?」
「えぇ!?なな、なんにもないよ?私悪い事してないのに何で怒ってるのさ~」
「私がこのモデルの仕事を請けることを何処で知ったのか……なぜウチのパパに推薦させたのか。凄く気になるのよね」
「ふっふ~ん。私の麗華ちゃん情報網をなめてもらったら困るよ!麗華ちゃんのことなら頭の上からスリーサイズ、爪の先まで、情報を集めてるんだからね!」
「……七実、今に限った事じゃないから五月蝿く言うつもりはないけど、他には漏らさないでよ?」
「だ、大丈夫だよ。媒体としては残してないもん!全部頭の中に記憶してるから洩れる心配はないよ」
「どれだけの情報があるのか分からないけど七実の頭の構造は一体どうなってるのかしら……」
「か、解剖しても問題なんて見つからないからね?」
はい、お察しの通りもう一人のモデル候補は七実でした。私としても一人で仕事するより知っている七実が居る方が落ち着くけど、依存しちゃいそうで怖いのよね……お互いに。
とりあえず、私と七実の行う一回目の仕事はGW明けからあるらしいので予定を空けてほしいといわれています。カフェ・エトランゼの方はGW中にフルタイムでアルバイトを入れてますので体調管理に気をつけないとね。




