冒険は次の舞台へ! 5
12・13日は外出しますので、更新できません。14もちょっと微妙?15は更新できると思います。
もし更新が出来てたら外出するまでに頑張ってたんだと思い、ほめてあげてくださいw
「ビックリしたぁ~!急に振り向くの禁止だよ!?」
後ろから感じた嫌な予感の正体は、怪しげなジャージに身を包んだ七実でした。(え?予想通り?期待を裏切りませんよ?たぶん)
「それはこっちのセリフ。何で大人しく待っていないのよ?辺りは暗いんだから変な人に追いかけられたらどうするつもり?ただでさえ七実は可愛いんだから、注意しないと!」
「おかしいな?それを麗華ちゃんが言うのぉ?」
「何かおかしいこといったかしら?」
「……気付いてないよこの人!?(あれだけ自分の容姿が目立つって事を口を酸っぱくしてまで言ってるのにぃ~)」
言いたい事はたくさんありますけど、不毛な争いになるので端折ります。
「で……七実は何故ここへ?」
「もちろん麗華ちゃんを迎えにっ!変な人が居ても私がこれでやっつけちゃうよ!」
言われて七実の手を見ると、手で握りこめるくらいの幅で長さ1メートルくらいの棒がありました。
「そんなもの振り回したら危ないわよ?」
「麗華ちゃんが安全ならそんなことどうでも良い!」
「変な人相手なら良いけど関係ない人に当たったらどうするの?」
「大丈夫!もみ消すもん!」
「だ、ダメよ絶対に!?」
ボケとツッコミが逆に?七実の家の力なら確かにもみ消すのは容易いでしょうけど、絶対やっちゃだめなこと。ちなみに変な人なら良いけど云々については、お互い暴走した心理状態だったためスルーされました。
そんな会話をしながら家に戻り、早速七実のダイエットに付き合うためにスウェットを取り出し着替えました。
「ふおぉぉ!?麗華ちゃんの体のラインがぁぁ!」
「こらこら!ちゃんと隠れているでしょ?見えてもないのにそんな発言しないでよね」
「私の心眼なら見える!麗華ちゃんの体のラインが隅々まで……ブフォォッ」
「ちょっと七実!私に鼻血を掛けないでよね!」
なんて会話はなかったですよ?スウェットを着る所までは本当ですけど、その後は二人仲良くアパートから10分離れた池に赴き、初日と言う事で池の周囲を軽く回って(一周辺り15分でした)帰宅しました。ナナは文句を言わず走っていたので、一緒にやれば続くかもしれません。
~~ナナ視点~~
私は、麗華ちゃんの隣をキープしながら一緒に池の周りを走っています。私のダイエットに付き合ってくれる麗華ちゃんが本当女神です!もう一生ついていきたいくらい。
そんな麗華ちゃんの隣をキープしている理由?えへへっ、簡単だよ?
走る度に麗華ちゃんの推定90オーバーの胸がプルルンって揺れてるんだよ!麗華ちゃんはダボダボのスウェットを着て隠してるつもりでも、全然隠れてないからね?
ふふふ、これを毎日拝めるなら走るのなんて全然つらくないよっ!
~~ 視点 了 ~~
走り終わった後は汗を流し、七実と食事を取ってログイン。
「午前中に水着の案が出たでしょう?あれの素材を集めにザウラーの森に行こうと思うのだけど、ナナはどうする?」
「もちろん付き合うよ~。シャナンの育成もしたいから」
「助かるわ。一人でも素材集めは出来るけど、前衛がいると安全性が違うものね」
「ふふーん!私は麗華ちゃんを守る騎士だからね!」
「あら?今のところ変なルビ入らなかった?」
「気のせいだよ?さあいこいこ!」
「そうよね…行きましょうか」
ザウラーの森に着くとナナは子龍もといシャナンを呼び出す。私もこの森に通じるレベルの人形達……を取り出しました。
飛龍人形:レアリティ7、体力41・魔力14・腕力47・体格42・賢さ20・敏捷50・運10。
特技:火炎ブレス・毒爪連撃・風塵ブレス・氷結ブレス・飲み込む・行動不能衝撃
品質評価10。評価ボーナス+10、使用可能レベル25~、コスト10
現在【人形操作】のレベルは28、午前中の新マップ探索時にレベルアップしていたようです。
そのおかげで最大コストは20となり、この強さを持つ飛龍を2体まで操作できます。
人形達を繰り出せばアラクノレックスは封殺できますので恐竜の皮であれば沢山入手できますね。シャナンは、まだ幼竜ですので、ステータスは低く戦力にはなりませんが戦闘の経験としては良いと思うのでナナは隙を見つけては積極的に突撃させていました。
アラクノレックスの相手ばかりで忘れがちですが今回の目的は龍の皮。この龍の皮を落とすモンスターは生息数が少ない翼竜型のクワエルドンのみ。
ナナの第六感を当てにしつつ、私達は邪魔なモンスターを片付けて行きました。出現モンスターにはそれぞれポップしやすい生息地みたいなものがありますので、そこを目指して進もうと思います。
情報掲示板で集めた結果、クワエルドンのポップポイントが分かったので二人でそこに向かってるわけです。ようやくたどり着いたクワエルドンのポップポイントには2組のパーティがいました。
「お?またこの場所をかぎつけてきたヤツがいるぜぇ。カモだな。くっくっく」
「お、おまえは!?」
どうやら2組ともPKをメインとしているPTのようですね。見た所、男女で構成され、装備やら構成のバランスもよさそうです。そのうちの3人ほどが私を見て反応していたのでアバターをジックリ見てみると見覚えがあるような気がします。
「んー?レイカちゃん。これてもしかして噂のPKってやつ?」
「そうみたいね?あっちはもう私達を倒す気満々みたいだし」
「自意識過剰っぽい?」
「どうかしら?数がいれば倒せると思い上がってるんだったらそうなるでしょうけどね?」
「そっか。まああっちの人達がやるって言うなら私が相手しようかな?対人は異世界以来やってないからちょっと楽しみ!」
「ち、ちょっと待って?異世界でその……人殺しとかしたの(ボソッ)?」
「し、してないよ?全部峰打ちだよ?只でさえあっちの人たちはステータス低いのに本気だしたら、塵も残らないもん。あっちで言う対人って言うのは対魔人族のことだよ?」
「それはそれで怖いわね。…まあDCOなら消し飛ばしても大丈夫だし、本気で行ってもいいわよ……あとは、あっちにいる数人ちょっと見た顔もいるから、私も参戦するわ」
「了解~。じゃあ、数は半々で良いよね」
私達二人が和やかに会話しているのを見ていたPK集団は怒り心頭という感じで怒鳴ってきました。
「おまえらぁぁ!なに和やかに話してやがるッ!?ちょっと綺麗なアバターだからって容赦しねぇからな!」
「相手はたった二人だ!やるぞぉぉぉ!俺らのスキル【強奪】で奪って奪って奪いまくるぞぉぉ!」
「合法的に触りまくってやらぁぁ」
左右にいるPK連中の左側のプレイヤーが号令を掛けると、一部のPKプレイヤーを除き私達に向かって飛び掛ってくる。約一名、趣旨違ってる気がしますので、その人から片付ければいいだけです。
「おらぁ、くらいやがれぇぇ!【袈裟薙】・【波払】!」
最初に私達に接近してきたのは、素早い動きを重視したウォリアータイプの暗殺者スタイルの男性プレイヤー。両手に持った小烏丸の様な短刀を素早い動きで上下左右に振り払い、攻撃を仕掛けてきた。
スタイルというのは自分の好きなステータスを伸ばして、その職業になりきることです。
一番分かりやすいのは、ヒナの斥候型スタイルかしらね。
「へぇっ?二刀スタイルってそういう攻撃できるんだ?すごいね!でも残念……腕力がちょっと足りないかなぁ」
「なにっ!?がはっ!」
ナナに攻撃を仕掛けたアサシンスタイルの彼は、必殺の攻撃だったらしい一撃をあっさりと受け流され槍による連続突きでアバターを散らした。
その頃、私はと言いますと……
以前何処かで見た面々と対峙していました。何処で会ったか覚えてます?次までの宿題ね?




