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冒険は次の舞台へ! 4

 午前中の新マップ探索が無事終了し解散。

 私は午後からアルバイトの為少し早いですが出かけることにしました。その際、同じ時間にログアウトし、部屋から出てきた七実と鉢合わせる。


 「麗華ちゃんアルバイトだよね?がんばってね!また近いうちに行くから!」

 「七実、ついさっきゲームの中でダイエットするって言ってなかったかしら?」

 「それはそれ!おいしい物を食べててもダイエットは出来るよ!」

 「……ちなみにどういったダイエットをするの?」

 「クッキーダイエットと~ヨーグルトダイエットだよ!」

 「食べ物系ばっかりじゃない……せめて朝晩に少しでも散歩なりジョギングをした方がいいんじゃない?」

 「え~、運動するのヤダよ~」

 「……ほんとにダイエットする気あるのかしら?」

 「あ、あるよ?あるに決まってるよ?」

 「疑問系に疑問系で返さないでよね……。運動する気があるなら私も一緒に行くわ。私も最近腰回りが気になってるし……それならどう?」

 「行くぅ!絶対にいくよ!今から?……は無理だよね。なら今日の夜から行こうね!」

 「はいはい、それじゃあ、運動用の服を準備はしておいてね?アルバイトが終わったら電話するから」

 「はーい!……麗華ちゃんのプロポーションは良いと思うけどなぁ…(ボソッ)」


 ほぼ意味のないと言われるダイエット(個人差があるそうですけど)方法しか出してこなかった七実でしたが、そのダイエットで運動を取り入れるなら一緒に付き合ってあげるというと、態度が一変し、やる気を漲らせていました。

 ……ほんと扱いやすい子。いつも思う事だけど、この先心配だわ……。



 七実と別れ、アルバイト先であるカフェ・エトランゼに30分前に到着。休憩室に入り座っていると店の方から穂邑さんが入ってきました。そこで座っている私を見つけ……


 「あら、かがみん!来るの早いのね!今ちょっと忙しいからすぐ入ってくれると助かるんだけどダメかな?」

 「大丈夫ですよ。じゃあ、着替えてすぐ入ります」

 「了解!店長には言っておくから!」


 出来て間も無いこのカフェ・エトランゼは、近くにある情報系大学や会社に通う女性に大人気のお店です。

 店の外観も非常に綺麗で(当然かもしれないけど)内装は、ゆっくり落ち着いてコーヒーやら紅茶やらケーキを楽しめる雰囲気を出している。


 「かがみん。6番テーブルにミルフィーユにホットミルクティのセットとイチゴショートケーキにアイスコーヒーのセット。9番テーブルにロールケーキとエスプレッソお願い!」

 「はい、分かりました!」


 カフェが戦場と化していました。引っ切り無しに入れ替わり立ち代り来店するお客様の相手をしているうちにあっという間に休憩時間となっていました。休憩室に行くとそこには佐田さんの姿が。


 「鏡さん。今日は早く来て(出勤して)くれていて助かったわ。早く入ってくれた分は前残業分として計上しておくから心配しないでね」

 「はい。それにしても今日はほんとに大変でしたね。まだ落ち着いたとは言えませんけど……」

 「そうなのよ。先日開店記念クーポンを配ったじゃない?あれが今日から使えるのよ。レジで見たでしょ?」

 「あぁ、あの券ですね。そういえばウチの家にも届いてましたね」

 「この辺一帯に配るようにしたからね。そのおかげで今日から暫く忙しくなるだろうって言うわけなのよ」

 「なるほど。そういうことでしたか」


 私より早く休憩に入っていた佐田さんは戦場レジに舞い戻り、代わりに休憩室に入って来たのは城場ジョーさんでした。


 「やっ、おつかれさま。昨日店長から言われてたけど、予想以上につっかれたぁ~」

 「お疲れ様です。ジョーさんは今日は朝からラストまでのシフトでしたよね?体調は大丈夫ですか?」

 「ん?大丈夫大丈夫。一日や二日、長く働いたからって死にはしないわよ。まあ心配してくれてありがとうね」

 「いえ、問題ないのでしたら良いんです。所でジョーさんがたくさんシフトに入ってる理由って聞いても大丈夫ですか?」

 「ん?別に隠してるもんじゃないから良いよ?その理由はね、今の内にたくさん働いて、夏はしっかり遊ぶから!ってね」

 「……生活が苦しいとかじゃなかったんですね」

 「その辺はまあ最悪親に頼んで借りてる……。正社員とかの仕事に就けたら返していけるんだけどね」

 「……それなら私もシフト申請遠慮しないで良いのでしょうか」

 「鏡さんは私に遠慮してシフト少なかったの?そんなの気にしないで良いよ?

 ていうか、店的には長く入ってくれる人材の方が欲しいんだからさ。

 ドンドン長時間勤務申請しても大丈夫よ」


 初めてのバイトだし、先に入っている人のシフトを奪うのは気が引けると言う考えだった私は目下の原因?だったジョーさんに確認を取ったと言うわけです。

 私も生活に困ってるわけじゃないですけど、これから先欲しいものが増えるかもしれませんから、お金はたくさんあったほうが良いのです。


 休憩が終わり、夕方近いのでお客様も減っていき、今から来て下さるのはテイクアウトが多いです。


 「ありがとうございました。お気をつけてお帰りください」


 お店での接客講習を受けた私は(作り)笑顔 (!?)でお客様を見送りました。レジでお釣りを渡す時に、人の手を握ろうとしてくるのにはイラッと来ましたけどね。

 相手が20代前半位のサラリーマンの男性だったとしても、お客様ですから邪険にできませんからね?接客はこれだから苦手です。(今更?っていうツッコミもなしで……)


 「かがみん!おつかれ!さっきのお客さんで最後だよ。もうすぐ閉店時間だし片付けに入ろっか」

 「分かりました穂邑ほむらさん。所でラストまで入ったの初めてで流れが分からないんですけど……」

 「そうだっけ?じゃあねまずテーブルの掃除、椅子・ソファ席の掃除、最後に床の掃除の順にしてね」

 「はい。こんな事も知らずにすみません」

 「気にしない気にしない。最初はみんなそうだからね。徐々に覚えていけば良いよ」

 「はい、がんばります!」



 閉店時間が過ぎ、店の作業も終わった所で佐田さんから全員へ向け、労いの言葉を頂き、明日からも頑張りましょうと言われ解散となりました。

 解散後すぐに佐田さんを捕まえ、土日のシフトを増やしてもらえるか確認を取ったところ、非常に喜ばれました。

 どうやらジョーさんの言った事はほんとだったみたい。




 エトランゼを出る間際に七実に電話をしてアパートに向かいました。アパートまであと5分と言う位置で、なにやら嫌な予感がしました。意を決して後ろを振り向くとそこにいたのは……

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