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Dream Community Online(仮)  作者: ふんにゃり
高校生編!?
49/135

私達の戦いはこれからだ(笑) 6

本日1話目です。2話目は15時に投稿予約済みです。


前話:ナナ視点1不必要と判断した為、削除いたしました。

 扉の奥にはナナの言っていた通り大きな部屋があり、中にはそれぞれ剣・杖・槍・弓を持った鉄で出来たっぽい像が配置してありました。まあ錆び付いて鉄かどうかは分かりませんが。


 「……やっぱりここって……でも何故……?」


 ナナは自分の予想通りのものが存在している事に呆然としていました。今は私に話せない事だって分かってるけど……二人で居る時にそういう反応されると、どうしても気にしちゃうんだよね。

 全て聞くのは狩が終わって街に帰ってからと決めてるので今はツッコミませんけど。


 「ナナ、考え事してるみたいだけど、まだ先に進む道はあるみたいよ?こんな所で考え込んでないで行くよ!」

 「え?うそ?私が知ってるのはこの部屋で終わりのはず?あれぇ?」


 私が指し示した方向には剣を持った像の後ろにポッカリと空いた地下への階段がある。そのまま地下階段を下りていくとナナも慌てて私の後を追って降りてきました。



 「ここは……すごいわね」

 「……うそぉ!?」


 階段を降りた先には、緑豊かな森が!ってなんでやねん!


 しかも遠くには街と思わしき外壁に囲まれた場所がある。ナナはさっきから「うそ」という言葉しか言ってない気がします。


 「マップ名は…えっと《古の都ホルス近辺の森》だって」

 「……ホルスの街……ここはあの時壊されたはず…」


 またしても思考の海に沈んだナナを横目に、辺りをうかがっていると紫色のいかにも毒を持ってると思わしきスライムや、上空から獲物を探している始祖鳥のようなものも居ました。両者とも今の所は襲ってはこないようなので私も放置を決める。ものすごく強いかもしれないからね。


 「よく分からないけど、とりあえずあの遠くに見える街?に行くわよ。ナナ!」

 「う、うん。了解だよ!」


 私には回復アイテムなどの類はほとんど必要ありませんが、状態異常で魔封じをされたりしたら困るのでその辺のアイテムはいつも余裕を持っておくことにしています。さっきの神殿で悪魔達との戦い中、何度も魔封じをされて在庫が心許ないので補充もしておきたかったし丁度良いです。


 「どうなってるの?行けども行けども街に近づけてる気配が無いんだけど?」


 街の外壁に向かって進んでも外壁は遠くに見えたまま。当然歩いている間にはさっきのスライムを違い、アクティブなものも居る。大抵イノファンゴという猪モンスターで直線的でしたので全く問題なく倒せます。


 「レイカちゃん。多分この森は《迷いの森》だよ?ちゃんとした道順を歩かないと目的地に着かないっていうやつ」

 「えぇ?そんな場所もあるの?」

 「だからね。私についてきて?街までいけると思うから」

 「……分かったわ」


 何故知ってるの?とは聞けず、大人しくナナについて森を進むと、30分もしないうちに目の前にはホルスの街の門が現れました。どう見てもこの短時間で着く様な距離じゃないと思ったのに……。ゲームだからそれもありなのかしら?


 「着いたよ。レイカちゃん」

 「そうね。じゃあ、色々聞きたいことがあるから宿に行きましょうか」

 「わ、私忙しいから今日はもう落ちるね!じゃあまた!」

 「あっ!ちょとナナ!……もぅ!」


 街に入りさえすれば即時ログアウトが出来る仕様とはいえ早すぎる。勝負の勝敗の行方とドロップアイテムの清算とかまだ終わってないのに……。


 「よっぽど聞かれたくないのね。でも、絶対に話してもらうわ。私の執念をなめないでよ、七実?」


 私も同じくその場でログアウトすると、七実の自宅へ電話をする。もちろん七実のスケジュールを聞くためです。絶対に逃がさないわよ……。



 そしてその1時間後、私は紡木家のリビングに居た。


 「ごめんなさいね。七実ったら麗華さんに会わないって引きこもっちゃって……喧嘩でもしたのかしら?」

 「いえ、喧嘩じゃないですよ?今二人でプレイしているゲームの中での意見交換をしたいだけなんです」

 「そうなの?喧嘩じゃないなら良いのだけれど……」

 「遥さん。話を変えるんですけど、アメリカに行ってた時の七実の事を教えていただけませんか?」

 「えぇ、その位構わないわよ。何が聞きたいの?」


 私は七実の母親である遥さんに質問を重ねました。アメリカに居る時の七実は必死に勉強しており、課題自体も9月中旬には終わっていたという。

 ……本人ななみの言い分とかなり違いますけど、今は口を挟まないで聞くことにしましょう。


 ただ、課題が終わる数日前から時折、姿を消したりして何度か心配したとのこと。

居なくなってもその日、もしくは次の日に戻ってくるので、繰り返されるうちに一言注意した後は口喧くちやかましく言うのをやめたみたいです。

 遥さんは七実が反抗期になったのかと考え、旦那さんである翔さん(七実のお父さんですよ?)に相談した所、家の中にいるときは普通に会話もするので様子を見ようという事になったそうです。



 「アメリカに居る時に時々姿を消していたんですね。その辺が怪しいかしら?この辺りから聞きだす必要があるわね」


 遥さんにお礼を言い、私は七実の部屋へ。既に七実宅に来て数時間経過している為、七実も私が帰ったと思い込んでいたのか部屋の扉が空いていました。当然?遠慮なく扉を開け七実の部屋に入るとそこには、どこかでみた記憶がある甲冑と槍が飾られていました。


 「っ!麗華ちゃん?なんで?まだ居たの?」

 「そりゃね?七実に話も聞かず、私が帰るとでも思ってたのかしら?」

 「……話す事は無いから帰って?」

 「残念ね。私は聞きたいことがたくさんあるのよ」

 「答えたくない」

 「話してくれるまでついて回るわ」

 「……話せない事だから」

 「ダメ。絶対に話してもらう。私は七実みたいに他人から話を引き出すような話術は無いから、しつこくするしかないもの」

 「どうしても?」

 「えぇ、どうしても…よ」


 私の意志が固いと認識した七実は、観念してポツリポツリと話し始めました。


 「私ね、アメリカに行ってたとき、この地球じゃない異世界に行ってたの」


 この言葉から始まったその内容は流石に信じられないことばかり……。だけど話している七実はマジメそのもの。ここまでマジメな顔してる七実ははじめてみた気がします(失礼!)。

 七実いわく、異世界のカンパーニ王国に召喚され、そこで七実は定番の勇者ではなく王国を守る筆頭4騎士の一人として呼ばれたとの事。他にも呼ばれた人は多く中から勇者なども選出された。



 「戦いが多い異世界だったけど、ステータスというか強さに関しては召喚された人のほうが上だったの」


 呼ばれた中で武器の扱いに長けた者が筆頭騎士となり、竜やグリフォン、ベヘモスやサーペントなどに乗り戦場を駆け巡ったらしい。七実はその中で竜騎士として活動したと。あれ?じゃあ……


 「七実、もしかしてあの神殿の鉄の像とか途中にあった壁画、それに私が読めない文字って……」

 「うん、おそらく私だよね。大分現実と違ってるけど……。文字は異世界あっちの物だったから読めたんだよ」

 「そんな異世界の情報がゲーム内にあるって言う事は、GMや開発陣の中に七実と同じく呼ばれた人が居るっていうこと?」

 「多分そうだと思う。あの神殿が見つかったのって10月になってからなんでしょ?時期的にも合うかなって思うんだぁ」

 「たしかにそうかも。神殿前のマップの猿蛇の森自体の攻略は普通に進んでいたし、あのノンフライバタフライを倒した人たちも先に進む道なんてなかったと掲示板に書いてたもの」


 メンテナンス情報やアップデート情報に関しては私も最低限収集しています。アップデート関連については食事時に和仁パパが勝手に喋っているので月に2度ほどあるサーバーメンテナンス情報か、掲示板情報くらいしか調べる事がないんですよね。



 「あと大事な事あるわよね?どうやって行き来していたの?遥さんに聞いたらこまめに帰ってきてたそうじゃない」

 「行き来に関しては王国の方に転移があったんだけど、あっちでの契約が終わってない間は、地球に戻ってきてもある程度時間が経ったら強制的に連れ戻される術式になってたみたい」


 七実の言う契約とは王国を守る事。それだけを聞けば生涯継続しそうだったが、七実達の中に頭の切れる人がいたらしく、王や他の大臣を丸め込み、勇者が魔族の力の根源を絶つまでという契約に切り替えさせた。

 そうなれば後は召喚された勇者が魔族の相手をするだけ。七実達4人の筆頭騎士達が代わる代わる勇者の手助けをし、その武力を思う存分振るいあっという間に魔族の領地に攻め込んだ。

 苦労の末、魔族の力の象徴である《魔源結晶》を破壊し、契約が果たされたという。


 「今は大丈夫なのよね?」

 「うん」

 「七実ったら、そんな面白そうな話を内緒にするなんて」

 「これの何処が面白いのよ~?どう考えても頭のおかしい人って思われちゃうから話せなかったのにぃ!」

 「言ってる意味が分からないわね?七実の頭が何時おかしくないって言ったの?アナタはいつもおかしいのだからそんなこと気にしないのよ?」

 「ヒドイよっ!?麗華ちゃん…私、頭おかしく無いもん……」

 「いいえ?性格の悪い私に引っ付いてくるって言う行為自体頭がおかしいわ?」

 「お、おかしく無いもん!あと麗華ちゃんは性格悪くないからね!?」

 「そうかしら?」


 私が自分を卑下する言い方をする事で、七実の意識をそっち方面に向けさせる。必死に私の良いところを延々と説明する七実の姿はやっぱり親友として好ましいです。

 


 「は~、麗華ちゃんのおかげで大分スッキリしたぁ」


 隠していた事をぶっちゃけることが出来た七実の顔はいつもよりまぶしいです。


 「もう隠してることは無いわね?」

 「うん!ないよ!だから次は麗華ちゃんの隠し事も聞かせてね?」

 「い、いやよ?あっ、私、もう帰らないと陽菜ママに心配掛けちゃうもの」


 しかし、部屋を出(逃げ)ようとした私を七実はガッシリと捕まえる。


 「な、七実?手を離してもらえる?」

 「だめぇ~。私も話したんだから麗華ちゃんも話してくれないと!」

 「ま、また今度話すからぁ~、帰らせてぇ~」

 「話してくれるまで帰らせないよ~」


 七実は私をしっかり捕まえたまま遥さんに内線を飛ばし、今日私が七実の部屋に泊まるという事を私の家に連絡してもらうように言ってました。


 「か、帰らせてぇぇぇ」

 「ふっふっふ~、麗華ちゃ~ん」

 「ギャーーー」


 その後私は七実に色々な刑を執行され、乙女とは思えない絶叫を上げた末、私の秘密を全て喋らされたのでした。

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