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1話 破壊の始まり《覚醒》

―赤ん坊の産声が聞こえる。

「やったぞ、ダリア‼女の子だ」

「っっ‼あなた、ありがとう!」


私は8年前にリューズ伯爵家の父アルマと母ダリアという、リエリクス王国の貴族の家に生まれた。

この家に、私より二人の兄と姉がいた。そして、次女の私は『りりアナ・リューズ』と名付けられた。

そしてこの話をしている私は今何をしているかって?今は魔法の練習をしている!

この世界には職業というものが存在していて、剣士や魔術師、勇者なんかもある!私は魔法系職業の最高クラスに値する、覇導士というもの!自慢したい気分だ。私の使える魔法の種類は、

「上級回復魔法・上級水魔法・上級雷魔法。」

この年齢で、これほどまでに魔法Lvが高いのは、めちゃくちゃさすごいのだからね!…さて、次は何を話そうかしら…あれ?


「リリアナ!リリアナッ!何回声をかけたと思っているのよ。

また一人でブツブツいって。お父様が呼んでいるわ。家庭教師の人も、

もうあなたの雷魔法で気絶しているじゃない。あなたは『破壊の使者(アルマゲドン)』

なんだから、意識しなさい!」


そう、私は『破壊の使者』だ。『破壊の使者』というのは10000年に一度に生まれるという世界を壊し、

創り直すといわれる存在だ。先ほど私の魔法紹介をしたけれど、もう一つ…。私しかもっていない、

『破壊魔法』というのがある。その力は強大すぎて、私にはまだ制御しきれない。

だから私が普段使えるのは、雷魔法などに少し破壊魔法を上乗せさせるぐらいなの。それで、家庭教師の人も気絶していたの。と、納得できたかしら?


「わかったわ、お姉様。今向かいます。」


「大事な話っぽいから、気を引き締めたほうがいいかもしれないわ?」


何の話かしら

「気を付けますわ」


この後の出来事は、世界を揺るがし、大災害を起こす原因になるのだった…


ノックの音が響く

「お父様、遅くなりました。リリアナです。入ってもよろしいでしょうか?」

「…あぁ。入ってきなさい。」


何だろう?この重い空気…。そんな大事な話なのかな。


「失礼します‼」


その途端、黒い閃光が轟いた

「本当に…すまないッ‼『永遠の虚無(エターナル・ゼロ)』」


「ッ⁉お父様?…」

すまない。私はその言葉の意味が分かんなかった。

状況を理解しきる前に痛みが体全体を走った


「お父様…何…で……」


「すまない…リリアナ。ソルト(召し使い)!アル―クス・リエリクス国王にご連絡を」


私は意識をもうろうとしながら、その言葉ですべてを悟った。

たぶん、『破壊の使者』のことが国王の耳に入り、

私のことを排除しろとお父様に命令したのだろう…

『破壊の使者』は世界を揺るがす存在だ。


私、そんな悪いことした?私、勉強して、言うこと聞いて…いい子だったでしょ?

国王の言ったことに反論できなかったの?私のこと…、大事に思ってなかったの?

私は悲しみ、激怒した。そう感じたら、ふと、体が軽くなった。

禍々しいオーラをまとった竜女。『破壊の使者』が覚醒したのだ。


「「お父様‼何でッ!何でよッッ‼」」


「ッ⁉やめるんだ!リリアナ!」


『破壊の鼓動(デス・レクイエム)』


暴走状態の追い込まれた、リリアナ・リューズは怒りのままに、魔法を放った。

大地を割り、大気を歪ませ、空は黒く染まった。

リューズ伯爵家本館も、両親も、姉妹も、

その周辺一帯が…無に帰した。これによって、リューズ伯爵家は崩壊が完了した。


ー「なんだ、この揺れは⁉」

世界にもこの破壊の影響が及んでいる。鳥がざわめき、赤ん坊が泣いている。


「ゼンブ、コワス‼」

一人、勇敢なる男がやってきた


「鎮まれ、哀れな少女よ…『太陽の歓迎(サン・ロード)』」

この男により、世界は保たれたのだった。


ー少し時間がたったころ

「…私は何を?そうだわ、私はお父様に魔法を放たれて、それで…」


「目覚めたか。それにしても、すごく禍々しい魔力だったな。俺が止めれたのも奇跡というものだ。」


私は全てを思い出した…。怒りで我を忘れて、魔法を放ったところまでは覚えている。

それで、私を止めたと言っている、この男は誰だ?近衛騎士団の鎧を着ている。


「あなたは誰何ですか?私の家はどうなったのですか?」


「リューズ伯爵家は、君の魔法で消えた。君は王都中枢都市にまで魔法を放とうとしていた。

それを阻止したのが俺で、名前は…

『シュバルツ・リエリクス』という。これでも、リエリクス王国の第三王子だ。」


リエリクス王国の第三王子⁉そんな王族が何で、こんなとこにいるのよ!

「…シュバルツ王子は、何でここに?」


「…父上が君、『破壊の使者』を殺すという命令を下すところをみてしまってね。

いてもたってもいられなくなってしまって…。俺の父上が…、本当に、すまなかった‼」


私はまだ、国王に恨みがある。お父様に私を殺すように仕向けた。復讐もしたい。でも、その子息であるシュバルツ第三王子には何の罪も…

シュバルツ第三王子には…、恨みが生まれない。なぜだろう。この心がムズムズする気持ち…


「私は、貴方の父上を許せません。私は復讐を果たしたいと、思っています。

それを聞いても…理解してくれますか?」


「ふむ、理解した。よし、貴方の復讐を手伝おう。そもそも俺の父上は、人を手駒にとるような人だ…。

俺も、その考え方には納得できなかった。俺の職業は、『双剣星』というものだ。これからよろしく頼む」


「…もしかして、一緒に旅までするってことでしょうか?私、何も持っていないのですけれど?」


「心配するな!俺は顔が知られてるし、金貨も少しばかり持ってきた。」


「そうですか。では改めて自己紹介いたしますわ。『破壊の使者』リリアナ・リューズです。これから、よろしくお願いいたします」


「では、こちらも。『双剣星』リエリクス王国第三王子 シュバルツ・リエリクスという。

こちらこそ、よろしく頼む。」


この出会いが、世界を滅ぼすのか、世界を導くのか。どちらに傾くのか…まだ、誰にもわからない


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