15:王太子編の詳細化
今度はいよいよ、王太子編の詳細化ですね。
とは言っても、これは最初からテーマとかそういうのは決まっていたから、大筋の流れはイメージ出来ていたと思います。
必要な要素ってこんなところです。
ソルが王子様と互いの恋愛感情を育むこと
ソルの前世を想起させる悪役令嬢が妨害してくること
悪役令嬢が王子に執着する理由
ソルが本当に想っている相手に気付く切っ掛け
悪役令嬢の終わりと救い
ソルが本当に想っている相手と結ばれる
ソル「これまでの話から考えるに、これらの要素を順番に出せるようにエピソードを考えたという感じですわよね?」
そうなる。だもんで、ストーリーとして大雑把に並べるなら。
①王子様とソルが月婚の儀(という名の恋人関係の証明)を交わす
②ソルの前に悪役令嬢が登場する
③悪役令嬢がソルに嫌がらせを繰り返す
④段々とエスカレートする嫌がらせをソルは容易く乗り越える
⑤王子様とソルは順調に恋人として距離を縮める
⑥いよいよ、ソルの命を狙う悪役令嬢
⑦ソルが心の底に秘めて想っていた相手を自覚する
⑧悪役令嬢を罠に嵌めるソル
⑨報いを受ける悪役令嬢
⑩ソルの前から消えようとする相手を見付けに行くソル
こんな感じかなあと。
ソル「でも、やっぱり大雑把ですわね」
ですね。なので、ここから更に詳細化をしていきました。
月婚の儀を交わすのは、特に事件性は無い箇所になるので。
その後に、悪役令嬢が嫌がらせを繰り返していくところで、話数を稼ごうと考えました。
ソル「最初は、穏やかな嫌がらせだったのも、予定通りですの?」
君の目から見て(当社比)が付くでしょ。「穏やか」って。
それに、君にとってクリティカルな嫌がらせだってしていたでしょうが?
ソル「あれは反則ですわ!」
でもまあ、穏やかというのは予定通りです。
ただ、それだけでは悪役令嬢にとっても、物語にとっても埒が空かないので。何回か嫌がらせをした後で、一線を越える事件が必要だと考えました。
そこで、悪役令嬢本人ではなく彼女の協力者による暴走を入れました。
悪役令嬢の性格から考えて、そこで覚悟を決めるだろうなと。
あと同時に、ソルにとっても状況を打開するための協力者は必要になるので。ここで、悪役令嬢陣営の切り崩しに入ります。
ソル「切り崩しって。人聞きが悪いですわね。無闇に敵を作るより、恩を売って味方にした方が後々有利になるし平和的でしょ?」
前世の失敗と今生の経験で学んだよねえ。
ソル「煩いですわね。その通りですけれど」
でも、実際その通りだったりする。
作中で書くことは無かったけれど。結局はソルが前世でああいう最期を迎えたのも、手駒を恐怖と力で支配していたから。それを抑え付け切れなくて、綻びが出て裏切られたという感じなのよ。
敵を作りすぎた。それが前世ソルの敗因。
ソル「ぐぬぬ」
そこから、悪役令嬢はソルやその近い人間の命すら脅かす妨害へとやり方を変更。
悪役令嬢として、一皮剥けました。
ソル「私に言わせれば雑魚過ぎでしたけれどね。卵の殻がまだ尻尾にくっついたままでしたもの」
そら、修羅の国を生きてきた君と比べちゃあね?
ただまあ、こういう事件と平行し、また事件を解決することでソルの卓越した能力に王子様がますます惚れ込む。
こういう路線で王子様からの好感度上げをしていこうと考えました。
ソル「ところで、嫌がらせ対策。弟のビックリドッキリ発明が結構あったんですけれど?」
はい。ほぼそれのためだけに弟を用意しています。
ソル「つくづく、便利に用意されたんですのね。あの子」
他にも一つ目の嫌がらせから、ソルの弱点と成り上がり方法考えたし。
協力者の暴走理由からも、アレの開発用エピソード用意したし。
割と、この章の嫌がらせ対策のために、以前の章でエピソードを用意していたところはあります。
こういうところから「ああ、伏線ってこうやって用意するのか」と実感出来た気がします。
逆に、用意していたら再利用出来て良かったというネタもありますけどね。前にも話した、流浪剣士編から再登場キャラとか。
ソル「でも、嫌がらせも結構ですけれど。途中から結構悪役令嬢側の深掘り多くありません?」
これ、自分でも書いていて思った。
いやね? 悪い子だった頃のソルを思い出してね? 何か色々と丁寧に書きたくなったというのがある。
勿論、エピソードとしてもそれだけの仕込みが必要だったというのはあるんだけど。
ソル「仕込み?」
徹底的に落とすには、一度救いの展開を見せた方が効果的だよなあと。
それとソルが想っている相手と近付くことで、ちょっとだけ今後の展開にフェイントを入れたかったという。
また、それまでは動機が不明瞭だった分。終盤は種明かしとして彼女の出番が増えました。
ソル「なるほど」
あと、彼女には猫と関係した過去エピソードとかも書いたけれど。
これについては、最初はネタとしては用意していませんでした。
ソル「え? あれ、用意していませんでしたの?」
はい。でも、何故か猫に関係する悲しい過去を持っていそうだとか。
そういうイメージだけは割とあったんですよね。
だから、そのイメージに従って書くべきか。書くとしたら、どんな意味があるのだろうか? みたいな事を結構長いこと悩んでた。
結局、書くことにして。書いてみたら色々とその後のネタにスムーズに繋がってくれて、書いて良かったと思います。
何でこんな事になるのかと。不思議に思いました。でも小説書いている人なら、割とそういう経験あるらしいです。
ソル「不思議な話もあるものですわねえ」
なので、ChatGPTに質問してみたら。
「それは、表層意識に出ていないだけで。無意識ではストーリーに必要な要素だと分かっているから起きる現象です。作家としての経験がストーリーを既に知っているんです」みたいな回答だった。
ソル「何というか、そう冷静に答えられると夢がありませんわね」
いや全く。心理学的に、無意識ってどんなものかって考えたら確かにそういうもんだとは思うけれどね。
何となく「ここでこれが必要」「これがあったら後のストーリーで活きるかも」みたいに出したネタが、何故が後々でドンピシャで嵌まる。こういう現象の理屈として納得出来たけど、理屈が通ると何か寂しい気もした。
同時に、こういうのが起きるという事自体、何だかんだで経験積んできたんだなあという気もしたけれど。
ソル「あんまり、自惚れるんじゃありませんわよ」
分かってます。まだ、何だかんだで執筆にはひぃひぃ言っている身なので。
んでもって、ストーリーの続きなのですが。
悪役令嬢がソルの想っていた相手と近付いて。
それから、その相手の正体に気付いてあんな真似をして。
ソルがその仇として悪役令嬢を罠に嵌めて報いを受けさせる。
あとは、エピローグとしてソルは王子と別れて、本当に好きだった相手を追いかける。
と、こんな感じですね。
悪役令嬢を罠に嵌めて報いを受けさせつつ、同時に救うという展開にする落としどころとして、どうしようか本当に悩んでいたけれど。
ここも、直前までネタ考えてませんでした。
ソル「本当に、行き当たりばったりですわね」
王太子編の中盤当たりからAIにネタ出し相談というか、アイデア整理を手伝って貰っていましたが。
あれが無ければ本当に詰んでいたかも。
正直なところ、AIが提案してくるネタはどれも使えなくて、最終的には自分のアイデアしか採用していないんですけどね。でも、AIが無ければ情報の整理は出来なかったと思います。
ソル「でもまあ、こうして何だかんだで最後まで書き上げることは出来たということですわね」
はい、自分でも頑張ったと思います。長期連載を完結出来たということそれ自体に、大きな達成感を味わいました。
次回は、ストーリーを考える以外で長期連載する際に気を付けたことを書きたいと思います。
ソル「ところで、投稿ペースがまた落ちてませんこと? ネタ切れですの?」
漆沢「いやね? そういう訳じゃなくて、まだ次の連載のネタもあるにはあるんだけど」
ソル「だけど?」
漆沢「個人的にとあるシステムを開発したくて。それを売りたくって。ここしばらくはその開発ばかりしてる」
ソル「あんたねえ」
漆沢「夢だったんや。このシステム開発するの。クラウドが出て来て、AIが発達してきてようやく自力で開発出来るようになったんや。これはもう挑戦するしか無いやろ」
ソル「ああ、そういう」
漆沢「このシステムを売って、本命の夢のシステムというか研究をしたくて」
漆沢「つまり、働かずに金を稼ぎたいっ!」
ソル「欲に塗れまくっていますわね」
漆沢「開発費を稼ぐために、夢の印税生活に挑戦していたんだけどねえ」
ソル「雲を掴むような真似を本気で考えていたとか、あなた本物の馬鹿ですわね!?」
漆沢「印税生活は今後も無理かも知れないし。あまり手段としては意味が無いけれど。それでも、何か書くのは止めないだろうけどね」




