英雄の愛娘に転生しましたが、お父様の死亡フラグが折れてくれない！？

「働けないお前に生きる価値はない！」　
　
　物心ついた時から奴隷番号百三番として生きてきた少女はいつかこの状況から抜け出してやると希望を捨てずに、虎視眈々と脱走のチャンスを狙っていた。
　
十二歳になったある日、奴隷商館を訪ねてきた変態貴族に売られることが決まり、脱走を決意する。
　
　逃亡に失敗し奴隷商人に捕まりもうダメだと諦めかけたその時、「国の英雄」と呼ばれるフランシス・リンドブルク公爵とその養子であるテオドールによって救い出される。

　幼い頃に生き別れた娘だと言うフランシスに困惑しながらも、父親になろうと努力するフランシスに「グレタ・リンドブルク」が自分の名前なのだと教えられた瞬間、前世の記憶と自分がかつて好きだったロールプレイングゲーム「グラシアル英雄伝」で死ぬ運命の悪役令嬢「グレタ」になっていることに気が付いた。
　
　そして自分がフランシスを死に追いやり義兄のテオドールによって殺される運命だと言うことに……

　ゲームの記憶と能力を駆使ししてグレタは死の運命を回避できるのか、悪役令嬢奮闘記！