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肉塊
思い付きで書いた小説とは異なるもの。
太古の時代、神は自らの欲望と快楽だけの為に本能だけを持つ肉塊を世界に産み落とした。
それは二足にて歩行し、頭の少し下にぶらさがった二本の腕を持つ生物だった。
神はその生物を人と呼び、生物は与えられた生命を保持するが為に、捕食と生殖のみを繰り返すようになる。食べるのは同属である人。産み落とされるのも、勿論人。結果、人と人とが弱肉強食の世界で、喰うか喰われるかの秩序を形成していく事となる。
そんな無秩序な世界で生きていく事を余儀無くされた人の小さな世界の物語である。




