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三室を後に、自室に戻らずタウンへと出かける。
今日一日でわかったこと・・・動きやすい、作業できる服がない!!
急いでアリィさんの店へと向かう。
アリィさんのお店を目指して走った先に、外に出してある看板を片付けているアリィさんが見えた。
今日はツインテールだ。
「アリィさ~ん!」
手を振りながら大声で叫ぶ。
「あら、サト。そんなに急いでどうしたのよ。仕事は?もしかしてもうクビになったわけじゃないわよね?」
「はあはあ、ま、まだお店やってますか?」
「お客も来ないから閉めようと思ってたけど、まだ大丈夫よ。いったいどうしたの。とりあえず入りなさいな。」
「時間ギリギリにすみません。間に合って良かった~。」
「ほら、お水飲んで落ち着きなさい。」
「ありがとうございます。あ、レモン水だ。美味しい~。」
「フフン、そうでしょ?レモンは美肌にいいのよ~。で?」
「アリィさん、肉体労働用の服っておいてありますか?」
「は?アンタ、肉体労働することになったの?どうゆうことよ?」
「あ~、実は・・・」
無事に再就職できたが、三室の新設に伴う引っ越しがあり、思いのほか片付けが大変で、スカートじゃやってられないことを話した。
「あぁ、なるほど。そういうことね~。ちょっと心配しちゃったじゃないの。アンタ、ジュリィちゃんとリュウちゃんのお守りなのね~、それは大変ねぇ~。」
― うすうすわかってはきたけど、ここでもか。
「そうねぇ~・・・作業着となると別のお店のほうがいいかもね。でももう夕方だし、開いているかアヤシイところねぇ。明日も作業なら、今必要なのよね。ちょっと待ってて、見てくるわ。」
「ご迷惑おかけしてすいません。」
「いいのよ、お客様なんだから、気にしないのっ。」
アリィさんはそう言うと、店の奥に消えた。
しばらくして、「お待たせ~」とアリィさんが服を抱えて戻ってきた。




