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春の渚  作者: 角谷 刮
2/14

(2)親友の気遣い

こちらは春の渚の2話完成しました!

見てもらえたら栄光です!

一星はこの感覚が何なのか考えたが、読みたい本に集中をするために一旦忘れた。

幼なじみの2人も漫画を見つけたのか机に座って一緒に読んでいる。

咲希も面白そうに本棚から取ってきた本を読んでいた。

4人が集中している間に時間が経ち気づけば、日が暮れていた。


「私はこれから塾があるから帰るわね。

今日は楽しかったわ。ありがとう」


と言うと咲希は笑顔で図書館を離れ満足そうに帰って行った。


「じゃあ、僕も帰るよ。

日が暮れてるし。」


と一星は言うので未桜と翔も本を棚に返し帰って行った。

一星は翔と未桜と別れた後家に着きあの感覚の事を思い出し考えた。

やはり、咲希の笑顔を考えると胸がドキッとした。


「この感じは一体何なのだろう」


浴室のシャワーを全身に浴びながらも考え続けていた。

床につき、ぼんやり天井も眺めながらも一星は眠りについていた。


気がつけば、窓から朝の光が洩れていた。


「もう6;00か…」


と一星は気懈そうに目を擦りながら言った。

顔を洗い食事ができる間に借りた本の続きを読んだ。

母親の声で食卓に向かい軽いトーストなどを軽く摂り

学校に向かう準備を手早く、玄関の扉を開けた。

外には先に翔と未桜と咲希が足で自転車を支えながら話をして一星が来るまでで待っていたようだ。

一星も自分の自転車のチェーン鍵を外し3人の所へ向かい、4人で何気ない話をしながら学校へ向かった。

街路樹の脇を通り過ぎながら爽やかな1日のスタートであった。

学校に着き4人はそれぞれのクラスへ向かった。

翔と一星はクラスが同じなので、一緒に向かった。

HRホームルームが終わり、一星の机の前で翔と話をしていると、未桜と咲希がクラスに来た。

突然未桜が、


「最近学校の近くに話題のドーナツ屋さんが出来たらしいんだよね!皆で寄って帰らない?」


と言い出した。

翔と咲希が未桜の提案に賛成した。

一星はこの瞬間の咲希の笑顔を見てまた、

あの感覚に襲われた。

取り敢えず、未桜には行くと返事をして、

また、少し考えた。

授業中でもあの感覚の事で頭がなぜかいっぱいだった。

結局勉強に集中できず早々と時間が去っていった。

学校が終わり支度をして翔と一緒に未桜と咲希が自分のクラスから出るのを校門の前で待つ。

帰宅する他生徒達の声、様々な話題が通り過ぎる。

しばらくすると、未桜と咲希が走って向かって来た。

4人揃い新店のドーナツ屋へ向かって行った。

さすがに話題の店という事もあり並んでるお客さんも多い。

入店まで10分もかかってしまった。

この街では珍しい。

4人はそれぞれのドーナツを選び食べながら、今日学校であった事や、色々な話をした。

大分時間が経過していたので、皆は帰る事にしたのだが、翔が突然耳元で


「一星、少しお前の家まで話があるから行かせてもらう。」


と小声で言って一星は少し首を傾げた。

未桜と咲希も帰宅の途に着き、翔は一星の部屋で壁にもたれて夕暮れ時の外の行きゆく人々の空気を感じた。一星受け取りコーラ缶を開けて飲み干すと床に身を乗り出すように聞いた。


「一星お前、咲希ちゃんの事どう思ってる?」


と急に一星に聞いた。

一星は正直にこの感覚について打ち明けた。


「あの子の笑顔を見ると、少し胸がドキドキするんだ。」


翔は弾かれたように一瞬一星の顔を見た

そして部屋の扉に向かいドアノブを回しながら


「お前も青春してるじゃねぇか。」


「じゃあね。」


と一星は言った。


「コーラご馳走さん」


翔は一星に背を向けたまま右手を上にあげ手を振った。


一星はゆっくりと明日の支度などを始めた。

見てくれてありがとうございます!

これからも連載していくつもりなので、今後とも宜しくお願いします。


毎週日曜日

午後18;00

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