怪文書086号【青い死に至る黒】考察会議④
綺璃︰山を守るためじゃないかな。天狗って人間を好んで襲うイメージは無いから。
麗夜︰綺璃の言う通り、山を守る神様として語られることも多いのが天狗なんだ。
紫月︰へー、そうなんだ。
闇魅︰山神信仰と繋がるものがあるわね。
綺璃︰山を荒らされると思ったんじゃないかな。
紫月︰私が気になった「光った。黒い。が来た。」の部分は?
綺璃︰光ったのはセンサーライトとか、もしかしたら小屋かもしれない。烏天狗をおびき出した。その後「けれども」と三度書いているから、恐らく捕らえる寸前まで行ったんじゃないかな。
闇魅︰それで「明日には私も青く死んでしまうかもしれない」って思ったのね。
綺璃︰そう。相手は友人を殺している妖怪だ。しかも友人は死に際に青く発光した。恐ろしくてたまらなかっただろう。
麗夜︰依頼者は、「祖父は意地でも山を売らなかった」って言っているけど、それはなんで?
綺璃︰そうだね、烏天狗がいることを知っていたんじゃないかな。そんな山を売ることはできないよね。
麗夜︰書き手は依頼者の祖父ではないんだよね?
綺璃︰違う。僕らの説では「山を買おうとしていた外国人」としておこう。手本書のような文字も含めて、それが一番しっくり来るよ。
紫月︰後半部分ってあんまり考察するところない?
綺璃︰前半部分が強烈だからね。それに後半部分は比較的まとまっている。
闇魅︰後半に書かれているのは「自分が最初に探し始めた」「友人が死んだ」「捕まえたらどうなるのか」の三点よね。
綺璃︰そうだね。書き手はリーダーだったことはわかるね。友人の死は前半部分でも随分と触れられているし。
闇魅︰「捕まえたらどうなるのか」に関しては、生か死か、といったところかしら。
紫月︰捕まえたとしたらどうするつもりだったんだろうね?
闇魅︰確かに。見世物小屋にでも売るとか?
麗夜︰今の時代、どこに見世物小屋があるのか知らねぇんだけど。
紫月︰なに、その小屋。マジで言ってるの?
闇魅︰なによ、動物園とでも言ったほうがよかったかしら!?
紫月︰いや、烏天狗って妖怪でしょ。エサとかどうするの?
麗夜︰そこかよ。
紫月︰山にいるカラスは木の実を中心に食べてるんだよ。烏天狗も木の実なのかなぁ……。
闇魅︰それなら木の実とかイノシシの肉とかじゃないかしら?
綺璃︰麗夜、妖怪とか詳しいから知らない?
麗夜︰綺璃まで毒されるなよ、知らんわ天狗の食いものなんか。人間かもしれんぞ。
綺璃︰書き手にとっての幸せかぁ。お金かもしれないし、権力の誇示かもしれないね。山を買うなら、それなりの権力者だと思うよ。
麗夜︰強引に結論に達しようとしてるぞ、この人……。
綺璃︰僕らの知らないところで、権力者たちはゲームでもしていたかもね。どれだけ土地を買えるかって。電車のゲームあったでしょ?
麗夜︰あるね。俺は友達いなかったからやったことないけど。
闇魅︰へぇ、ゲーム大好きなのにやったことないの?
麗夜︰全部のゲームやってると思うなよ?
紫月︰幸せかぁ。私にはよくわからないや。
綺璃︰他人の幸せは理解できないものさ。ましてや、顔も声も知らない、この書き手の幸せなんて僕らには微塵もわからないよ。
闇魅︰紫月はなんとかっていう、飼ってる線虫眺めてるのが幸せなんじゃないの?
紫月︰あのさ、培養ね? あとメダカのエサだから。
闇魅︰ああ、ごめんなさいね。そのウネウネしたのがメダカの口に吸い込まれるのが幸せなのではないの?
紫月︰毒あるよね、このおばさん。
闇魅︰はぁ? おばさんってなに、おばさんって。あなたに年齢言ったかしら?
紫月︰おばさん構文じゃん。
闇魅︰おばさん構文……?
綺璃︰仲が良くていいね。このやり取りを見てくれているみんなも微笑ましく思ってくれているんじゃないかな。
麗夜︰DMでやれよ。
綺璃︰でも、紫外線を照射したうえでメダカが線虫を食べたらお腹が光るのかは気になるね。
麗夜︰この人の乗り方は斜め上なんだよなぁ。
綺璃︰さて、今回も楽しく考察させてもらった。僕らの考察は「議事録」公開までにまとめておくので、みんなも考察してみて欲しい。それでは、また次回の考察会議で。
麗夜︰またなー。
紫月︰またね!
闇魅︰それでは、失礼いたします。
以上、考察会議を終わります。




