part3
男に暫く付いて行くと、下り階段が在った。
「此の階段を降ります」
男が言い、階段を降りて行った。
「僕達も続くよ」
「はい、先生」
先生に補助して貰いながら一段一段階段を降りて行く。
階段を降り切った所に大きな両開きの扉が在った。
「此の先に、私の?事情?が在ります。そして恐らく――いえ、屹度、貴方方の?事情?も」
男はそう言いながら扉に手を掛けた。そして、
「貴方は、貴方方は、此の先に在る物に目を向ける覚悟は有りますか? 現実に目を向ける覚悟は有りますか?」
と、私達に問うた。
「覚悟も何も無いよ。僕は唯、目にした物を、耳にした物を、嗅いだ物を、食した物を、触れた物を、?其れ?として受け入れる丈だ」
先生が答える。
「私は……何もしないで死にたくない。其処に何が在っても、どんな現実が在っても、目を向けます。覚悟は出来て居ます」
私も答えた。
「分かりました。では、扉を開けます」
男が、両開きの扉の片方を開けた。
活動報告使い始めました。颯奈夜です。
今話は短いです。短くしました。演出的に。
次話も直ぐに投稿するつもりです。あと三話位で完結するかな……。お楽しみに。




