↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラッディディザスター  作者: Mr.バルハラ
第一章 ホリーネ魔導学院編
1/7

プロローグ ホリーネ魔導学院入学

世界観はマジでテンプレのナーロッパ。

 ここは、世界最強の国と謳われるラルナーラ王国に存在する三大名門の一角を担う全寮制の名門学園 ホリーネ魔導学院。国中から集められた選りすぐりのエリートたちが、自身の持つ能力を極めるために16歳から18歳までの三年間をここで過ごし、共に学んでいる。

 実際に、これまで数多くの強力な能力者を輩出し、国に多大な貢献を果たしてきた。その実績は名門の名に恥じぬものである。その為、子供たちはホリーネ魔導学院に通う者たちに対して、強い憧憬(どうけい)の念を抱いている。

 学院には六つの寮があり、それぞれ異なる色・動物のシンボルマークと教育方針を掲げている。

 まず一つ目は、ピーコル寮。色は青でシンボルマークはクジャク。六つの寮の中で最も自由な寮。教育方針は各々の好奇心を育ませる事を優先したものである。ユーモアに富んだ発想を活かした能力の使い方は、見た者たちをアっと驚かせる。

 二つ目は、サペンダー寮。色は緑でシンボルマークはヘビ。六つの寮の中で最もインテリ傾向が強い寮。教育方針は学力と研究に重きを置いた知識と探究心を大事にしたものである。歴史や異種族・モンスターの研究も盛んな技術畑なので、上級生になると他の寮よりも国の東西南北あちこち飛び回る事が多い。国外に行く事もしばしば。卒業生は学者と役人が殆ど。

 三つ目は、ホスラ寮。色は赤で。シンボルマークはウマ。六つの中で最も気高い寮。教育方針は正義と勇気を叩き込む分かりやすいものである。強い信念からくる揺らがない騎士道の下で能力を駆使して、困難を打破する姿はまさにヒーロー。

 四つ目は、オルシャ寮。色は紫でシンボルマークはシャチ。六つの中で最も高貴な寮。教育方針は血筋と才能に注目したものである。単純な実力よりも家柄が重視されている事もあって、講師・寮生共に選民思想が強い事が多い。

 五つ目は、ウルファグ寮。色は白でシンボルマークはオオカミ。六つの中で最も規律が厳しい寮。教育方針は秩序と仁愛を重んじたものである。寮生たちは理念を遵守(じゅんしゅ)して全ての規律を守り、多くの民の為に己を捧げる事を覚悟して、実力を錬磨(れんま)している。

 そして六つ目に、レグオ寮。色は黄色でシンボルマークはライオン。六つの寮の中で最も有名な寮。教育方針はとことん能力と戦闘技術を伸ばす事を重視している徹底した実力主義である。その影響で、武闘派が傾向的に他よりも強い。スパルタを体現した熱心な教え方は寮の内外問わず恐れられているが、その分他の寮よりも圧倒的に戦闘面での実力が伸びる。


 今日は入学式で、だだっ広い校庭にそれぞれの所属寮に分かれて新入生たちが整列している。両サイドには講師陣が彼らを品定めするかのようにズラッと横並びしている。

「ふぁ〜、くそ眠いや。」

レグオ寮に配属された鳥の巣みたいなボサボサの灰色のメッシュ混じりの茶髪の天然パーマと死んだ魚のような目つきが特徴の少年が気だるげに欠伸をしつつ、堂々と上体伸ばしをした。当然、隣の者から口頭注意代わりに軽めの肘鉄をくらった。

「ぶへっ!?痛ったいな〜」

「学院長の挨拶の時間がもうすぐ始まるんだ。そういうのは終わった後にしな。首席合格者の名が折れるぞ。ハッシュ・ドサーハくん。」

わざとらしく痛がる反応を見せる彼に、肘鉄をしたセンター分けの優男風の少年がからかい混じりにそう言った。

「そういう君も7位じゃなかったっけ?ルキアーノ・イラくん。」

「お二人さん、始まるよ。黙って聞いときなって。」

ステレオタイプの魔女を想起させる灰色のトンガリ帽子を被った可憐な少女が二人を呆れた様子で叱り、司令台へと目線誘導した。二人とも彼女に従って、目線をそちらへ移した。そこには、いつの間にか学者帽子を被った長身痩躯のしわくちゃのミイラみたいな老人が司令台に登壇していた。背筋がピシッとなっており、下手な子供よりも真っ直ぐになっている。彼はアーロン・シグマ、ラルナーラ王国最強魔術師の5本指に入る実力者でもあるホリーネ魔導学院の13代目学院長だ。生徒たちは突然現れた彼に対し、萎縮(いしゅく)し畏怖(いふ)した。

「ワシはここの学院長を務めているアーロン・シグマである。」

学院長は一言自己紹介しただけだが、その言葉だけで新入生の多くは彼との格の違いを肌で感じた。流石の二人も彼の放つ圧に気圧されて表情には出さないものの、反抗をしない事を誓う程度には怯えた。

「親元を離れ、決してぬるくはない試験を全て突破して、このホリーネ魔導学院に入学した以上は諸君らは全力で学び、鍛え、遊び、ラルナーラ王国の為に命を捧げろ。ここは全寮制だが、決して甘やかす為に提供している訳ではない。度が過ぎる輩がいたら、エリートだろうが落ちこぼれだろうが容赦なく追放するから覚悟しとくように。」

この言葉で先程までおちゃらけていた何人かは沈黙した。温かさよりも厳しさが勝る学院長のオーラと言葉には長年積み上げてきたキャリアの高さと厚さがうかがえる。

「……とまぁ厳しく言ってみたが、余程の事が無い限りそんな事は起きないぞ。だから安心して若さを享受しなさい、以上!」

自分で作り出した重苦しい空気を自分で和らげて終えた後、登場の時と同じ様に瞬時に彼らの目の前から消えた。その後は講師陣による道案内が始まり、各寮別々の道を辿った。


 ハッシュたちレグオ寮一年生も何事もなく、無事にレグオ寮に到着した。煉瓦(れんが)製のクラシックで綺麗な見た目の寮とは裏腹に、ハッシュはほんのちょっぴり憂鬱で顔が曇っていた。

(しゃーない……頑張るっきゃないか…)

そう、心の中で呟き、浅いため息をついた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。