♥ ゴブリンの里を目指して
◎ サブタイトルを変更しました。
──*──*──*── 498日目
≪ ケールナの里 ≫を出発してから13日が経っていた。
明日で丁度≪ ケールナの里 ≫を旅立ってから2週間になる。
大森林の移動は熾烈を極めていた。
巨大な蜘蛛やら蟻やらゴ●ブリみたいな奴とか、巨大な蜥蜴とか木に擬態した怪物とか──、兎に角、色んな怪物を相手にして戦わないといけなかった。
猪,熊,狼,兎,鹿,猿,蛇,鳥なんかにも似た怪物を倒しながら大森林の中を移動した。
本当にゴブリンの里なんてのが通り道にあるのか怪しいぐらいだ。
戦闘はトッポ,ポリシャ,ニュイが担当してくれている。
ホワギナロは鞭を巧みに操り、オレとチコに近付かないように牽制してくれる。
どうやら成長期のチコは戦闘に不向きらしい。
「 ちぃ〜〜 」と弱々しい声で鳴きながら、大きくなった体をブルブルと震わせている。
いや、もう可愛いな(////)
今は、こんな状態で弱そうなチコだけど、成長期が終わって大人になると、手を付けられない程に凶悪な暴れん坊になるとか信じられない。
オレはチコの震える体を優しく撫でて落ち着かせるのが役目だ。
オレだってホワギナロに剣の扱い方を習っているから、剣捌きは中々のもんだと思っているけど、ニュイが居てくれるお蔭で怪物を直々に倒さなくても経験値の5分がオレに入ってくれるんだから、勝手にLVも上がって楽なもんだ。
オレは何度でも言うぞ。
戦闘は楽だ!!
然し…、小さい頃のチコは好奇心が強かったのか怪物が現れても恐怖がったりしなかったのに、今はガッツリと恐怖がっている。
何でだろうな??
魔獣の生態は分からん事だらけだな。
大森林の中に水場を見付けた。
どうやら今夜は水場の近くでキャンプをする事にしたようだ。
ポリシャがテキパキとテントを張ってくれる。
テント張り終わるとポリシャは土魔法で簡易竃を3つと簡易調理場を作った。
1つの簡易竃は、お湯を沸かす為に使うらしい。
残り2つの簡易竃は調理に使うみたいだ。
ポリシャは水魔法を使い深鍋の中に水を入れると、調理場にて慣れた手付きで切った野菜と茸を深鍋の中へ入れる。
手早く薪を入れると、覚えた火魔法で簡易竃に火を付けた。
どうやらスープ作りはポリシャに一任される事になったらしい。
ホワギナロは解体を済ませた怪物の肉を使って料理をしてくれるらしい。
今晩のメインディッシュに使われる肉は、巨大蜘蛛の足みたいだ。
中々の珍味で、茹でた蜘蛛の肉を恐る恐る味見をさせてもらったら、蟹身みたいな味がした。
蟹カマみたいに使えるんじゃないか──って事で、ホワギナロに蟹カマ料理を教えたら作ってくれたんだよな♥
どうやら今夜は、蟹カマ──じゃなくて蜘蛛身をふんだんに使ったポテサラコロッケを作ってくれるらしい。
蒸して潰した芋に塩,胡椒をした後、細く割いた蜘蛛身を混ぜて、コロッケの種を作る。
種を俵型にした後、溶き卵に付けてパン粉を付けて油で揚げるんだ!
今回、ホワギナロが溶き卵に使ってくれる玉子だけど、何の玉子なのかは知りたくないから聞かないでおく事にした。
酢がないからマヨネーズを作る事が出来ないから、ポテサラとは言い難いけど、ホワギナロが作るんだから美味しいに決まってる!!
料理が出来上がる間にトッポが用意してくれた風呂にニュイとチコも一緒に入る。
ニュイは湯船に気持ち良さそうに浮いている。
オレは自分の身体を洗った後、チコの体も確りと洗ってやる。
「 ちぃ〜〜〜♥ 」って嬉しそうに鳴いてるから、気持ちいみたいだ。
お湯を掛けて、泡を確りと流し終えたら、吸水性の良い布で水気を丁寧に拭き取ってやる。
風呂から上がったチコの体を風魔法で乾かしてくれるのはトッポだ。
ニュイと一緒に風呂から出たオレは寝間着に着替える。
夕飯が出来たら、家族皆で夕食をして、寛いだ後は寝るだけだ。
ホワギナロとトッポは飲食をする必要は無いんだけど、ポリシャの料理の腕をチェックする為にホワギナロもトッポも料理を食べるようになった。
蜘蛛身たっぷりのポテサラコロッケは、サクサクのホフホフで美味しかった♥
白米が欲しくなるメインデイッシュだった。
ポリシャの作ってくれたスープも美味かった。
これがシチューだったら、もっと美味しかっただろうな。
シチューが食べたいぜ…。
今夜の美味しい夕食にもオレは大満足だった。
ニュイもチコもコロッケとスープを気に入ってくれたみたいだ。
未だ肉を食べれないチコだけど、料理に混ぜると食べれるみたいだ。
何か、野菜が食べれない子供の為に野菜を微塵切りにしてハンバーグに入れる──ってのと似てるな。
チコに対しては、こうやって肉に慣れさせる手もあるかも知れない。
チコはハンバーグを食べれないから、少しずつ肉を食べれるような料理を考えてみよう。
下品に肉を喰らうチコの姿なんて見たくないからな〜〜。
野生の魔獣じゃないんだから、チコには御上品に肉を食べてもらいたいもんだ。
夕食を終えたオレは、テントの中で寛ぐ事にした。
片付けばポリシャがしてくれる。
オレだけが寛いでて良いのか分からないけど、トッポの言葉には逆らえないからな。
うん、オレはトッポに押し倒されたくない。
だから、素直にトッポの言う事を聞く事にした。




