♥ フードコートで一悶着? 2
トッポ:ハイエルフ
「 死にたがりに配慮する必要は無いよ。
それで、どうしてワタシの弟に目を付けたのかな?
答え方に依っては頭蓋骨を砕くよ 」
誰か:強面の男
「 ヒィィィィイーーー。
助けてくれぇっ!!
兄貴ぃ〜〜〜助けて────ぐへぇっ!! 」
トッポ:ハイエルフ
「 君の発言は許可してないよ。
黙らないと頭蓋骨を砕くだけじゃ済まさないよ 」
トッポは容赦の欠片もないらしい。
誰か
「 あぁ〜〜……悪かったよ。
確かにオレ達が悪かった。
間違っていたよ。
此方の非を素直に認めるよ…。
ランドリー代は要らないし、特注品の衣装なんてのも嘘だ。
この通り、謝るから許してくれないか? 」
トッポ:ハイエルフ
「 言葉が通じないのかな?
ワタシは人語で “ 弟を狙った理由 ” を聞いてるんだけど? 」
誰か
「 あ…あぁ……そうだったな…。
……背が低いし、何も知らなさそうな世間知らずに見えたから、有り金を踏んだくってやろうかと…思いまして…… 」
トッポ:ハイエルフ
「 ふぅん、そう。
有り金をね。
じゃあ、今此処で有り金を全部ワタシに寄附してくれたら、今回の事には目を瞑ってあげよう。
頭蓋骨も砕かないし、殺したりもしないよ。
見逃してあげる 」
誰か
「 な゛っん…… 」
トッポ:ハイエルフ
「 嫌なのかい?
どうしてかな?
君達がワタシの弟にした事だよ。
ほら、生きてスタジアムから出たいなら、ワタシに有り金を寄附しなさい 」
……、……、……何て奴だよ、トッポはぁ!!
オレを狙った奴等から金をせびってやがる!!
とんでもないな。
まるで此方が悪者だぞ!!
アルト・ルキンツ
「 ──兄さん、僕は台無しになったスイーツを弁償してもらえたら充分だよ 」
トッポ:ハイエルフ
「 アルトは黙って。
これは教育だよ。
ハイエルフを侮辱した事に対する躾だ。
有り金は安い授業料だよ 」
アルト・ルキンツ
「 それは…違うんじゃ…… 」
トッポ:ハイエルフ
「 アルトは優しいね。
世間知らずなアルトに教えてあげるよ。
彼等らのような輩はね、2度と悪さが出来ないように両腕と両脚を切断してから怪物の巣食う洞窟の奥へ放置ぐらいしないと自分達の犯した悪行に対して悔い改めないし反省しないのさ。
素直に有り金を差し出さないと言うなら、両腕,両脚を切断して怪物の── 」
誰か
「 払います!!
差し出します!!
全財産、貴方様に寄附させていただきます!!
いや…寄附させてください、お願いしますっ!! 」
トッポ:ハイエルフ
「 そう?
素直で物分かりが良いね。
五体満足な身体でいられるなら、全財産なんて惜しくないよね。
良い心掛けだよ 」
そんなこんなで、オレに態とぶつかって来て、言い掛かりを付けてきた名前の知らない男達は、トッポの前に── トッポと向き合うような形で ──横一列に並んで見事な土下座をしている。
特注品の衣装だと嘘を吐いた男が、トッポへ全財産の入っている銭袋を差し出している。
銭袋を受け取ったトッポは、「 アルト、臨時収入だよ 」なんて笑顔で嬉しそうに言ってくれるんだが、それ違うと思うぞ。
アルト・ルキンツ
「 ……兄さん…程々にね… 」
トッポ:ハイエルフ
「 十分過ぎる程、程々にしてるよ。
アルトは悪人にも優しいね。
優しさは場合に依って愚かさになるんだよ。
優し過ぎるのは良くないね 」
アルト・ルキンツ
「 兄さんは容赦しなさ過ぎるよ… 」
トッポ:ハイエルフ
「 寄附もしてもらえたし、ワタシ達は宿泊施設へ戻ろう 」
アルト・ルキンツ
「 そ、そうだね… 」
ニュイ
「 にゅにゅ〜? 」
トッポ:ハイエルフ
「 ニュイ、喰べるのは駄目だよ。
今日はね。
次、アルトに絡んだら喰べても良いよ。
骨も残さず消化してあげるんだよ。
いいね? 」
ニュイ
「 にゅにゅ〜〜♥ 」
アルト・ルキンツ
「 ──兄さん!
ニュイに人間を食べさせないでよ… 」
トッポ:ハイエルフ
「 彼等がアルトに絡まなければ済む事だよ。
さぁ、行こう 」
アルト・ルキンツ
「 う、うん…。
ニュイ、人間は食べたら駄目だからね! 」
ニュイ
「 にゅ〜〜 」
アルト・ルキンツ
「 そんな残念そうな声で鳴いても駄目だよ… 」
オレはトッポの後を追ってフードコートを出ると、通路を歩いて階段を下りた。
──*──*──*── スタジアム・1階
──*──*──*── テムモンセンター
アルト・ルキンツ
「 ──トッポ、宿泊施設へ行くんじゃないの? 」
トッポ:ハイエルフ
「 未だ18時を過ぎたばかりだよ。
此処はテムモンセンターと言って、バトルで戦闘不能になったテムモンを回復してくれる所だよ。
テムモン専用の育成アイテムや回復アイテムをマナで買えるテムモンストアが隣にあるよ。
テムモンセンター,テムモンストアのどちらでもマイバイ証へ現金チャージが出来るし、ポイントを現金へキャッシュバックしたり、マナへ変換したりする事が出来るよ 」
アルト・ルキンツ
「 テムモンセンターでテムモンを回復させるには、チャージ払いしたり、マナ払いをしたりする必要があるのかな? 」
トッポ:ハイエルフ
「 無料だよ。
安心した? 」
アルト・ルキンツ
「 太っ腹だね。
無料で回復してもらえるのは有り難いよ 」
トッポ:ハイエルフ
「 折角だし、テムモンストアに入ってみる? 」
アルト・ルキンツ
「 そうだね。
テムモン専用の回復アイテムとか育成アイテムとか気になるよ 」
トッポ:ハイエルフ
「 序でに臨時収入もチャージしよう。
ポイントもマナへ変換するかい? 」
アルト・ルキンツ
「 うん、そうだね。
少しでもマナを増やしておきたいからマナに変換したいな 」
オレはトッポと共にテムモンセンターの右横にあるテムモンストアへ入った。




