⭕ 此処は何処だ?? 2
──じゃあ、此処は何処なんだ??
窓の鍵を解錠して、窓を開けると心地好い風が吹いていて、室内にも入って来る。
外からはガヤガヤと賑やかな音やら元気な声やらが聞こえて来る。
あぁ……本当に此処は北●鮮じゃないんだ。
窓から少し身を乗り出して良く良く外を見てみると、西洋っぽい格好をしているのが見える。
一般の民間人みたいな格好をしている人が多く見られるけど、鎧を着て武装している人もチラホラ見られる。
鎧は日本の鎧とは違って西洋っぽい鎧だから、多分此処は日本じゃなくて外国なんだろうか。
何か、人間じゃない生き物も見える。
誰も怖恐がってないみたいだ。
当たり前に受け入れられているみたいだ。
……、……、……、……こんな外国……地球にあったか??
いやいやいや、ないんじゃないかな??
オレは一先ず、窓から離れてベッドに腰を下ろして座った。
心地好い風を感じていたいから、窓は開けっぱなしだ。
オレ
「 ……、……、……本当に此処は何処なんだ??
オレは何だって外国に来てるんだ??
外には明らかに人間じゃない生き物も堂々と歩いてるし…… 」
?
『 ──あっ、起きたんだね〜〜!
良かった〜〜!
5日も目を覚まさないから心配したんだよ〜〜! 』
オレ
「 ──誰だよ?! 」
オレは突然、聞こえて来た聞き覚えのない声にビビった。
?
『 あっ〜〜、めんご,めんご!
ボクは君と魂の契約を交わした妖精王だよ〜〜。
君の相棒で、パートナーで、バディで、持ちつ持たれつで、一心同体な関係だよ!
宜しくね! 』
オレ
「 ……、……姿の見えない得体の知れない奴に『 宜しくね! 』って言われてもな…… 」
妖精王
『 得体の知れない奴じゃないよ!
妖精王だよ〜〜。
妖精王と魂の契約をしてるなんて、凄い事なんだよ〜〜 』
オレ
「 いや、だから…先ず、姿を見せろよ… 」
妖精王
『 じゃあ、ボクに名前を付けてくれるかい。
ボクに名前を付けてくれたら、君にボクの姿が見えるようになるよ〜〜 』
オレ
「 名前?
見えない声だけの奴に名前を付けるのかよ… 」
妖精王
『 うん!
付けてくれるよね! 』
オレ
「 有無を言わさないように強制的だな… 」
妖精王
『 ボクは君だけの妖精王になりたいんだよ。
──で、君はボクにどんな名前を付けてくれるんだい? 』
オレ
「 よう分からんけど…名前を付ければ良いんだな?
そうだなぁ…… 」
妖精王
『 変な名前は却下するから真面目に考えて付けてよね! 』
オレ
「 姿が見えないクセに注文を付けるなよ…。
……、……、……、……トッポ 」
妖精王
『 トッポ??
……えぇと……何で “ トッポ ” なのかな?? 』
オレ
「 何だよ、気に入らないのかよ?
オレの祖国の日本では “ トッポ ” って言うのは “ 信頼の出来る心友 ” って意味なんだぞ! 」
妖精王
『 信頼の出来る親友…… 』
オレ
「 心の友って書いて、 “ しんゆう ” って読むんだよ。
気に入らないのか? 」
妖精王
『 素敵な意味だね!
ボクは君にとって、 “ 信頼の出来る心友 ” なんだね! 』
オレ
「 そうそう!
名前は “ トッポ ” で良いよな? 」
妖精王
『 うん!
ボクは “ トッポ ” だよ!
今からボクの名前は “ トッポ ” だ!! 」
トッポの意味が “ 信頼の出来る心友 ” なんて嘘に決まってる。
トッポはオレが好きなお菓子の名前だ。
自称妖精王を名乗る姿の見えない怪しさ1000%の妖精王に付ける名前なんて、適当で良いんだよ。
なんて思っていると、オレの目の前に小さな生き物が見え始めた。
蜻蛉みたいな透明な羽を4枚も生やした小さな小人みたいな姿をしている。
オレ
「 ……、……、……えぇと……お前がトッポ…なのか?? 」
妖精王:トッポ
『 うん、そうだよ!
ボクの姿が見えて良かった〜〜 』
オレ
「 髪も瞳も紫なんだな…」
妖精王:トッポ
『 うん、そうだよ~~。
君の髪も瞳もボクと御揃いの色だよ♪ 』
オレ
「 はぁっ?!
何だって!?
オレの黒髪と黒瞳は?? 」
妖精王:トッポ
『 ボクと魂の契約をしたから色が変わったんだよ~~ 』
オレ
「 何だってぇぇぇぇえええええ?! 」
妖精王:トッポ
『 君にはボクから祝福を授けているから、利き手の甲を見てみなよ 』
オレ
「 ……、……、……利き手の甲…?? 」
オレはトッポに言われて利き手──右手の甲を見てみた。
右手の甲に何かが浮かび上がっていた。
緑色に光っている何かを良く良く見てみると、四つ葉の形をしていた。
オレ
「 ……トッポ、この…光ってる四つ葉のマーク……は何だ? 」
妖精王:トッポ
『 ボクが君に授けた祝福だよ〜〜 』
オレ
「 祝福…??
どんな祝福なんだ? 」
妖精王:トッポ
『 あっ、知りたいの? 』
オレ
「 当たり前だろ。
自分に授けられた祝福がどんなモノなのか知りたいのは自然な事だろ 」
妖精王:トッポ
『 ふ〜ん?
そういうもんなのかなぁ? 』
足首まで伸びている長い紫色の髪を靡かせながら、トッポはクルクルと回っている。
真っ裸なのをどうにかしてほしいんだが……。
妖精には乳首もなければ●●●●も無いみたいだ。
だとしても何か衣類を身に付けてほしいな。
オレ
「 なぁ、トッポ 」
妖精王:トッポ
『 うん?
どうしたんだい? 』
オレ
「 先ず、何か着てくれないか?
目のやり場に困るんだ… 」
妖精王:トッポ
『 えぇ〜〜〜とぉ、妖精は皆こんな感じだよ~~。
何も身に付けたりしないんだよ~~ 』
オレ
「 オレが困るの!!
トッポは男なのか?
女なのか??
胸がないから男っぽく見えるけど、下がツルツルだから女…なのか?? 」
妖精王:トッポ
『 妖精に性別は無いよ~~。
君には人間の姿を真似て見せてるけど、本来は光の玉みたいな姿をしてるよ~~ 』
オレ
「 そうなのか?
それは良いから兎に角、何か着衣してくれ… 」
妖精王:トッポ
『 そう…。
分かったよ。
これで良いかな? 』
トッポは空中で仰向けの状態でクリンと1回転すると真っ裸から着衣した姿になってくれた。
膝まで長いブラウスみたいなのを着てくれたみたいだ。
何も着てないよりは遥かにマシだと思う。
オレ
「 服を着てくれて有り難な、トッポ 」
妖精王:トッポ
『 いいよ〜〜 』




