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〜 11 楽士ナユッコ 〜

 私たちは三日間の野営の旅から我が家に帰ってきた。「光の精霊魔法の習得」という、思いもかけない出来事もあり、ラドニスと私にとって充実した三日間だった。


「あなた、ラドニス君、お帰りなさい。すぐ夕食にしましょう」

「ありがとう。着替えたら、すぐ食堂に向かうよ」

「フィムさん、僕もうお腹ぺこぺこです」

 その言葉に、フィムは思わず笑みをこぼした。

「たくさん食べてね、ラドニス君」


 その、夕食の席のことだった。

「あなた、明日ナユッコが遊びに来たいと言っていたわ」

「ナユッコが? 私は構わないが……」

 私はナユッコを思い返していた。


 楽才にとんだナユッコと出会ったのは、五年前の夏のことだった。音楽会に、若い娘が出演して素晴らしい演奏を披露していたのだ。巧みなリュートの演奏は、その年齢からして驚くべき才能であった。その時に私とナユッコは知り合いとなり、現在も親交があった。時々我が家を訪れては、唄やリュートなどを聞かせてくれるのだった。


「明日はいつ頃くるのかな」

 私は、フィムにそう尋ねた。

「お昼の鐘が鳴る頃だと思います」

 フィムはそう答えて、スープに手を付けた。


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