第18章 レベル100の試練
第18章 レベル100の試練
アンドレイとドレイクは、ミルタナの地にあるレベル100ダンジョンの入り口に立っていた。
この場所では世界の力が最も純粋かつ危険な形で凝縮されており、壁は冷たい青い光を放ち、空気は魔力で重く沈み、無限に続く石の回廊に足音が響いていた。
アンドレイの目的はほとんど不可能に近いものだった――キャラクター「アレクサンドル」をレベル100まで到達させること。
普通の人間ならば不可能に近い。年齢による肉体と精神の衰えが、冒険の継続を妨げるからだ。
しかしアンドレイは、なぜか老いることがなかった。
ドレイクはいつものように彼の側にいた。
戦闘での補助というよりも、戦略的な支援――ルートの指示や罠の回避、危険区域の警告を担当していた。
— アンドレイ、気をつけろ。— ドレイクが警告する。— 攻撃に夢中になると囲まれるぞ。
アンドレイは頷き、感情を制御しながら進んだ。敵は力ではなく、正確さと技術で次々と倒れていく。
「なぜ老化しない?」
アンドレイはアレクサンドルを見ながら思った。
「レベルは上がっているのに、時間の影響を受けていない。まるで時間そのものが効いていないようだ」
戦闘は次々と続いた。
ダンジョン75階層。慎重に進んでいた二人の前に、突如として一つの影が現れる。
銀色の髪、氷のような瞳――エルフの少女が立っていた。
アンドレイは動きを止め、ドレイクは警戒態勢に入る。
— 久しぶりね……新人だった頃を思い出したわ。— アリスが静かに呟く。
— 150年……どうやって生き延びたの?
その声は冷たかったが、わずかに驚きの色が混じっていた。
— また会ったな……正直もう飽きたよ。— アンドレイは腕を組んで言った。
— デーモン!— アリスの声が鋭く響く。— 今度こそ終わりにする!
アンドレイは静かに思う。
「いい相手だ……この姿で戦う価値はある」
二人は巨大な戦闘空間で向かい合った。結晶が魔力を反射し、まるで空間そのものが戦いを見ているようだった。
— 覚悟しなさい。— アリスの瞳が氷のように光る。
最初の一撃は稲妻の速度だった。
アリスは一気に距離を詰め、正確無比な連撃を繰り出す。アンドレイはかろうじてそれを防いだが、盾には亀裂が走る。
— うわ……— 彼は呟きながら次の攻撃を受け流した。
アンドレイも反撃する。
鋭い突きと瞬発的な移動を繰り返し、力と速度を融合させた攻撃を放つ。ほとんどは正確に命中するが、アリスは俊敏さと経験でそれを受け流していく。
戦いは互角だった。二人は円を描くように動き続け、死の舞踏のようにぶつかり合う。
一瞬のミスが命取りになる戦いだった。
アリスは突然魔法を発動させる。
氷の棘が床から一斉に突き上がり、アンドレイへ襲いかかる。彼はかろうじて回避したが、腕にかすり、焼けるような痛みが走った。
— あなた……思っていたより強いわね。— アリスが言う。
アンドレイは歯を食いしばりながら答える。
— ああ、君もな……でも、どっちが長く立っていられるか試そうか。
そしてついに、アンドレイはアリスの防御にわずかな隙を見つける。
その一瞬を逃さず踏み込み、強烈な一撃を叩き込んだ。
アリスは後退するが、もう反撃できない。
膝をつき、荒い呼吸を繰り返す。
— 私を……殺しなさい、デーモン……— 彼女はかすかに呟いた。
アンドレイは首を振る。
— いや、殺さない。
アリスは驚いたように彼を見た。
— じゃあ……私を拷問するの?檻にでも閉じ込めるの?
アンドレイは軽く笑うが、その声は真剣だった。
— 檻が好きなのか?
その言葉で、アリスは気づく。彼はすでに自分がかつて監禁されていたことを知っている。
— 私をどうするつもり?— 彼女は静かに尋ねる。
アンドレイは小さな瓶を取り出し、彼女に差し出した。
— 回復ポーションだ。別に借りはない。ただ……もう突っかかってくるな。
アリスは混乱したままそれを見つめる。
死を覚悟していたのに、返ってきたのは「命」だった。
アンドレイはそれ以上何も言わず、再びダンジョンの奥へと歩き出した。
結晶の光と、荒い呼吸だけが、その場に残された。




