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第三話 一回目…?

一番最初に感じたのは、鮮明な不快感だった。

「…クソみたいな悪夢を見ていた気が...................……またここ?」

辺りを見渡す。また、まただ。

神(あの男)と話していた、真っ白な部屋だ。何故?という疑問が浮かぶ。

「神と話していた事が事実なら、何処かに送られていると思ってたんだが…」


「あ、目が覚めた?いやはや、一回目の死、おめでとー」


「…は?」


声のする方向を見た。女だ。女がいる。

しかも、羽やら輪っかやらが生えている。

明らかに神関連の人だが…


「一回目の…死?」


「あれ、気付かなかったの?あーでも、無理もないか。

そうだよ。君一回死んだの。スパルタ?とかいう国で」


色々考えたが…情報が多すぎて訳が分からない。


「んー分かってないって顔だね。

まぁあの神(人)説明適当だしね。いいよ、説明したげる。」


「ありがとうございます?

…取り敢えず、何で死んだのかについて聞いていいですか?」


「いいよ。死因は単純。落下死だね。」


「落下死。」


「そう、落下死。断崖からポイって捨てられて死んだの。」


「な、何故…?」


「弱いと判断されたから。っていっても、この説明じゃ分からないだろう?

今、君が知りたいのは『何故死んだのか』ってより、

『何でそういう状況になったのか』でしょ?」


「まぁ…はい。」


「先に答えを言うと、神様が君をスパルタっていう国に生身で送ったの。」


スパルタ。少しだけ聞いた事がある。スパルタ教育とか、そういう言葉の語源になった国で、かなり昔の国だったはず。…いや…だとしても、

何故神(あの男)は俺をそんな所に…?


「あの人さ、君のお役目がしやすいようにしておくとか言ってなかった?」


「確かに言って…まさか」


「そうだよ。君のお役目がしやすいように、あの人が過去に君を送ったの。

まぁその国がヤバすぎて、君が弱そうって理由で断崖から落とされたんだけどね。」


シンプルに侮辱された気がしたが、今聞きたいのは……


「………過去に送ったのは、その方が殺しやすいから?」


「そうじゃない?まぁすぐ死んじゃったけどね。

纏めるなら、神様が君がお役目出来るように過去に送ったんだけど、

君が思ったよりも弱くて、すぐ殺されちゃったってことだね。分かった?」


「…取り敢えずは理解出来ました」


「そう?なら良かった。それで…さっそくだけど。

神様に言われてるから伝えるね。」


「…何をですか?」


「次の場所だよ。君が送られる場所。」


「…どこなんですか?」


「日本。君日本人だろ?本当なら大陸でバンバン人が死ぬ所に送る予定だったけど、君が思ったよりも弱いから、

故郷の土地で人殺しに慣れさせるんだよ。」


人殺し。結局の目的はそうだ。言われる度に思い出す。

正直言って気が重い。受けるしか無い。いや、最終的には自分で選んだ道だが、いまいち実感が湧かないのと同時に、人を殺すのが恐ろしい。


「それは…かなりありがたいです。知識が無い所に飛ばされても困りますから。」


「そうでしょ?私が言ってあげたんだからね?感謝してよー?」


「ありがとうございます…そういえば…今更ではあるんですけど、貴方の名前は?」


俺がそう聞くと、どうでもよさそうな(フリで誇らしげなのを全く隠せていないが)顔をしながら答えた


「私?ロキ。」


「ロキか……ロキ!?あの北欧神話の!?」


「知ってた?まぁ私有名だからね!」


「いやロキって男だろ!?」


「敬語、外れてるぜ?それとね、姿形なんて幾らでも変えられるのさ。

こっちの方が親しみを持てるだろ?」


「いやだとしても何でこんな…」


「下っ端みたいな仕事してるかって?

いやぁ、ちょっと悪戯しすぎちゃってね。格下げって言うか、地位が落ちたんだよね。」


「地位が落ちた?」


「私は今、神じゃないのさ。下っ端なの。まぁ私の事なんてどうでもいいだろう?」


「いやでもアンタ、俺の協力者みたいなもんだろう?色々説明してくれたし。」


「まあ確かに。それが仕事だしね。とにかく、私の事を知りたいなら、後で夢にでも出てきて話してあげるから、さっさと用意しな?」


「用意?」


「今から日本に送るから。」


「いきなりですか!?」


「これ以上話す事もないだろう?それに、そろそろ説明しすぎて疲れたしね。」


「そんな理由!?」


「なんだっていいだろう?疲れたんだよ本当に。君を送るのにも力を使わなきゃいけないし。

じゃあ行っておいで。君がこれから行(ゆ)くは戦国時代。日本国内が最も荒れた時代さ。君のお役目も果たしやすいだろう?さぁ、神の御先(みさき)となった哀れな人。自らの使命を果たしてきなさい!」


そうロキが言った瞬間、意識が急激に遠のく。


「あ、そうそう。君の本来の身体は一回目で死んじゃったから、他の体に魂を入れる形になるから、気を付けてねー」


それを聞き届けた後、俺は意識を失った。すぐに死んだのを除けば、俺の一回目の回生が、ようやく始まった。

あとがき


回生懺悔を読んでくださりありがとうございました!!

もう少しで9月になるので、これを機に投稿スペースを上げるように努力を…なるべくしていく予定です!

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