慧と女の子の関係
6月21日、、、
俺は冗談のつもりで「何?お前、あいつのこと好きなの?」とさとるに言う。
その“あいつ”とは、俺達2人で便所に行こうとした時に、サトルがジッと見つめていた子である。
髪は肩ぐらいまでで、色は栗色、 制服のリボンが緑色なので同じ一年。
そして、可愛い!
さらに、向こうもサトルの事をジッと見つめ返していた。
“これはもしや脈ありか??” と思ったことからの冗談だった。
だが、サトルは言うのである。
慧:「ちげぇーよ・・・」
:「そんなんじゃねぇよ・・・」
っと、なぜか少しだけ悲しそうな声で。
俺:「じゃあなんなんだよ??」
俺は2人の関係が気になり、聞いてみることにした。
そして、サトルはこう言った。
「昔、喧嘩別れした幼馴染で、ただ忘れないだけ・・・」
「んで、同じ学校だとは思っていなかっただけだ・・・」っと―――。
俺は、それを聞いて思う。
『それって好きってことなんじゃないの?』と―――。
だが、あまりにも寂しそうな顔をサトルがしていたので、聞くことができなかった。
そして、俺は後に知ることになる。
サトルの幼馴染の名前は 川中ほたる。
俺達のクラスからは遠い、1年1組26番という存在だということを―――。