私の名前
私:「別に、いいよ?」
:「せっかくだし、私の名前もらってよ!!!」
そうは言ったものだが、私は思う。
“可愛そうに、、、その子も、、、あなたも、、、”
だって、私があなたを殺すことは、もう既に決まったこと。
『それなのに、、、それなのにそんなことを、、、』
そう思っていたら、なんだか涙が溢れてきた。
瞳:「だい・・・じょうぶ?」
そうやって、瞳は私に話しかけて、それからしゃがみ込んで私の涙を拭いた。
瞳:「ほら!どうしたかわからないけど、泣かないで!!」
私:「ごめんなさい・・・」
:「ただ、自分の名前を付けてくれることが嬉しくって・・・」
それは、私が少なからず思っていたことだったので、嘘ではなかった。
そんなことを思っていると、瞳は言った。
瞳:「そっか・・・」
:「嬉しかったのか・・・」
っと、私にヨシヨシしながら瞳は言い、それに言葉を付け足して言った。
瞳:「この子が産まれたら、お家まで見せに行くよ!」
:「次に会う時はいつなのかなぁ??」
そういって、瞳はニコニコという表情を私に見せる。
そして、それからもう一度、瞳から差し出された手を私は握り、歩き始めた。