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愛の言霊~THE STYX~  作者: 尖角
第三の視点 part2
31/113

“笑い”と“イライラ”を堪えて

  ニヤリと笑う心を、俺は堪えつつさとるに近づき、口を開いた。


俺:「あの・・・吉田探偵事務所のところの子だよね?」

 :「僕の名前は本田剛って言うんだけど、君の名前は?」


  自分で言っといてなんだが、“僕”って言うのはさすがにキモイ…っと思った。


  そんなことはさておき、さとるは俺の言葉ににこやかに返事をした。


さ:「吉田慧って言うんだよ、僕の名前」


  それを聞いて、俺は話を進めた。


俺:「そうか、さとる君かぁ…」

 :「よろしくね?」

さ:「うん!!」

俺:「ところでさ、僕この前君のお父さんのところに相談しに行ったんだよ」

さ:「そうだったんだ!!」

 :「僕はお父さんの仕事について詳しくは知らないけど、昔ね?」

 :「お父さんは仕事のことを『やりがいのある仕事だ』って言ってたよ」

 :「この間だって、女の人の事件を解決したし、その前だって、その前だって“う~ん”とすごい量の事件を解決してるんだ!!」

 :「すごいよね!!お父さんって!!」


  そう言って“う~ん”のところで空中で大きく円を書くさとるに対し、俺は心を燃やし続けた。






  それからしばらく、聞きたくもない簡単な事件から難事件までの話を聞かされた。


  そして、わかった。


  奴は子供に愛を注いだ。


  しかし、その愛の分だけ、奴は俺に憎しみを注いだ。


  大きく膨らむ、憎しみという名の風船。


  困ったことに、今にも破れてしまいそうだ。


  そういったことを押さえようとすると、イライラする。


  とてもイライラする…。


  そんな気持ちをどこにぶつけよう?


  そんな疑問を持ち始めた頃、俺はついに奴のところに到着した。

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