信じるという事
久々の更新ですね^^
オヤジが最後に言った2つの言葉をオレは思い出していた。
まず、1つ目の言葉は「たとえこいつが悪いと思っても、そいつのことを決して恨むな・憎むな・自分が憎悪に飲まれたら負けだ」である。
そして、2つ目の言葉は「すべてを疑え、ありえないなんてことはありえない、絶対と言う奴には裏がある」というものだった。
この2つの言葉は、オレにとって形見としか言いようがないものだった。
なぜなら、元来オヤジは物を残すのが嫌いな人であったから。
使ったものはすぐに捨てる。 いらないと思ったものは残しておかない。
これがオヤジの考えだった。
オヤジの考えがなんでも正しいと思っていた昔、オレは馬鹿みたいに人を信じて裏切られた。
けれど、それを今まで悔いたことは一度もない。
人を信じることは今でも良い事だと思っているから…。
時を遡ること数年前、、、
小学校の帰り道、オレは20歳ぐらいの男に声をかけられた。
?:「あの…ちょっといい?」
:「君って、吉田探偵事務所のところの子だよね?」
:「僕の名前はほんだ…本田剛って言うんだけど…」
:「君の名前は?」
俺:「そうだよ?」
:「えぇ…っと名前は、吉田さとるだよ?」
本:「そうか、さとる君」
:「この前、僕は君のお父さんのところに相談しに行ったんだよ!」
そんなことを言いながら、“本田剛”と名乗る男はオレに歩み寄ってきた。
しかし、ここで問題があった。
昔のオレは馬鹿でどうしようもない奴だったのだ。
確かに、今も馬鹿ではある。
しかし、今のそれとは比べようのない大馬鹿者であったのだ。
誰かに話しかけられたりすると、その人のところに付いて行ってしまうような、、、
知らない人にアメを貰ってしまう代表例と言っても良いかもしれない大馬鹿者っぷりであった。
しばらく第一の視点です。