表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイシとシナリ  作者: @naka-motoo
第1章 1人目の敵
14/142

第14話 彼女の父親

 キッチン兼リビングの部屋に通された。

 加ノ上家は、父、母、加ノ上さんの3人家族だが、テーブルは6人掛けだ。おそらく、お客を通すのがすべてこの部屋なのだろう。


「高校で同じ、先代くん」


 彼女の紹介を待って挨拶する。


「先代です。志成さんにはお世話になってます」


 彼女とは昨日会ったばかりだけれども、そう言ってお辞儀した。


「わたしの父と母」


 加ノ上・父はいすに座ったまま。先にもう立ち上がっていた加ノ上・母がまず挨拶してくれた。


「志成がお世話になっております」

 

 そう言って深々と丁寧なお辞儀をしてくださった。

 加ノ上さんとよく似ている。顔もそうだけれども、雰囲気とか立ち居振る舞いが、どことなく。もちろん、加ノ上さんがお母さんのそれを吸収して育った、ということのはずだ。

 加ノ上・母は遠慮がちに加ノ上・父に声を掛け、挨拶を促す。


雅人まさとさん・・・」


 加ノ上・母の名前は何と言うんだろうとぼんやり考えながら加ノ上・父の反応を待つが、何の動きもない。


「お父さん・・・・」


 加ノ上さんも声を掛けるが、全く反応しない」


「みなさん、お休みの所、お時間を頂き、本当にありがとうございます。志成さんから、僕が何のためにここへ来たか聞いておられると思いますから、早速話させていただきます」


 一方的に言って、失礼します、と僕は席に着く。

 加ノ上・母も、父の横に並んで座る。テーブルを挟んで、僕と両親の1対2で対峙する形だ。

 もっとも、僕が向き合うべきは、加ノ上・父なんだろうけれども


「先代くん。コーヒーと紅茶とどっちがいい?」


 加ノ上さんの声に、ふっと心に余裕ができる。


「コーヒーを」


 コーヒーとケーキを給仕し、彼女は僕の隣の席に座った。

 意外だったけれども嬉しかった。

 これで2対2だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ