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エルデ神聖魔導高等学院 8

投稿いたしました。宜しくお願いします。

「今まで、推薦で入学なんて聞いた事がないぞ?」

「何、試験とか関係無しで入れるの?」

「確か、王家の特権で学院の推薦枠があったと聞いた事があるが・・」

「しかし今まで一度も使用されなかったはず。」

「ちょっと、それ何処の大貴族? それともどっかの国の御姫様? か王子様?」


一応に良い感情は皆の言葉からは感じられなかった。

それは仕方無い事でもある。

このエルデ神聖魔導学院高等学院は、この地上世界の国々からも注目される名門で、ここの卒業生は必ずと言って言いほど、各国の重要な役職についたり、有名な商会等に就職したりとこの学を卒業すれば、未来は安泰だと言われていた。

その為入学試験はかなりの高難易度で、合格の倍率も30倍近くもあるのだ。

それが無試験の推薦で入るとなると、一般生徒やその保護者からは良い感情は持てないだろう。

ルレリアーヌは、講堂に広がる人の声を聞く。


(やっぱりこうなるわよね。)


「この王国の推薦枠、確かに皆の不満と思う制度であると思う。そこでお二人方には編入試験を受けていただきその点数で入学の可否を決めることにいたしました。」


講堂中が静まり返る。


「編入試験、入学試験より難しいと言われてなかったか?」

「確か、最近の合格者って15年前に一人おられたはず?」

「それ以降は、誰も合格点を出せなかったとか?」

「それならば、」


皆の反応を確かめ、ルレリアーヌは話し出す。


「ちなみに、この編入試験、在校生で生徒会会長である、ルキアーノ会長にやってもらったが、5教科500点満点で489点でした。十分な合格点でした。」


「おおおお!!」

「さすが学年1位!」


称賛の声が舞台の奥、在校生側に座るルキアーノ会長に届く。

彼は、その場で立ち上がると、長い金色に輝く髪を軽くかきあげ、その手を女生徒に向け応える。


「きゃあ!!!」

「ルキアーノ様!!」


在校生の女生徒からの声が飛ぶと、そちらに向かって微かにキラーンと光る歯を見せ微笑む。


「「気色悪い。」」


舞台袖の影から準備をしていた、リョウとキョウがハモって口にする。


「あんな、漫画みたいな事する人本当にいたんだ。」

「まあ、この世界だからな、ありうるのじゃろう。」


ともかく、ルキアーノの出した点数は十分な物である事が判る。

ちなみに、ルレリアーヌも同じ試験を受けたが、491点だったのはメイドのメアリとリョウ、キョウの三人しか知らない事実だ。


講堂のざわめきが一段落するのを待ち、再び話し出すルレリアーヌ。


「話を戻します。そのお二人の点数ですが、お二人とも満点の500点でした。これ以上の結果は無いと思いますので王国と学院は正式に編入合格を認め、この学院の501番と502番目の学生として認めました。そして、この試験結果に何の不正も無いことをこの場にいる皆の前で、私ルレリアーヌ・エルデ・パルディア第一王女の名のもとに、神王様、魔王様に誓う事を宣言いたします。」


「う~ん、それって僕たちに誓うって事だよね?お姉ちゃん。」

「試験の当事者に誓っても意味ないともうがの?」


二人は、何故か自分達に宣誓されてむずがゆい気持ちになってしまう。


「それでは、そのお二人を紹介したいと思います。どうぞこちらにお越しください。」


ルレリアーヌの合図で、二人は並んで歩き出す。

4才体型のキョウは歩幅が狭いので、リョウがそれに合わせてゆっくりと歩く。

舞台袖から表れた二人に、まず舞台に座る新入生と在校生が気付き、目を丸くすると、今度は講堂にいる生徒達から、どよめきが起こり保護者や来賓者からも色々な言葉が飛び交う。

そんな中を、リョウとキョウは注目されながら歩き、演台に立つルレリアーヌの横へと辿り着く。


「皆様ご静粛に!」


進行約の声が講堂に響き渡ると、今までざわめいていたのが、徐々に鎮静化していく。

そして声が止み、静けさが戻る。


「それでは、お二方には自己紹介をお願いいたします。」


リョウとキョウはルレリアーヌに促され、演台の前に立つが、キョウが小さすぎて、演台に隠れてしまっていた。

リョウが抱えようかと考えていたら、舞台袖からメアリが木箱を抱え演台までやって来てそれを演台の裏に置く。


「キョウ様、これをお使い下さい。」


小声で、メアリが説明すると、キョウはニッコリと笑う。


「さすがメアリじゃの、助かる。」


メアリはキョウの言葉を聞いて少し顔を赤くして、また舞台袖へと戻って行く。

キョウはその木箱に乗り、ようやく演台の上に顔が出て、講堂にいる生徒達になんとか見える様になった。


「か、可愛い!」

「な、なんだあの少女は?」

「なんて、美しいい女の子なんだ!?」

「でも、どう見ても小さいはよね?」

「一人は、まだ13才に見えなくはないけど、もう一人はどう見ても幼女だよな?」


講堂の生徒から一気に声が上がる。

まあ、そうなるだろうとリョウもキョウも予想はしていたので特にうろたえる事はなかく挨拶を始めた。


「始めまして。天界から来ました、リョウ・クラウディアと申します。解らない事ばかりで迷惑をおかけすると思いますが、ご指導いただければと思います。どうか宜しくお願いいたします。」


深々とお辞儀をするリョウ。

その容貌と柔らかい声に、少したどたどしい動きに、講堂中の者が魅了されていた。


(さすがはリョウ様、そこに立つだけで人々を幸せにさせてしまう。あの方が私のことを・・・デヘヘヘ。)


魅了されているのhルレリアーヌもだったが、色々と妄想して顔がデレデレになってしまっているのを、メイドのメアリが袖裏で、必死に目で訴えかけていた。


(姫様! 顔が間抜けになってます!!)


そんな事が裏ではありながら、続いてキョウの挨拶の番となった。

またお越し下さい。

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