エンデパルディア王国 9
「はい、申し遅れました。エルデパルディア王国の仮の代表を勤めさせていただいております、ルレリアーヌ・エルデ・パルディアと申します。 そして私の後ろに控えるのがメイドのメアリと申します。」
「メアリです。以後お見知りおき願います。」
ルレリアーヌ達ふたりは、挨拶を済ませ張っていた気を少し緩める事が出来た。
(はあ、レティ様があんなに脅されるから、どんな怖面の人が来るのかと思ったけど、こんな絶世の美少女達なら特に問題ないわ・・・・ね?・・・ん?)
「ねえ、メアリ、リョウ様、キョウ様って、あの500年大戦の終決の立役者、大英雄にして天界、魔界の絶対守護者の御方と同じ名前よね?」
ルレリアーヌは、メアリを傍らまで呼び、その耳元で囁くような声で聞いてみる。
「はい、全くの同姓同名ですね。しかし、彼の方は500年戦争で深手を負われ、数年後に御二方ともこの世を去られたとお聞きしますし、もし御存命だとしたら、リョウ様なら美という言葉をその御姿で表現されているまさに究極の美化身。そのあまりの美しさに見つめられただけで、男性なら一生独身、女性なら身篭るとまで言われている御方!」
メアリが段々興奮気味に話し出して来た。
始めは、ルレリアーヌに合わせて小声で喋っていたが、今はレティア達にも聞こえるくらいの声となっていた。
それを聞いているレティア達も、ウンウンと大きく頷いているので、あながち間違いじゃないのかしら? と思いながら聞き続けるルレリアーヌだった。
「一方! キョウ様はその美しさもさることながら、まるで炎を思わせる赤い髪に、切れ長の瞳、スレンダーな御体とお持ちで、一旦戦場に降臨なされると、戦姫、暴風、破壊魔、など色々な二つ名があるように勇猛果敢なる戦士としてそこらの男性など足元にも及ばない格好良さがあるお方。御方の前ではいかなる男性女性でも恋に落ち男性は同性を意識し始め、女性は身篭ると言われております。」
「「「結局、身篭るんかい!!」」」
メアリの説明を聞いていた、ルレリアーヌ、レティア、ラティスが一斉に突っ込む。
「ですので、前におられる方は、もしかしたらその御方の御子様方とかでは、ないのでしょうか?」
「ちょ! ちょっと、それって私たちがこんな普通に話をして良い御方では無いのでは?!」
ルレリアーヌは、瞬時にリョウとキョウの方に向かって土下座をしようと床に膝を付けかけたのを、レティアとラティスが腕を持ってやめさせた。
「??!!」
「ルレリ、それは無しね。これから貴女にこの御方達とお友達になってもらわないといけないので、あくまでも対等な関係でいて欲しいの。」
優しい顔でお願いをしてくるレティアに少し困惑気味になる。
「え? 友達ですか?」
「そう、友達、というか御学友かな?」
ルレリアーヌはレティアの言っていることが直ぐには理解出来なかった。
「それはどういう?」
「えっと、説明するから聞いてくれる?」
「は、はい!」
ルレリアーヌは折角和らいだ緊張感が、倍になって帰って来た気がして、額から冷や汗が出はじめた。
「ルレリは今、13才だっけ?」
「はい、今年で13になりました。」
「それで、王立の神聖魔導高等学院の1年生でしたよね。」
「はい、よくご存知で。我がエルデパルディア王国が地上世界に誇る、神聖と魔導、そして騎士育成の専門機関、王立エルデ神聖魔導高等学院の1年生です。」
少し誇らしげに、自分の王国の学院を話すルレリアーヌ。
この学院は、地上界に数多ある国家の中で、若者を将来の幹部や騎士に育成する為に設けられたいくつかの学校の内の一つではあるが、その内容と実績から、地上界のトップ育成機関として、各国からも注目を集めるエリート学校であった。
この通称エルデ学院に入れるだけで、将来の幹部を約束され無事卒業すればエリート街道まっしぐら! と言われる程の超難関学院。
「そこでですね、このリョウ様とキョウ様をそちらの学院に編入していただき、ルレリには申し訳ないのだけど地上界での生活と学院でのサポートをお願いしたいの。」
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