66 特大クモ
僕らは、シダの上に登り、葉の中に紛れ込み、息をひそめた。
それでも、大クモに登るところを見られていたのか、1匹の大クモがシダの茎を登ってきた。
さすがに、火の玉で撃退すると他の大クモを呼び寄せるので、マグマの短剣を葉の中から突き出した。
大クモは、たくさんある目のひとつに傷を負い、落ちていった。
大クモが地上に落ちたところに、トゲアリの大群が津波のように押し寄せた。
転倒している大クモは、トゲアリの群れにのみ込まれ、トゲアリが過ぎ去った跡には、何も残っていなかった。
顔を隠したまま地上を見渡すと、あちこちで戦端が開かれていた。
なかなかの、地獄絵図だった。
トゲアリに囲まれた大クモは、貪欲なトゲアリの強靭な顎にむさぼり食われ、大クモに糸をかけられたトゲアリは身動きを封じられ、マユになってお土産となっていた。
1対1だと、大クモに分がありそうだが、圧倒的な数の差で、トゲアリがおしていた。
大クモも、逃げればよさそうなものを、大量のお土産をゲットしながら、全滅してしまった。
僕らはこの死屍累々のありさまを、上から見ていた。
『やっぱり、トゲアリにケンカを売っちゃ、ダメだよね?』
ウホウホに言ってみた。
ウホウホは、僕を見るだけで、返事をしなかった。
トゲアリが帰ったので、僕らは地上に降りた。
穴をまっすぐ、大クモの巣へと向かう。
特大のクモが、さっきと同じクモの巣の真ん中を陣取っている。
先に進むには、戦うしかない。
僕は、小さな炎の玉を、特大クモの周囲の巣に撃ちまくった。
炎の玉がクモの巣に開けた穴は、チリチリと拡った。
特大クモは、地上に音もなく落ち、こちらの様子をうかがっている。
突然、特大クモは、口から白い糸を吐いた。
僕はよけたが、ウホウホは片足を地面に貼り付けられた。
僕はウホウホの方に飛び出し、足に着いた糸の塊を炎の玉で焼いた。
ウホウホの足も少し焦げたが、問題なさそうだ。
僕は炎の玉を特大クモに撃ったが、素早くかわされた。
同時に、僕は、特大クモに飛び込んでいた。
特大クモの前足の攻撃が、真上から来た。
真横にかわすと、地面に鋭い足が突き刺さった。
頭に向けて跳び、短剣で頭に斬りつけるが、特大クモはカサカサと素早く下がりながら、糸を連射してくる。
そして、クモの巣へ飛び移り、上へと上っていく。
僕は、炎の玉を連射し、片っ端から巣を焼いた。
特大クモは足場を失い、再び地上に下り立った。
しかし、僕は特大クモの速い移動をつかまえられない。
僕は、炎の玉を連射する。
なんなくよける特大クモ。
さらに、炎の玉を連射する。
炎の玉をよける特大クモは、天井の低いすみに追いやられている。
そこに特大クモを釘付けにするために、さらに炎の玉を連射する。
特大クモも、糸の連射で牽制してくる。
特大クモの頭に向けて飛び込み、吐き出してきた糸をかわし、頭をガードした足の2本を攻撃。
特大クモが逃げられないように追い込んだまま、位置を微妙に変え、足を攻撃し続けた。
特大クモは飛び上がり、まだ動く足で突き刺してきた。
僕は前進し、通り抜けざまに腹の下を斬りつけた。
身体を丸め苦しむ特大クモに、僕はとどめを刺した。




