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貴族様と言われたい  作者: チョウリョウ
第3章  スワイケルド公国編
53/62

光雷卿の手の上で踊らない(サリバ国編、光雷卿視点の始まり)

# ≪光雷卿の手の上で踊らない≫


### ≪ヒヘル・執務室≫


「スワイケルド公国を完全掌握した……だと?」


全然、光雷卿の手の上で踊っていなかった、書簡を握る光雷卿の手が微かに震えていた。アレクシスからの報告書には簡潔な文字列が躍っている。



**アレクシス報告書:**

1.ダリオ軍1万がスワイケルド公国のスーアン公都を陥落させた

2.公太子レオン殿下の保護完了

3.敵主力のラッツ軍は遁走

4.バレン派閥とファビオ派閥の降伏



「バカな……ベルガー家が追い詰められたのではないのか、それがスワイケルド公国の攻略になるのだ」


光雷卿は何度も報告書を見返す額に冷や汗が滲む。送り出したのはアレクシスの軍は2000、ダリオはわずか200人の傭兵団。それが国都を落とし、スワイケルド公国が降伏?。


「あり得ん……一体どういう理屈だ?」


ダリオはわずか200人の傭兵団がダリオ軍1万?彼の脳裏にダリオの豪放磊落な笑顔が浮かぶ。あの男は怖いトラウマだ何をしでかすかわからない「奴は何なのだ」知将は脳筋の考えは読めない(クラウディオ策略なのだが詳しい話は伝わってない)




### ≪真相究明≫



すぐにダリオと連絡を取るため急使を派遣する。翌日到着した密使が持参した記録によれば—


**クラウディオ報告書:**


「傭兵団は賊退治して賊を投降させ仲間にする、義勇活動していたら、賊団吸収するとどんどん増えていき賊以外に農民が入って行き雪だるま式に1万の軍になりました」



「農民は賊退治してくれるので入りたいと言ってき、しかも賊を追い払ってくれて喜んで支援してくれるようになった」



「公都に相手の勘違いで簡単に入れ陥落させた」



「ラッツ軍は、雇い主が死んだ事による逃走であろうと」



と簡単言えばそのような事が書いてあった。



「はーん、町村で略奪行かせて、農民に支援してもらえるくらいになったのか?はぁーっ」


光雷卿は長椅子に沈み込んだ。本当に義勇活動をし農民まで取り込んだ



「農民は賊がいなくなれば自分たちの生活が安全になると期待していたのでしょう」時渡が説明する。「実際に賊狩りを行っている最中から食料や武器の提供が始まっていたようです」



光雷卿が書類をめくる。「そしてダリオの単純な武力が予想外の効果を発揮した?」



「はい」時渡が笑いながら言う。「"義勇活動だ!" というだけの盗賊退治で人を集めるとは……まさしく天然のカリスマですね」



「天然の暴走馬だろ!」光雷卿が机を叩く



### ≪戦略再構築≫



書斎で地図を広げる光雷卿。これまでの計算が全て狂ってしまった。



「もともとはスワイケルド公国の内紛を操って時間を稼ぐつもりだったのに……」



彼がペンを取り上げる。「現時点で二つの誤算があった、一つ目はダリオの暴走、二つ目はバレン派閥とファビオ派閥の降伏だこれはまずい」



「脅威だったスワイケルド公国がっ完全に味方になったということが?」



「完全はまずい、こうなると西の帝国にいるファビオ本家が黙っていまい、ちょうどいいところで終わればいよかったが、新たな強敵を呼ぶことになる、その前にサリバを完全に掌握する」


 

夏の灼熱が過ぎ去り、大地に秋の気配が忍び寄っていた。銀杏の葉が黄色く染まりはじめ、朝夕には肌寒さを感じるようになる。スワイケルド公国の激動の出来事とは違う静けさが広がっていた。



光雷卿が目をつむり回想。スワイケルド公国の姫の頼みを聞いた春ごろのサリバに戻ります。

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