一発逆転(ダリオ、スーアン公都の戦い編)
## ≪リッカルドの選択≫
同じ頃、リッカルド執権は困惑していた。
「東から一万の傭兵団だと?」彼が思わず聞き返す。「どこの所属だ?」
「旗印が見当たりません」側近が報告する。「恐らく西の帝国からの流れ者かと」
「ラッツとは別傭兵団の売り込みか?」リッカルドが額に皺を寄せる。「ライサカル城を落とすのにちょうどいいかもしれんな……」
リッカルドは決断した。「とりあえず謁見を許可せよ。」
## ≪偽装完了≫
ダリオ・ヴェルデが着の身着のまま傭兵団の恰好で、光雷卿が援軍に行くよう命令を出した、アレクシスの援軍に来たのだがリッカルド側近が公都に呼んできた。
「なんで公都に入れるんだ」ダリオが光雷卿より送られてきた巨大な絶命ハルバードを肩に担ぐ。「まあ堂々と公都へ入ることができる」
隣でクラウディオ・シフィデルが静かに微笑む。「ええ。リッカルドの側近たちは西の帝国の西方向から来たので味方の傭兵だと完全に思い込んでいました。あの愚かしさは利用価値がありますね」
「よし行くぞ!」ダリオが意気揚々と声を上げる。「リッカルドは無能だったな!」
「まずは作戦通りに」クラウディオが冷静に指示する。「我々は正式な傭兵として振る舞います。そして機を見て一気に公都を掌握します」
## ≪謁見の間での対面≫
公都の中心にある大謁見の間。リッカルド執権は玉座から客人を見下ろしていた。
「何物だ!」
『世界の果てからでも馳せ参る!光雷卿の剣ダリオ・ヴェルデ!!』ダリオが堂々と名乗る。「馬鹿が」
## ≪混乱の公都≫
「敵襲!敵襲!」
公都に甲高い警報が鳴り響く。衛兵たちが慌てて武装するが、時すでに遅し。ダリオの雄叫びとともに、絶命がうなりを上げる。
下にいる部下に聞こえる大声で「暴れ放題だぞ!」ダリオが血の付いた絶命ハルバードをも持つ。
【脳筋3馬鹿家臣】
賊狩りの時にとらえたもので優秀な三人を家臣にした、ダリオに似た脳筋集団
-ミラー統率63、武力73、知力36、政治37、魅力43
-マットス統率43、武力83、知力32、政治13、魅力36
-ヘルド統率73、武力63、知力73、政治53、魅力63
ミラーマットスヘルド 、ラード(豚脂)、マッスル(筋肉)、ヘッド(頭)、ミート(肉)、ミートヘッド meathead(脳筋)
「右は任せろ!」元賊頭領が咆哮と共にククリのような鉈を振るう。「この公都なんぞ、我が力の糧よ行くぞ野郎ども!」
「マットス!左は任せるぞ!」
「おお!暴れてやる!」戦狂いがクォータースタッフ(巨大な棍棒)を片手に突進していく。「我こそは真の戦士なり!」部下がついていく
「2人が戦いやすいよう補助しろ!」冷徹な弓使いは。「ま、そこそこ頑張りますか!」
「ダリオ軍」が公都に解き放たれた!
### 騒乱の序章
「うおおおお!弱い弱い歯ごたえのある敵はいないのか!」
大謁見の間ダリオが巨大な「絶命ハルバード」を高々と掲げ、衛兵たちを倒していく兵たちが驚愕の表情で硬直した。門を開けリッカルド這いつくばるように逃げだす。
「おいおい……これじゃあ俺たちが侵略者みてぇじゃねぇか」ダリオが豪快に笑う。
「侵略者だわな、執権リッカルドを逃がすな!」
### ミラーの蹂躙
「おっとっと!」元賊頭領のミラーがをククリのような鉈を器用に操りながら石畳を滑るように移動する。その姿はまるで酔っぱらいが踊っているかのようだ。
「なぁ兄弟!こんな退屈な戦いで汗流すなよぉ~!もっと楽しく殺し合おうぜ♪」
ミラーの不規則な動きに衛兵たちは翻弄され、彼が「チッチッチッ」と指を鳴らすと同時に首筋から血が噴き出す。常識的な剣術とは全く異なる曲芸的な動きから生まれる即死技だ。
「あ~ぁ……つまんねぇ奴らばっかりだぜ」ミラーが倒れた敵兵を見下ろし、つまらなそうに唾を吐いた。
### マットスの狂乱
「ひゃっほぉ~!血の匂いだぁぁぁっ!!」戦狂いマットスが巨大な棍棒を振り回し暴れまわる。彼の背中には無数の傷跡が走り、まるで怪物のような存在感を放っていた。
「戦闘!戦闘!戦闘ォォォォ!!!」
マットスの巨大な棍棒は怪力により物理的な大打撃でになり、衛兵の頭蓋骨が粉々に砕け散った。彼の突進を止めようと十数名の衛兵が槍衾を形成するが……
「遅すぎんだよぉぉぉ!!」
クォータースタッフの一振りで全員が紙切れのように吹き飛び、血煙が舞い上がる。
### ヘルドの冷徹
「左から弓兵接近、矢を放つ……スピードは燕くらい……着弾までの時間5秒」
目の良い冷徹な戦略家ヘルドが独り言のように呟くと同時、左から数十本の矢が放たれる。彼の超人的な空間認識能力と反射神経により、飛来する矢全てを視界に捉えていた。
「甘いですよ」
ヘルドが弓の先を持ちを取り、空中の矢を弦の部分ではじいていく。矢が地面に刺さる。
「こういう地道な防御も必要なのですよ」ヘルドが涼しげな顔で地面に刺さった矢を抜き弓を放ち。
「猟師の弓の使い方を教えてあげましょう」次々と弓兵を射殺す。
三者三様の猛威が公都を覆っていく。元賊であるので街での戦いは慣れている。リッカルドの兵たちが必死に応戦する。
## ≪リッカルドの窮地≫
執権館の一室。リッカルドは蒼白な顔で息を荒げていた。幼いレオンを抱き寄せ、剣を突きつける。
「貴様ら!武器を捨てろ!」リッカルドの声は震えていた。「さもなくばこの子の命はないぞ!」
ダリオは眉一つ動かさなかった。
「だれだその子?まあいいや」ダリオがニヤリと笑う。絶命ハルバードを握る
次の瞬間——絶命ハルバード投げるシュパッ!
銀色の閃光が走る。ダリオの放った絶命ハルバードが空間を切り裂き、リッカルドの顔面を直撃した!
「ぐぎゃぁぁっ!!」リッカルドの悲鳴と共に鮮血が噴き出す。顔面中央に深々と突き刺さったハルバード。
「ほれ捨ててやったぞ」ダリオはニヤニヤしながら歩み寄る。
ダリオは無造作に絶命ハルバードを引き抜く。リッカルドはもう絶命している
泣いているレオンを丁寧に抱き上げるクラウディオ「大丈夫ですか?」一方でダリオは未だ暴れ足りないのか「あとは任せた」市街へ飛び出していった。
「暴れたりない」ダリオが笑う。絶命ハルバードが猛威を振るう一振り振れば、リッカルド兵が次々と、絶命していく
市街地では激しい戦闘が続いていた。マットスの棍棒が唸りを上げ、ミラーの変則な鉈。ヘルドの的確な弓が猛威を振るっていた。
あのバカたち無駄に血を「リッカルドは死んだ!抵抗は無意味だ!」クラウディオが大声で呼びかける。
兵たちの戦意が急速に萎えていく。一人、また一人と武器を捨てる。投降者が続出し、ついに最後の抵抗した兵も膝を折った。
公都全域で戦闘停止が確認された。
## ≪ダリオの暴走≫
ダリオは依然として満足していなかった。「まだだ……まだ終わってねぇ!」
クラウディオが制止しようとしたが、「俺はアレクシスの救援に行く!敵は全て薙ぎ払う!クラウディオ公都は任せた」
ダリオは雷光のような速さで騎乗し、「ダリオ軍」を率いて南東に進した。目的地はライサカル城、ラッツ傭兵軍との戦場だった。
## ≪ラッツの決断≫(仮)ここでダリオVSラッツか考え中
一方、ラッツはライサカル城の前に陣取っていた
「新手の敵だ!大軍が北西から迫っている!」
「北西から公都が落ちたのか」
「迫っているのはダリオ・ヴェルデ」
「雇い主のリッカルドは?ダリオが相手か死んだな」ラッツが肩をすくめる。「奴と正面から戦えば被害が膨らむだけだ雇い主も死んだ、もし生きていても、リッカルドためにダリオと戦うなんて割に合わん、これよりわが軍は解散する」
名将(傭兵)は引き際を心得ている、流れを読む
『ラッツ軍は負けた!!皆、解散だ逃げろ』馬鹿でかい声で言う、皆続く「逃げろ」
傭兵団は皆散り散りに逃げ出した、傭兵の負けの時の逃げ足、撤退速度は脱兎の如し。
## ≪戦場の空隙≫
ダリオ軍が到着すると……戦場は既に静まり返っていた。
「ちっ……逃げ足の速いやつだ」ダリオが舌打ちする。
「追いますか?」ヘルドが聞く。
「いや」ダリオが首を振る。「目的はアレクシスの救出だ。」
そのまま騎馬で進軍を開始した。
## ≪解放の報せ≫
ライサカル城の門前。ダリオ軍が轟音を立てて到着した。
「ダリオ・ヴェルデが来た!」
アレクシスが窓から身を乗り出す。「本当に来たのか!?」
「援軍だ!」クリスティナが嬉し涙を流す。「光雷卿が約束を守ってくれた!」
ダリオが城門の前へ駆け上がり、「アレクシス!無事か!」
「ああ!クリスティナ様も一緒にいる!」アレクシスが手を振る。
アレクシスが城門を開く。ダリオ言う「公都は既に制圧済みだ!」
クリスティナ「弟は無事ですか?」「弟?」アッという顔をする
## ≪スワイケルド公国公都帰還と再会≫
薄暮の公都。血に染まった大通りをアレクシスとクリスティナがゆっくりと歩いていた。周囲は歓喜と安堵の声で溢れている。
公都に残って守ていたクラウディオがレオンを連れてくる
クリスティナが震える指。「レオン……」
クリスティナが走り出す
小さな影が駆け寄ってきた。レオンだった。
「姉さま!」
「レオン!」
二人は互いを強く抱き締めた。子供の頬に残る涙の跡がすべてを物語っていた。
「ごめんなさい……私が弱かったから……助けるのが遅くなって」クリスティナが嗚咽する。
「姉さま」クリスティナ胸の中で泣く、弟の髪を撫でる。「よく生きていてくれました……」
## ≪夜明けの城門≫
同じ夜、公都の城門前に二つの行列があった。
「バレン家の派閥旧臣一同、全面降伏いたします」
リッカルド執権の亡くなり、ルナリア・バレンが簡単に引いてしまったことにも失望して、降伏してきた。
「ファビオ派閥もこれ以上は……」
本来はクリスティナ中心の和平を考えていたが、ルナリアの攻撃で弱っていた、ベルガー家に全面降伏してきた。
災厄被害を最も受けたのが、バレン家とファビオ家であった。
一夜にして勢力図は塗り替えられた。光雷卿の名代アレクシスが掲げたベルガー家の旗印のもと、多くの勢力が膝を折ったのだ。
「パベル国のベルガー家が覇権を握った」と囁かれ始めたのはこの夜のことであった。
## ≪感謝の言葉≫
深夜。クリスティナがアレクシスの部屋を訪れた。蝋燭の灯が彼女の瞳を潤ませている。
「アレクシス様……」
アレクシスが立ち上がる。「これは……どうされました?」
クリスティナが一礼し、深々と頭を下げた。「弟を……レオンを助けていただいてありがとうございました。この御恩は生涯忘れません」
「いや……私は」アレクシスが照れたように目を逸らす。「結局は私は光雷卿の手の上で踊らされていただけです。」
「それでも」クリスティナが顔を上げる。「あなたがいなければ私たちは今日ここにいませんでした」
アレクシスが小さく苦笑する。「ダリオがあのタイミングで現れたことも光雷卿の指示……」
クリスティナは黙って首を横に振った。「私は、貴方にたくさん助けられました」
クリスティナ瞳は真っすぐアレクシスを見つめる。




