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貴族様と言われたい  作者: チョウリョウ
第2章  デリア国編
29/62

雷霆砦(デリア国ラウテル山の戦い)



##光雷卿の裁き


― ラウテル山の戦い


### 布陣完了


パベル王国軍8万と傭兵1万がラウテル山麓に展開した。雲一つない晴天の下、兵士たちの甲冑が朝日に反射し、まるで黄金の海が広がるように輝いている。


光雷卿ヒンター・ベルガーは最前線の丘に立っていたファリアからもらったお守りを握っていた。

「子供が生まれる前までには終わらせたいものだ」


「配置は完了したか」

光雷卿は近衛隊長に問いかけた。

 

ベルガー正規軍5万


「はっ」近衛隊長は片膝をつき報告した。「右翼軍:大将アイリ(戦斧)副官チャイス(ディフェンダー)重装歩兵1万配置完了。左翼軍:大将ガルメル(遠目)スベッチ《弓》弓隊1万射程圏内に展開済み。中央本体:光雷卿 副官ロレンソ(時渡)殿近衛隊含め2万5千および、遊撃部隊マリイカ(アタッカー)騎馬隊5千配置完了」



別動隊、大将ベルガー辺境額(叔父)軍閥徴収軍3万軍とガルシア連邦傭兵団1万


「伝令で『敵の動向次第で行動したい』とのことです」


光雷卿は無言で頷いた。叔父の慎重さは計算済みだ。


「補給部隊および斥候部隊5千も配置完了です」


光雷卿は遥か前方にそびえるラウテル山を凝視した。頂上の砦は霧に霞み、まるで天空に浮かぶ孤島のようだ。そこに潜む黒豹山岳地帯で絶対的な優位性を誇るのラウテル山の黒豹を討伐するのが今までの軍の行動であったが今回の目的砦を作ること、黒豹とは積極的に戦わない防御に徹しよと指令を出した本番は砦作った後だと明言しておいた。



## 初動


開戦の号砲は午前7時に鳴り響いた。


「前進開始!」

光雷卿の命令一下、全軍が一斉に動き出した。


チャイス《ディフェンダー》の重装歩兵1万が堅固な盾陣を形成し、山麓へと押し寄せていく。彼らの持つ塔盾は大人の身長ほどもあり、密集した列が前進する姿は地上を這う巨大な銀色の蛇のようだった。


同時刻、スベッチ《弓》の弓隊1万は左右に展開し、敵の側面射撃準備に入った。弓兵を山でも打てるように訓練していた。


マリイカ(アタッカー)騎馬隊5千は中央本体から離れて山の中腹で待ち伏せ態勢を取った。


山道では激しい戦闘が始まっていた。チャイス《ディフェンダー》の重装歩兵が急斜面を登り始めるが、ラウテル山の黒豹配下の山岳兵は既に有利な位置を占めていた。


「弓で迎撃せよ!」

どこからともなく響く指示に従い、黒豹軍の射手たちが岩場から矢を放つ。


スベッチ《弓》弓隊1万は即座に対応した。

「射撃開始!」

隊長の叫びと共に一万の弦音が同時に空気を切り裂いた。


両軍の矢が空中で衝突し、火花が散る。最初は黒豹軍が有利に、しかし数の差で次第にパベル軍が優勢になっていく。


「前進続行!」


光雷卿の号令でチャイス《ディフェンダー》が更に前進する。彼らの盾陣は矢を弾き返し、前進速度を緩めることなく敵陣へ迫った。


「中央密集だ」光雷卿は近衛兵に告げた。「盾で固めて防げ」


重装歩兵1万を押し出したが。山岳の複雑な地形を利用し、敵の死角から攻撃を繰り出した。


黒豹軍の抵抗は熾烈だったが、重装歩兵防御陣形と数の差で攻めきれず撤退していく。


## 武勲


本体でも奇襲を受け激しい戦闘があった。光雷卿自身も前線に立ち、槍を振るう。


「近衛隊!私について来い!」「あれは光雷卿だ!」「英雄が来たぞ!」


百人の近衛兵を率い、厚い防御陣を作っていく。その硬さははまるで亀の如く、敵兵たちは為す術もなく撤退していく。


味方の士気が一気に高まった。


一方、別動隊の叔父と軍閥徴収軍3万は指定位置より少し後方に待機していた。叔父は状況を観察していた。


「まだ出るべきではないな」


「司令官!」「軍閥徴収軍3万に行動命令を求めます」


「待て」叔父は冷静に言った。「黒豹軍とヒンターとの本格戦いを見極めるまで動くべきではない」


# 雷神の裁き ― 決定打・要塞建設


## 斥候隊の帰還


午前9時過ぎ。光雷卿の幕舎に斥候隊長が駆け込んできた。


「報告いたします!補給路の遮断ができる箇所を特定しました!」


地図を広げる斥候隊長。彼の指が示すのはラウテル山中腹の峠道だ。


「ここを封鎖すればラウテル山への物資輸送はほぼ不可能になります」


「ご苦労」光雷卿は立ち上がった。「工兵隊を招集しろ」


## 要塞建設作業


「建設開始!」


工兵隊長の号令一下、作業員数千人が一斉に動き出す。


現場は急峻な崖と岩肌に挟まれた狭隘な峠道。自然の要塞とも言える地形だ。


「まず崖を崩して落石を作れ!」

「ここに土塁を築くぞ!」

「石材は積み上げて壁を作れ!」


工兵たちが岩壁を砕き、石材を切り出し、土塁を築いていく。木製の杭と角材で柵を組み上げ、金属の鎖で補強する。


黒豹軍の奇襲隊が現れた。

「要塞建設阻止だ!」


「弓隊!掩護射撃!」

スベッチ《弓》の弓兵1万が即座に応戦。矢の雨が黒豹軍に降り注ぐ。


「防衛陣形!」

チャイス《ディフェンダー》重装歩兵1万が盾を並べて工兵隊を守る。



戦況を監視していた光雷卿は決断した。

「別動隊部隊工作部隊を投入する!」


パベル王国の誇る王都工作隊部隊2000人が前線へ到着。彼らは特殊な技法を持ち、土木を操る精鋭だ。


「まず土塁を作れ!」


工兵たちは特殊な穴掘り機で、地面が泥のように掘られていき。岩石がうまく利用し、並行作業で柵を作っていく。掘った土砂を盛り上がって土塁を形成する。


「強固な壁を作れ!」


その間に一般兵が土塁の叩いて固めていき、仮設要塞を包み込んだ。


## 山頂からの援軍


「黒豹本隊が動き始めました!」


山頂砦から5千の黒豹山岳兵が峠に向かって降りてくる。急勾配を滑るように進み、瞬く間に接近してくる。


「要塞完成まであと30分!」


「時間稼ぎだ!」

叔父はヒンターが有利とみて自ら槍を取った。

「傭兵を前にを出せ!」


まずは使い捨ての傭兵1万が前線へ突入。叔父が指揮する軍閥徴収軍3万も追従した。


「槍衾を作って守れ!」

「盾で固めよ!」


重装歩兵隊が密集陣形で黒豹軍を押し留めている間に、弓隊が弓を射る。


「完成まで守り切れ!」


光雷卿自身も前線へ赴き、近衛隊と共に戦闘に加わった。


「時間がない!」


「最後の柵を完成させろ!」


工兵隊が汗だくになりながら最後の杭を打つ。、土塁と柵が不器用ながらが完璧な完成した。


「完成!」


午前10時30分。簡易要塞「雷霆砦」が誕生した。急造とは思えない堅牢さで峠を封鎖している。


「ラウテル山の雷霆完成!」


喜びの叫びが工兵から上がる。黒豹軍は要塞の出現に茫然と立ち尽くした。


「撤退命令だ!」

ラウテル山黒豹が後退を指示する。彼らの表情には初めて焦りの色が浮かんでいた。


ラウテル山は補給ができなくなる。


黒豹が言う


「狼煙を上げ、笛を吹け」


ピーーーーーー という音とともに木霊する


黒豹の笛吹きたいと呼べれるものがいてこれを吹くと山全体に木霊しデリア国に聞こえ、人間に聞こえなくても、デリア本国でこの笛を聞き取るように訓練されえた犬がいて聞こえたら吠えるように訓練された仕組みを作っており援軍の合図になていた、すぐに援軍が動かせるように確立された体制であった。


ラウテル山の運命は大きく動き始めた――。



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