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06


 雨は続く・・・ジトジトと。

「ああー、雨だと気分が乗らないぜ」

 そういったのは、大槌少女ハンマーガール

「ど、どうしてでしょう?」

 聞き返すのは、剣閃乱舞ソードダンサー

「なんでだろうな?気圧?ぎゃはは。そんな繊細な体してねぇってのぎゃはは。」

「そうだよね~。ハンマーのねえちゃんのことだからただサボる言い訳が欲しいだけだよね~」

 そう割り込んできたのは小さな大鋏リトルクラブ

「サボる?何を?」

「生きること?」

「おいおい、俺ほど生きることに執着してる奴なんざいねえぜ?」

「へ~、そうなんだ」

 さも興味なさげに返す。

「自分の獲物の手入れでもしておくか・・・」

 とハンマーを取り出したが、

「ざ、残念ですがそのような時間はなさそうです」

「らしいな」

 囲まれている。

 廃ビル全体が軍隊に囲まれていた。

 戦車五台にスナイパー十人そして剣士十五人といったところ。

「足りねぇな」

 大槌少女ハンマーガールは半ば呆れ顔で状況を判断する。

「そ、そうですね。私達相手にするならこの倍は欲しいところです」

 大槌少女(ハンマーガールの意見を)肯定する、剣閃乱舞ソードダンサー

「倍?倍でも足りないんじゃない~?」

 小さな大鋏リトルクラブも同意見のようだ。

「戦車は俺がやる、最近鈍ってしょうがねえ」

 大槌少女ハンマーガールが自分の獲物だと言わんばかりに宣言する。

「いいよ~じゃあ僕はあの隠れてるスナイパーたちを」

 小さな大鋏リトルクラブも自分の獲物を宣言する。

「じ、自動的に私はあの剣士たちですね」

 剣閃乱舞ソードダンサーも宣言する。

 三人はゆっくりと階段を降りていった。


 最初に動いたのは、大槌少女ハンマーガール

「ぎゃはは、そんなでかい図体してたら小回りきかねぇだろ!」

 一発目の砲弾を避けその間に撃たれる機銃もなんのその全てが見えているかのような動きで、壁を蹴り空中高く飛び上がり一台目を破壊する。

「まあここだけの話、俺はやろうと思えば二段ジャンプも出来るんだぜ?なんてな。ぎゃはは」

 なんて言ってるそばからすぐとなりに陣取っていた戦車の砲台が、大槌少女ハンマーガールへ向かう。

「とろい」

 そう言うと大槌少女ハンマーガールは砲台だけをハンマーでふっ飛ばした。

「そうすると機銃しかねぇよなぁ」

 ニタァと笑いケーキに乗っている苺を最後に残しておく子供のようにその戦車が機銃を撃ちながら後退していくのを見ていた。

「あと四台しかねぇんだそう簡単に壊してハイ終わりってわけにもいかねぇだろ」

 あくまでも楽しむために残したと。

 ズドーンと離れた場所から砲撃が飛んできた。

「はいはい、待ってました!」

 と一本足打法の構えを取り砲撃を、砲弾を天高く高く打ち上げる。

「こりゃキャッチャーフライだわ。ぎゃはは」

 続いた。

 砲撃が別角度から。

「おうおうおう、どんどん来いや!」

 今度は振り子打法の要領で砲弾を打ち返す。

「これはホームランだわ」

 とんでもないクリーンヒット。

 砲弾は見えなくなるところまで打ち返された。

「いいねいいね、全弾打ち返してやるからかかって来な」

 既にバッターの構えに入っている。

 一つの小さな間が有って、次は三台から三弾同時に飛んできた。

「ぎゃはは最高だぜ」

 そう言うと大槌少女ハンマーガールは構えから横薙ぎにハンマーを振るい全弾打ち返した。

「そうそう、そういうのもっとくれよ」

 無邪気なぎゃはは、という笑い声が続く。


「は~、ドッカンドッカンうるさいな~」

 ジャキンジャキン。

 大鋏を鳴らし相手を威嚇する、小さな大鋏リトルクラブ

「まあこっちもこっちで勝手にやるけどさ」

 ジャキンジャキン。

「やっぱり首だよね・・・」

 ジャキンジャキン。

「撃ってくるのはいいけどさ」

 ジャキンジャキン。

「それで自分の居場所を教えてるんだよ?」

 ジャキンジャキン。

「わかってるのかな?」

 ジャキン・・・と鳴らしたところで跳躍。

「それで隠れてるつもりだった?」

 スナイパーの一人の首がジャキンと切り落とされた。

 しかしそこは訓練された軍隊、その隙を見てさらに別方向から射撃される。

 おおよそ、小さな大鋏リトルクラブの死角になる後ろ方向から。

 だが、

「狙いはいいんだけどさ~」

 振り向きもせず大鋏を素早く背中に当てて盾にし難を逃れる。

「連射機能付きの銃でも持ってこないと間に合わないよ?」

 それでも受ける、避ける余裕はあるけどと付け加えて。

「次はどこにしようかな~?たまには四肢を切り落とすのもいいかもね・・・」

 ジャキンジャキン。

 振り向き死角から放たれた銃弾の主を見据える。

「君に決めた」


 剣閃乱舞ソードダンサーは膠着状態になっていた。

 十五人の内十人までは既に細切れになっていたが、残りの五人、正確には東雲司、藤堂響、藤堂奏の三人を目の前に力量を推し量っている最中だ。

「ん~これはこれは、弱虫の司ちゃんよく頑張るね。みるところによるとその刀良さそうなものだけど」

 奏は司をからかうように言う。

 まだ抜刀はしていない。

 いつでも抜けるように構えて入るが。

「奏少将、公務中だ」

 響は言う。

「兄さん方、緊急事態だということで目を瞑ってよ」

 司がそういうと。

「東雲司、抜刀」

 ゆっくりと相手を威嚇するようにゆっくりとゆっくりと刀を抜く。

 虎徹・ひじり

 その圧倒的な存在感は刀単体のものだけでは無く司の力量もあって成り立つものだろう。

 「やっぱりひじりを盗んだのは司ちゃんだったのか~ははは!お父様に報告しなきゃ」

「奏中将、今は戦闘中だ。司大佐これはどういうことかあとで説明を求める。だがその前に災害を駆除しなければな」

 呼吸を置き。

「藤堂奏、抜刀だよ~」

「藤堂響、抜刀」

 二人は抜刀した。

 このやりとりの中で残る二名も落命していた。

「兄さん方、もうわかっているとは思うけどあの刀は妖刀・桜一文字、刀身は三センチ未満で剣圧で生み出される衝撃はで攻撃してくる気をつけて」

「あれだけ見せつけられたら嫌でも分かるよ、でも教えてくれてありがとう司ちゃん」

「忠告受け取った」

 司は中段の構え、奏は上段の構え、響は下段の構えにそれぞれ構えた。

「わ、私の桜一文字を見破った・・・殺す」

「東雲一刀流奥義・黄金こがね

「ま、また妙な剣技ですか、でもあれって数秒しか保たないんですよね?」

 その質問に答えたのは奏だった。

「ん~ん?勘違いしてるようだから言っておくよお嬢ちゃん。黄金こがねは扱う剣の種類によって強度、持続時間が変わるんだよ~」

 続けて響も言う。

「故にその使う刀を制限している。その後に来る反動を抑えるために」

 更に続けて奏が言う。

「そのその、ひじり黄金こがねに特化して作られた剣だからね少なく見積もって二時間は持続するね~少なく見積もってね」

 そして締めに響が言う。

「その少なく見積もって二時間も生きていられると思うなよ」


「ぎゃははははははははははははは、どんどん撃ちやがれ」

 大槌少女ハンマーガールは来る弾来る弾打ち返し遊んでいた。


「四肢を切ったけど物足りないな~やっぱ首だよね」

 ジャキンと首を切る、小さな大鋏リトルクラブ


 依然膠着状態の剣閃乱舞ソードダンサー


 そこに

「”見つけた”」

 突如として現れた、暗黒不死鳥ダークフェニックス

「サヤ、そこの男は殺すな」

 と指を指されたのは東雲司だった。


「雨の日は嫌なことが起こりそうでいやじゃのう」

 レイが唐突に言う。

「なんだよ、藪から棒に」

「そうじゃのう、嫌な予感というのは嫌なことを引き寄せるあまり考えたくはないのじゃが」

 東雲宅、正確には東雲司が用意した隠れ家。

「お料理でしました!」

 イザヨイが突然として言う。

「何を作ったのじゃ?」

「えっとカレーライスです」

「ひゃっほう!」

「またキャラ崩れてるぞ」

 指摘するミナヅキ。

「しまった、わしとしたことが」

「もうその喋り方やめたらいかがです?」

「別に作ってこの喋り方をしとるわけじゃないのじゃ」

 三人でカレーライスを試食する。

 カレーライスは比較的簡単な料理だが・・・はたして。

「うまいのじゃ!」

「なかなか美味しいじゃねぇか」

 好評だった。

「はぁん。ミナヅキ様にそう言ってもらえて光栄です」

 至って平穏だったが、妙な胸騒ぎを感じているのはレイだけではない。

「このカレー食べたらちょっと出かける」

 ミナヅキはそう言うと一気にかっ食らう。

「テレビ見せろ」

 リモコンをいじりニュース番組を見て立入禁止区域を確認すると、ミナヅキは東雲宅、正確には東雲司の用意した隠れ家を出て行った。

「やれやれじゃのう」

「どういたしましょう?」

「嫌な予感は嫌なことを引き寄せる何とも無ければいいが」


「な、なぜですか!?」

「そいつが探しものだ」

「わ、わかりました・・・」

 不承不承という形で了承する剣閃乱舞ソードダンサー

 剣閃乱舞ソードダンサーとしてははじめて殺せなかった相手、東雲司をこの手で葬り去りたいという気持ちが無いではないが、暗黒不死鳥ダークフェニックスの言う事には逆らえない。

「兄さん~敵の親玉が現れたよ」

「奏。一気に行くぞ」

 響と奏はそれぞれの構えからの斬撃を、暗黒不死鳥ダークフェニックスに対して打ち込む。

 が、暗黒不死鳥ダークフェニックスの体は黒い炎として霧散し消えた。

「傑作だが、その程度の斬撃など攻撃にも含まれないぞ」

 そうしてまた現れた。

「兄さんあれの許可をお願いしてもいいかな」

「やむを得ない」

「藤堂流暗殺剣術奥義其の二・かなで

「藤堂流暗殺剣術奥義其の一・ひびき

 二人は呼吸を合わせ上下同時攻撃を、奏は上段から、響は下段からの斬撃。

 その速度は半端なものではなく間違いなく使用者の肉体に反動が来ることは明白の一撃。

 いや二人で二撃か。

 しかしそれすらも黒い炎となり霧散、斬撃を与えることは出来なかった。

「兄さん、手応えがおかしいよ~」

「やはりこの刀では真価は発揮できないようだな」

 響は一瞬考え、

「司大佐、敵大将を討ち取れ、我々二名はそこの女二人とあの子供を駆除する」

「了解」

 黄金こがねの状態でその様子を見ていた司に命令を下す。

「好都合。傑作だ」

 暗黒不死鳥ダークフェニックスは不敵に笑う。

「兄さんいいの?黄金こがね状態でも狙われてるのは司ちゃんだよ?」

「その程度の危機を乗り越えられないのであればその程度だということだ」

「ふぇ、フェニックス。この二人は殺っちゃっていいんだよね?」

「ああ構わん」

「わ、私だって居ることを忘れてませんよね」

「もちろん~、あとあそこで戦車隊を壊滅状態にしてるジャージの娘とライフル隊を切り刻んで遊んでる子供も忘れてないよ~」

「不甲斐ない、もっと時間があれば更に腕の立つ人間を集められたものを」

「な、何人こようが同じ結果だったと思いますよ」

「それはどうかな~お嬢ちゃん。もう君は詰みの状態なんだよ」

「え、え?それはどういう意味?」

「藤堂流暗殺剣術に死角はない」

 その瞬間、剣閃乱舞ソードダンサーの体が細切れになっていた。

 奏と響によって撃たれた斬撃ははじめから、剣閃乱舞ソードダンサーを狙ったものだった。

 あわよくば、暗黒不死鳥ダークフェニックスも一緒に程度に放たれてたくらいだ。

 暗殺剣術と言われるくらいだ、大技に見えても暗殺剣。

 その実は遠くの相手をいかに悟られずに殺すか、暗殺するかを極めた剣術だ。


「ぎゃはは、もう飽きたぜ」

 と言うと撃ってきた砲弾をそのまま砲塔の中に送り返すという荒業を三台同時に行い三台を同時に撃破、残る後退した一台も高く高く跳躍しハンマーを振り落ろしぺしゃんこに叩きつけた。

「それに新しいお客さんも来たようだし・・・」

「お嬢ちゃん~一緒に遊ぼうか~どこから斬られたい?」

「ああん?」

 刀を上段に構えた奏がいた。

 その構えには隙らしい隙が無い。

 故に、大槌少女ハンマーガールも動けずに居る。

「お前只者じゃないな」

「そだよ~一応階級は少将だしね」

「ふんっ、軍隊の階級なんざ飾りだろ」

「案外そうでもないんだよ」

 先に動いたのは奏、上段から振り下ろし、そして横薙ぎに斬る。

 十の文字を書くように。

 しかし、大槌少女ハンマーガールはかする程度で斬撃を躱す。

 一撃目を右に避け、二撃目をまるで獣が地を這うが如く体勢を低くして。

 それでもかする、二撃目の斬撃が左頬を微かにかすり血が流れてる。

「う~ん、仕留められず」

「スピード勝負なら負けねぇぞ」

 そういうと自身のシンボルマークである100㌧とファンシーな文字で書かれたハンマーを奏相手に投げつけた。

 当然避ける奏。

 しかしハンマーを避けたあと、目の前にいたはずの、大槌少女ハンマーガールが居ない。

「後ろだ」

 と後ろから声がする。

 自身の投げたハンマーを受け取り後ろから更に跳躍をし叩きつける。

 辛うじて奏は避けた。

 辛うじて。

「お嬢ちゃんもなかなか味な真似をしてくれるね~後ろから声が聞こえなければ死んでたよ~」

「ふんっ、その前に避ける動作に入っていた癖によく言うぜ」

「ああ~、なんかヤバイなって思ったからさ体が勝手に避けちゃったよ」

 再び膠着状態に戻る。


 ジャキンジャキン。

「これで十人~と、もう一人増えた?」

「藤堂響推して参る」

 疾風怒濤、有無をいわさずに一太刀下段からの切り上げに対して、小さな大鋏リトルクラブはさも平然とそれを鋏で挟んでみせた。

「このなまくら刀切っちゃってもいいの?」

「切れるものならなッ!」

 しかし響もそれをただ見ていただけではない。

 すぐに刀を引き突きに移る。

 小さな大鋏リトルクラブはこの相手は何振り構ってられないと判断したのか鋏を止めているネジを外し二つの刀にし左手で持つ刀で突きを受け流し右手で持つ刀で斬りかかる。

 だが響は体を受け流された突きを利用し回転。

 斬りかかる刃から身を反らせた。

「へ~受け流しても動けるんだ~お兄ちゃん凄いね~」

「褒めてもらえるとは光栄だ」

 小さな大鋏リトルクラブは左手の刀を逆手に持ち直す。

 響は下段の構えを取りなおす。

 そして強く強く相手を睨む。

 その眼光はまさしく野獣そのもの。

 いや、部下をたくさん死なせてしまった恨みがこもっていた。

 これだけの人数を用意して今生きているのは三人。

 一人も倒せずに居る。

 響は考える。

 如何にして目の前の敵を屠るかを。

「ハンマーのねえちゃん程じゃないけど」

 と前置きを置き。

「僕もそれなりに早く動けるんだよね~」

 そう言うと逆手に持つ左手の刀を投げつけ突進。

 しかしこれは完全に囮。

 本命は右手に持つ刀で斬りかかること。

 響にもそれはわかっていた。

 だから事前に回避行動をとれた。

 だが響の予想を超えたものが有るとしたらそのパワーだ。

 たかだか鋏だと思っていたが受けてみるとこれは凄まじい。

 なまくら刀と評された刀で受け止めてはみたが簡単にポッキリと折れてしまった。

「これで刀無くなっちゃったけどどうするの~?おにいちゃん?ははは」

「刀ならある」

「どこに有るのさ」

「さっきお前が投げつけただろう、それを使わせてもらう」

 小さな大鋏リトルクラブに背は向けずに大きく後ろへ飛び鋏の片割れ、もう一つの刀を取りに行く。

「それ扱えるのかな~?なかなか難しいと思うよ」

 結構重いし、と付け加える。

 しかし響は軽々と持ち上げ。

「ふむなかなかによく研ぎ澄まされた刀・・・いや鋏だ」

 検分し、

「では使わせてもらうぞ」

 と何とも無くまるで初めからそれが自分の刀であるかのように扱い始めた。


 黄金こがね状態の司は一本の研ぎ澄まされた刀だ。

 どこから斬りかかろうが全てを見通す力を持っている。

 そしてそれを捌き切り返すことも。

 黄金こがねはどちらかと言うと防御主体の奥義だ。

 だが、だからと言って攻撃が出来ないわけではない。

 防御主体とは言え攻撃に打って出るとその視野の広さから繰り出される無限にも等しい剣撃を放つことが出来る。

 しかし。

「まるで手応えが無い」

 司は呟く。

「ふんっ!そのままでは攻撃はどどか無いぞ」

 剣撃を何度与えても黒い炎となり霧散する、暗黒不死鳥ダークフェニックス

 司は考える。

 なぜ剣撃が当たらないのか。

 そして一つ考えを変えてみる。

 黒い炎となり霧散しているのは実態では無く炎で作った幻影なのではないか?

 だとしたら攻撃が当たらないのは当然のことだ。

 意識を深く深く沈め、黄金こがねの練度を上げていく。

 見えない物を見ようと目ではなく感覚を研ぎ澄ませていく。

 すると一筋の光のような闇のようなものが自分の背後に有ることが見えた、いや感じ取れた。

 そこに一撃刀を試しに振るってみる。

 ザッ!という避ける足音が聞こえた。

「存在に気づいたか!さすが、黄金こがね傑作だ。更に欲しくなったぞ」

「生憎、この体は僕のものなんで乗っ取らせるつもりはないよ。」

「そこまで調べは付いていているのか、感心だな」

「そこそこ詳しい人と知り合いなんでね」

「それは興味深いな」

「会わせる気は毛頭ないけどね」

 更に、黄金こがねの練度を増していく司。

 練度を上げれば上げるほど光のような闇のようなものが感じ取れる。

 だが負担が無いわけではない、この奥義の欠点といえばいくつかあるが一番は使用する刀の強度、それは虎徹・ひじりでカバーしている。

 二番目は使用者の精神的負荷だ。

 集中に集中を掛け算するような物。

 練度を上げればそれだけ負荷が掛かってくる。

 実を言うと司もこの奥義を習得するには幼い精神年齢ではある。

 が、先代、つまり司の母親が亡くなる直前に教えた。

 一子相伝の奥義。

 今現代に置いてこの技を使えるのは司のみである。

「一度コツを掴めばどこに居るのか分かるようになるね」

「この程度見破ってもらわねば困るのだがな、しかし見破られる時間が早くて驚きだ」

 まさに傑作、と言わんばかりの賞賛を与えた。

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