「GOが鳴らない」
朝、GOの順位が下がっていた。
968台中、95位から100位。
五つ。たった五つだが、軽くはない。
これが落ちると、鳴りにくくなる。
非番の昨日に逆転された。
内容が悪いわけじゃない。
足りないだけだと、分かっている。
8時台、最初の依頼が入る。
会社依頼、本江、1000円。
GOの順位には関係がない。
だが、売り上げにはなる。
武蔵に戻す。
ホテルのカフェに、窓越しに客の姿が見えた。
まだ食事をしている。
発じゃない。
まだ予兆だ。
張らない。
回す。
9時台、動き出す。
増泉からUber。駅、2100円。
本当は、GOが鳴ってほしい。
戻す。
片町のホテル、アマネクからUber。
出てくるのが少し遅い。
キャンセルも頭をよぎる。
ここでも、GOじゃなかった。
だが、出てきた。
駅、1500円。
9時45分。まだ終わっていない。
10時前。
9時台の最後の動きを拾う。駅、1300円。
駅のタクシー乗り場を見る。
タクシープールには、待機のタクシーが二台だけ。
客の列の方が長い。
使える。
並ぶ。
すぐに当たる。
白山市番匠、三菱フソウ。4000円。
この時間でこの金額。悪くない。
だが、10時台にもう一つ欲しかった。
距離はあったが、展開は負けた。
萎える。
11時。
切り替える。
長町武家屋敷跡を抜け、香林坊。
鳴らない。
東山へ寄せる。
途中、博労町。
山楽ホテルで手が上がる。
駅、1600円。
もう一つ刻む。
1300円。
稼働4時間で7本、12800円。
悪くはない。
だが、これじゃ足りない。
俺のラインには届いていない。
GOは一度も鳴っていない。
給料日明けでも、木曜日は弱い。
分かっている。
鳴らない時間に、鳴らそうとするのは無駄だ。
ハンドルを切る。
海の方へ。
上州屋金石店。
気分転換。
ルアーを見る。
鳴れば、拾う。
順位を戻すのは、まだこれからだ。




